あの小品の名作が全編版に!熊川哲也振付『クラリモンド~死霊の恋~』全編
はじめ豪華3作品を一挙上演!!
自国発の作品創出に尽力し、次々とオリジナリティあふれる名作を生み育ててきたKバレエカンパニー。本公演では、2018年に小品として世に送り出され絶賛を浴びた熊川哲也振付の『死霊の恋』が、満を持して“全編版”として新たな生命を得る『クラリモンド~死霊の恋~』全編を筆頭に、渡辺レイ振付『FLOW ROUTE 222』、熊川振付『シンプル・シンフォニー』の3作品を一挙上演! 物語バレエ、コンテンポラリー作品、シンフォニック・バレエと、進化止まらぬKバレエの多面的な魅力を一度に味わえる、スペシャルなステージをお見逃しなく!
ストーリー
『クラリモンド~死霊の恋~』
振付:熊川哲也
熊川哲也が19世紀フランスの作家テオフィル・ゴーティエによる短編小説「死霊の恋」に着想を得た同名のバレエ作品を発表したのは2018年のことだった。ショパンの「ピアノ協奏曲第1番」第1楽章の調べに乗せ綴られたのは、死してヴァンパイアとなった美しき娼婦クラリモンドと、彼女に魅入られた若き聖職者ロミュオーの禁断の恋物語。熊川はゴーティエの描いた夢現の世界を、持ち前の卓越した感性とドラマツルギーにより1場の作品として構成、ロマン主義の薫香漂う切なくも美しいラブストーリーに仕立て上げた。
そして、約20分の小品ながら観客の胸に忘れがたい感動の記憶を刻み付けたあの絶賛の初演から4年――ついに満を持しての全編版が実現! 『クラリモンド~死霊の恋~』全編として新たな命を得ることになる。
ゴーティエの原作にはバレエ作品として昇華させるにふさわしい魅力的な要素が数々秘められていると熊川は言う。それこそが、小品創作時からすでにして振付家に全編化という展望を抱かせた理由に他ならない。本作では、小品で描かれた物語の前段となるストーリーを新たに加筆、生前のクラリモンドとロミュオーとの出会いと今生での別れも描き出され、生死を超える愛のドラマがより鮮明に立ち上がることになる。
稀代の振付家・熊川が挑む“完成された名作”への新たなアプローチは、我々観客をどんな境地へと運んでくれるのか。ぜひその目で確かめてほしい!
『FLOW ROUTE 222』
振付:渡辺レイ
『死霊の恋』と同じ2018年に発表し、観客に鮮烈なインパクトを与えたコンテンポラリー作品。振付はキリアン率いるネザーランド・ダンス・シアターなど世界の第一線で活躍してきた渡辺レイ(現在Kバレエ カンパニー舞踊監督)。
渡辺があるとき目にしたアフリカの大河の写真にインスピレーションを受け、創造した作品のテーマは “流れゆくもの”。水の温度や密度の異なる2つの川は、ある地点で合流するも、決して混ざり合うことなく、それぞれの色を保ちながら寄り添い流れていくという。そんな悠久の時を刻む自然のダイナミズムと、我々が生きる人間社会の在り様とを重ね合わせた。ダンサーたちが織り成す動きは実に個性的で斬新、しかもどこまでも洗練されている。その連なりに目を奪われるうち、ベートーヴェンそのものの力強い生命力に満ち満ちたクライマックスへ――。
4年前の初演時とは世の中の“流れ”も様変わりし、またKバレエも大きく世代交代を遂げた。『FLOW ROUTE 222』と題しての上演となる今回は、作品に込めたメッセージや躍動感あふれる振付の魅力はそのままに、新キャスト各々の特性を生かしながらブラッシュアップしていくという。移りゆく時代、そこで生まれる想い、そして新たな表現……あらゆる意味で2022年の“今”が映し出され、新鮮な輝きを放つことだろう。
『シンプル・シンフォニー』
振付:熊川哲也
英国を代表する作曲家ベンジャミン・ブリテンが若き日に書いた同名交響曲に振り付けた抽象バレエ(2013年初演)。華やかさや気品、遊び心、情感……楽章ごとに趣を変えるこの味わい深くもテクニカルな交響曲を、熊川の振付は文字どおり一音たりとも取り逃すことなく可視化し、クラシック・バレエの多面的な美を描き出していく。
超絶技巧が心憎いまでにさりげなく織り込まれた密度の濃いステップを、優雅に、ダイナミックに、そして時にコミカルに紡ぎながら、3組の男女が次々と多彩なフォーメーションを展開していく様は、まるで精緻な絵画がキャンバス上で命を宿したかのよう。深い緑と黒で統一されたシックな衣裳と、赤を基調とした鮮やかな背景が生むハイセンスな色彩の調和も踊りを一層引き立て、この上なく贅沢な気分にさせてくれる。テクニシャンそろい踏みのKバレエが舞台上に描き出す華麗でエレガントな視覚美の世界に、ただただ酔いしれてほしい!
芸術監督
熊川哲也
指揮
井田勝大
管弦楽
シアター オーケストラ トーキョー
キャスト
最新のキャスト情報は公式ページにてご確認ください。
公演日時
2022/1/29(土)~30(日)
会場
Bunkamuraオーチャードホール
料金
席種 | 料金 |
S席 | ¥15,000 |
A席 | ¥11,000 |
B席 | ¥8,000 |
C席 | ¥6,000 |
全席指定・税込
5歳以上入場可能(但し、お席が必要です)
営利目的の転売禁止及び、転売されたチケットでの入場不可。
車椅子でご来場されるお客様はご購入前にチケットスペース(03-3234-9999)まで必ずお問い合わせください。
本公演は新型コロナウイルスの感染予防対策のひとつとして、客席前方を空けて販売いたします。
現段階で販売をしていない空席を、状況により追加で販売する可能性がございます。予めご了承ください。
マスクの着用は必ずお願いたします。お客様には、手指の消毒、検温等にご協力お願いいたします。
発熱・体調不良の場合は、来館をお控えください。
入場時には体温チェックを実施します。37.5℃以上の発熱のある方は入場をお断りいたします。