【インタビュー】ASH DA HERO

2024/12/15(日)

新しいロックの音、新しい時代の音を聴きに来てほしい

バンド結成3周年を迎えた今年、新体制で走り始めたASH DA HERO。現在は2025年2月1日にZepp Shinjuku(TOKYO)にて開催される単独公演へ向けて、デジタルシングルを連続リリース中だ。また、それらの楽曲に『劇場版ブルーロック -EPISODE 凪-』の劇中歌「Beast Mode」「オクターヴ」の2曲と、さらに新曲を収録した1stコンセプトアルバムを会場限定で発売することになっている。タイトルは単独公演と同じく『New Chapter』と名付けられ、現在鋭意制作中だ。

ASH「ギターレスになったことでキーマンになってくるのが、ベースのSatoくんと、DJのDhalsim。この両翼がバンドのストロングポイントになると思いますね。DJのいるギターレス・ミクスチャーロックバンドというのは、世界的に見てもかなり珍しい形なので」

新体制を象徴する楽曲として制作されたのが、11月に発表された「VANDALISM」だ。未聴の方はぜひ一度聴いていただきたいのだが、ギターレスのはずなのに、ギターの音がはっきりと聴こえてくるだろう。実はその音、ベースが出しているというのだから驚きだ。

Sato「機材を入れ替えたり、守備範囲を大きく飛び出してアイデアを練ったりしているのは、自分を耕し直しているような感じがすごくフレッシュで楽しいし、これからこのバンドはどこまで変わっていけるんだろうというおもしろみを感じながらやれています」

Dhalsim「これまでは出来上がった楽曲に対して自分はどうアプローチするかという感じだったんですけど、今は曲作りの段階からアイデアをどんどん出していて。ここまで“ターンテーブルは楽器だ”と言ってやってきましたけど、改めてバンドを象徴するものとしてしっかり確立していきたいですね」

本作『New Chapter』のサウンドプロデューサーを務めるのは、宮田'レフティ'リョウ。メンバー達とは旧知の仲であり、ASHとWANIを引き合わせたきっかけを作った人物でもある。

WANI「付き合いが長いので、阿吽の呼吸でやれている感じはありますね。俺の癖や好きなビートを熟知されてるから(笑)、結構任せられるところもあります」

また、アルバム『New Chapter』には、Y2Kリバイバルが裏テーマとしてあるそうだ。

ASH「新体制のサウンドを作っていく上で、4人のルーツを全部テーブルの上に出してガチャってはめてみたら、Y2Kリバイバルっぽいものになったんですよ。というか、2000年代にミクスチャーロックをやり始めた人達が、たぶん好きだったであろうものが並んでいて。そこから作ったのが「VANDALISM」だったし、12月に出る曲もまさにそんな感じなんですけど、来年1月に出る曲は、これはもはやY2Kなのかという(笑)。だからリバイバルとは言いながら、発明的な音楽を作っている自負はあります」

楽しみながら真摯にニュースタイルを構築している現在のASH DA HERO。2月1日のZepp公演でも、熱く、活き活きと音を高鳴らす彼らを目撃できるだろう。

ASH「新体制はサウンドだけじゃなく、ステージのフォーメーションも大きく変更してます。ドラムが上手側、DJがセンター最後列で、ベースはフリーポジション。かなり自由度の高いステージになっているので、そこも含めて楽しみにしてほしいですし、ライブタイトルが示す通り、Zeppから新体制として本当の意味でのスタートになるので、新しいロックの音、新しい時代の音を聴きに来てほしいです」