吉井瑞穂(オーボエ)
甘美な音色と豊かな音楽性で世界の聴衆を魅了する国際派オーボエ奏者。鎌倉市出身。東京藝術大学入学後、渡独しカールスルーエ国立音楽大学を首席で卒業。日本音楽コンクール優勝ほか、英バルビローリ国際コンクール、日本管打楽器コンクールで入賞。ベルリン・フィルのエキストラ奏者として活躍後、シュトゥットガルト国立歌劇場管の首席奏者を経て2000年からマーラー室内管首席奏者として欧州を中心に演奏活動を行う。
アバドをはじめ(共演200回以上)、ヴァント、アーノンクール、ブーレーズ、ハーディングといった巨匠の指揮で演奏を重ねる一方、欧州の主要オーケストラ、アンサンブルから頻繁に客演首席奏者として招かれている。ソロや室内楽でも精力的な活動を展開し、テツラフ弦楽四重奏団、アンスネス、フロストらと共演。ニューヨークのマンハッタン音楽院、イギリス、スペイン、ドイツ、コロンビア、ベネズエラなどでマスタークラス教授として招かれ、後進の指導にあたる。東京藝術大学准教授。ルツェルン祝祭管設立メンバー。第49回JXTG音楽賞奨励賞受賞。
吉野直子(ハープ)
ロンドン生まれ。6歳よりロサンゼルスでスーザン・マクドナルド女史のもとでハープを学ぶ。第9回イスラエル国際ハープ・コンクールに参加者中最年少で優勝。以後、ベルリン・フィル、イスラエル・フィル、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管、フィルハーモニア管、フィラデルフィア管、ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス等トップ・オーケストラおよび小澤、アーノンクール、ブーレーズ、アバド他世界的指揮者との共演、クレーメル、ハーゲン、今井信子、ニコレ、ランパル、シュルツ、パユ、ズーン、バボラーク等一流アーティストとの室内楽、ニューヨーク、ウィーン、ロンドン、東京など世界各地でのリサイタル、ザルツブルク、ルツェルン他主要音楽祭への参加など華やかに活躍。
レコーディング活動も活発で多数録音、最新盤は「ハープ・リサイタル5~その多彩な響きと音楽Ⅱ」(grazioso)。アリオン賞、村松賞、芸術祭賞、モービル音楽賞奨励賞、文化庁芸術選奨文部大臣新人賞、エイボン女性芸術賞をそれぞれ受賞。国際基督教大学卒業。
アリステア・シェルトン=スミス(バリトン)
難曲揃いの現代オペラからイヴ・モントンまで、多様なレパートリーを深い表現力で聴衆を魅了するイギリス出身のバリトン歌手。タネジのオペラ《グリーク》の「エディ」役を、オランダ「Dag in de Branding」現代音楽祭、ドイツのハノーファー州立歌劇場、イギリスのロイヤル・オペラ・ハウス等で演じ、いずれも傑出した歌唱と演技で各地の批評家達に絶賛された。オランダ国立バレエのために作曲されたクロエ・シャロディ作のバレエ・オペラ《マグダレーヌ》の「兵士」役ではダンスと歌を同時に披露するなど、挑戦的で型破りな多くの演目の初演に参加し、大役を担ってきた。
オランダのベアトリクス女王の70歳の誕生日記念コンサートでは、モーツァルトの《フィガロの結婚》でアルマヴィーヴァ伯爵役を演じた。2012年、ハンガリーのセゲドで行われたアルメル国際現代オペラ・コンクール入賞。17年より鎌倉在住。レゾナンス《鎌倉のひびき》コンサートシリーズの主要メンバーとして、また観客と一体となるMusic Makingを通し様々な層のリスナーへ音楽の喜びを広めている。昭和音楽大学非常勤講師、鎌倉山インターナショナルスクール講師。