【インタビュー】Aimer

 

Aimer

“赤”と“青”新たな夜の世界の幕があがる

 

今年4月、太陽と雨という2つの対照的なイメージをコンセプトにした5thアルバム『Sun Dance』、『Penny Rain』を2枚同時にリリースし、これまでにない陽気さと激しさを顕にしたAimer。とりわけ『Sun Dance』は、彼女にとって挑戦であったという。

「デビューから長い間、夜を連想するようなバラードをメインとしてきたので、雨をイメージした『Penny Rain』はこれまでの活動の延長にあるアルバムでしたが、太陽をイメージに明るい踊れる曲を中心とした『Sun Dance』はわたしにとって大きな挑戦でした」

Aimerの変化にはライブの影響が多くあるようだ。

「昔は、ライブ中も部屋の隅で体育座りしているようなイメージで歌っていました。でもライブを重ねていくうちに、『お客さんと光で輝く外の世界に行きたい』と思うようになったんです。そこで、『カタオモイ』(4thアルバム「daydream」収録曲)や『ONE』(13thシングル)など、一緒に盛り上がれる曲をライブで徐々に披露していきました。そしたら、想像以上にみなさん暖かく応えてくれて。ライブを通して、喜びや悲しみ、楽しさや寂しさといった感情全部を音楽でわかちあえるんだと実感できたんです。そういう手応えをお客さんと一緒に共有できたからこそ、今回のアルバムで自分の可能性を広げるような振り切り方ができたのだと思います」

8月14日にリリースされた17thシングル「Torches」は、Aimerにとって新たな音楽世界の幕開けを感じさせる一枚となった。

「『Torches』から、新しい夜を迎えようと思っていました。外の世界で思い切り光と戯れることができたから、その経験を活かした新しい夜のフェーズに進みたいと思ったんです。そのため、タイトルソングである『Torches』はこれまでなかった民族的で神聖なサウンドを取り入れています。また収録曲の『Blind to you』は、バラードなんですけど悲しさ一辺倒ではない広がりをイメージしました。『Daisy』は一転して明るい曲となっています。ハモリの箇所はライブでみんなと歌えたらいいなと思い、ゴスペルテイストにしたんですけど……、歌詞が英語だからみんな歌えるかな(笑)」

そんなAimerの新たなホールツアー『Aimer Hall Tour 19/20 “rouge de bleu”』が10月31日から開催される。これまで『Aimer Live in 武道館“blanc et noir”』(白と黒)や『Aimer Hall Tour 18/19 “soleil et pluie”』(太陽と雨)など象徴的なタイトルがつけられ、そのイメージを反映したステージが繰り広げられてきた。果たして今度のホールツアーはどのような内容になるのだろう。

「今年の秋から年をまたいで巡るホールツアーは“rouge de bleu”というタイトルをつけました。日本語で『赤と青』という意味です。前回の“soleil et pluie”ではとても大きな反響をいただき、自分にとっても大切なツアーだったので、太陽と雨というモチーフの延長線上にある相反するものを宿した夜を表現したいなと思っています。実は、“soleil et pluie”はピンクと淡い水色というテーマカラーがあったんですよね。今回は暗がりに入ってその色が濃くなっていくイメージでタイトルをつけました」

全国17会場を巡る今回のツアーは、Aimerにとって最多の公演数で開催される。また、今年の6月にアジア5都市を廻るワンマンツアーを成功させるなど、Aimerは音楽性のみならずライブの場も確実に広げているようだ。

「わたしはライブアーティストでいたいんですよね。ライブでの歌やパフォーマンスをいつまでも追求していたいし、多くの方にいまの歌を聞いてもらいたいと思っています。なので、多くの場所でライブを行うことができ、見に来てくださるお客さんがいることがとても嬉しいです。また、今回のホールツアーではこれまで行けなかった会場も廻れるのでとても楽しみです」

『Aimer Hall Tour 19/20 “rouge de bleu”』は、変化を辞さないAimerの現在形を間近で感じられるホールツアーになることだろう。最後に、彼女がいま抱く純粋な心境を聞いた。

「デビューして8年経ちましたが、今回のツアーをいままでで一番いいツアーにしたいと思っています。歌をうたうのが本当に好きで、私にとって歌うことが全てなんです。今回のツアーではその全てをちゃんとぶつけたいなと思っています。初めて来てくださるお客さんも多くいらっしゃると思いますが、全然怖い場所ではないですし決まりもないので、なにも厭わずに来てもらえたらなと思っています。どんなお客さんも楽しめるよう準備をしてお待ちしています」

Aimerの新たな夜の世界を見逃さないでほしい。

 

プロフィール

エメ

2011年にメジャーデビュー。2019年にはSg「I beg you /花びらたちのマーチ/Sailing」をリリースし、女性ソロアーティストとしては5年ぶり快挙となるオリコン週間シングルランキング1位を記録。8/14には17枚目のSg「Torches」をリリースした。

 

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公演情報

 

Aimer Hall Tour 19/20 “rouge de bleu”

 

10/31(木)18:30 千葉・市川市文化会館

11/3(日・祝)17:00 広島上野学園ホール

11/4(月・休)17:00 サンポートホール高松 大ホール

11/9(土)18:00 神戸国際会館 こくさいホール

11/10(日)16:00 神戸国際会館 こくさいホール

11/16(土)17:00 札幌文化芸術劇場 hitaru

11/23(土・祝)17:30 新潟県民会館

12/1(日)17:00 静岡市民文化会館 大ホール

12/6(金)18:30 福岡サンパレス ホテル&ホール

12/7(土)16:00 福岡サンパレス ホテル&ホール

12/14(土)18:00 仙台サンプラザホール

12/15(日)16:00 仙台サンプラザホール

12/22(日)17:00 まつもと市民芸術館

'20/1/4(土)17:30 ロームシアター京都メインホール

1/5(日)17:00 岡山市民会館

1/11(土)17:00 大宮ソニックシティ 大ホール

1/12(日)16:00 大宮ソニックシティ 大ホール

2/2(日)17:00 盛岡市民文化ホール 大ホール

2/8(土)17:00 名古屋国際会議場 センチュリーホール

2/9(日)16:00 名古屋国際会議場 センチュリーホール

2/14(金)18:30 大阪・フェスティバルホール

2/15(土)16:00 大阪・フェスティバルホール

2/22(土)17:00 東京国際フォーラム ホールA

2/23(日・祝)16:00 東京国際フォーラム ホールA

※同一会場で2日間の公演は、1日目が「~bleu de rouge~」、2日目が「~rouge de bleu~」になります

 

 

インタビュー・文/大宮ガスト

構成/月刊ローチケ編集部 9月15日号より転載

 

 

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