会場中がステージになるディズニーの観客参加型コンサート
これまで全国の会場でソールドアウトが続出した大好評の「“ブラバン・ディズニー！”コンサート」ツアー。2020年も1～4月に千葉・熊本・大分・愛知・東京……など各地で開催されることが決定した。
もちろん、日本三大吹奏楽団のひとつと称されるシエナ・ウインド・オーケストラの演奏、サックス奏者としても活躍中のオリタノボッタさんの指揮という黄金コンビ。そして今回、MC・歌を担当するのは、1月公演はミュージカルやテレビのバラエティ番組などで注目を集めるMARIA-Eさん、2月以降はミュージカルを中心に活躍する綿引さやかさんだ。
そこで、ツアーの開始を目前に控え、オリタさんと綿引さんにお話を伺った。
オリタ「ディズニーの映像作品は幼いころから大好きで、意識せずにその音楽に触れてきました。今、こうしてプロのミュージシャンになってみるとディズニーの音楽がどれほど偉大で素晴らしいものかということがよくわかります。そして、そんなディズニーの音楽を、僕が大好きな吹奏楽の演奏によって日本中の皆さんに聴いていただけることが本当に幸せです」
オリタさんはまるで少年のように瞳を輝かせながらディズニーの音楽への思いを語ってくれた。
オリタ「ディズニーの音楽には世界中の音楽が散りばめられていますよね。アフリカの音楽もあれば、地中海の音楽、アメリカの音楽などもある。また、ジャンル的にもミュージカル・行進曲・ワルツ……などが取り入れられています。僕自身、改めて意識しないうちにディズニーの音楽に大きな影響を受けてきたんだな、と改めて思います」
一方、綿引さんはディズニーの音楽への思い入れをこんなふうに語った。
綿引「生まれてから今まで、ずっと日常の中にディズニー作品がありました。『美女と野獣』など好きな作品はたくさんありますが、お仕事でミュージカルに出演するようになって、『私は音楽に惹かれてディズニー作品を観ていたんだな』と気づきました。ディズニーの音楽の中にはキャラクターの心情を歌ったものも多くありますけど、普段の生活でその心情とシンクロする場面になると、つい歌を口ずさんでしまうことも(笑)。それくらいディズニーの音楽は自分の中にしみ込んでいるものです」
ディズニー愛に溢れるお二人だが、“ブラバン・ディズニー！”コンサートとの関わりは、オリタさんは4年目、綿引さんは2年目となる。これまでのツアーでは、このコンサートならではの喜びを経験したという。
オリタ「会場中がステージになる、お客様が参加することで完成される、というのが“ブラバン・ディズニー！”コンサートの醍醐味ですね。中でも、複数の曲からお客様の拍手で演奏曲を選ぶコーナーがあるんですが、『私はこっちが聴きたい！』『いやいや、どうせなら両方やって！』という客席からの圧がすごいんですよ(笑)。皆さんの思い入れの深さに感動しますね」
綿引「『リロ&スティッチ』の《アロハ・エ・コモ・マイ》では、オリタさんがお客様とコール＆レスポンスをするんですけど、あれってお客様としては一瞬緊張するんじゃないでしょうか？でも、そこでオリタさんが会場の地域の名所や名産をコールすると、お客様が『あ、この地域に寄り添ってくれたんだ』と、心をオープンにしてくださるのがわかるんです。その瞬間が私は大好きです」
定番曲や過去の演奏曲で好評だったものは残しつつ、新企画も取り入れて「正統進化」するのが“ブラバン・ディズニー！”コンサートの特長。気になる2020年バージョンの内容をオリタさんが教えてくれた。
オリタ「まず、2019年のツアーでも大好評だった『インクレディブル・ファミリー』の《インクレジット2》はやります。奏者にとっては非常にハードな曲なのですが、『これぞシエナ！』というプロのテクニックをお聴きいただきたいと思います。それから、MARIA-Eさんと綿引さんの美しい歌声とともに『アナと雪の女王2』より《イントゥ・ジ・アンノウン～心のままに》、実写版『アラジン』より《スピーチレス～心の声》もお贈りする予定です。そして、新コーナーですが、現時点でお話しできるのは『ディズニー・プリンセスに特化したコーナー』『1つの曲を様々なリズムで演奏してみるコーナー』『公演地域の小中学校などのバンドを招いて合同演奏』を企画中だということです」
そして、なんと言っても“ブラバン・ディズニー！”コンサートのお楽しみは、アンコールで観客もステージに上がり、シエナ・ウインド・オーケストラとともに演奏する『LINE：ディズニー ツムツム』のゲームBGM《「ディズニー ツムツム」のテーマ》。楽譜は公式サイトにて無料配布されている。
オリタ「吹奏楽の経験者はもちろん楽器を持って演奏に参加していただきたいですが、経験のない方は手拍子でもいいし、オモチャのタンバリン、小さなシェイカー、口笛でもかまいません」
綿引「私も吹奏楽の経験はありませんが、リハーサルで初めてシエナの演奏を聴いた瞬間から虜になってしまいました。ぜひ私たちと一緒に音楽でディズニーの世界を作りあげ、喜びを分かち合いましょう！」
来場者にとっては忘れられない体験になるに違いない“ブラバン・ディズニー！”コンサート。ぜひ最寄りの会場に足を運んでいただきたい。
インタビュー・文／オザワ部長
◎プロフィール
オリタノボッタ
サクソフォン、フルート奏者、指揮者。 近年は音楽監督、役者、ラジオパーソナリティなどマルチに活躍中。
綿引さやか
「レ・ミゼラブル」のエポニーヌ役ほか、「リトル・マーメイド」「Beautiful」「Jersey Boys」などミュージカルを中心に活躍。
