ディズニー・オン・クラシックは、ディズニーのアニメーション、映画、テーマパークから生まれた音楽をフィーチャーしたコンサート。2002年に世界初のディズニーコンサートとして日本で誕生して以来、名曲の数々をフルオーケストラの生演奏とブロードウェイで活躍するヴォーカリストの生歌で披露しファンを魅了し続けている。今年で21年目を迎えた「ディズニー・オン・クラシック ~まほうの夜の音楽会」は9月中旬から全国を回る秋冬ツアーがスタートしている。オーケストラとヴォーカリストの大所帯をまとめて、夢の世界へと誘う指揮者のリチャード・カーシーと、伸びのある美声と表現力でこれまた夢の世界へと誘うヴォーカリストのシェイレン・ハージャー、ヒュー・エントレキンにツアー開始直前インタビューを敢行。見どころや抱負を聞いた。
――2023年のプログラムの内容をまずは教えていただけますか?
リチャード いつものように2部構成でお届けします。第1部はディズニーの創立100年を記念した特別メドレーをお贈りします。ウォルト・ディズニーが兄のロイとロサンゼルスでアニメスタジオを設立した1923年からちょうど100年にあたる年に、アニメーターや音楽家などディズニーで活躍した全てのクリエイターたちへのリスペクトを込めて演奏し、歌います。名作・名曲ばかりの中からどのナンバーを披露するか決めるのは容易ではないですが、各時代を代表する幅の広い楽曲がそろったと思います。ミッキーマウスのスクリーンデビュー作である『蒸気船ウィリー』や世界初の長編カラーアニメ映画の『白雪姫』ほか『ピノキオ』『シンデレラ』『眠れる森の美女』といったクラシック作品から『リトル・マーメイド』『ライオン・キング』『トイ・ストーリー』『アナと雪の女王』『ミラベルと魔法だらけの家』といった後期の作品まで、全19作品の音楽と映像とともにディズニーの歩みを振り返ります。そして第2部はアニメーション映画『美女と野獣』をお届けします。ベルと野獣の“真実の愛”を描く物語は「朝の風景」「愛の芽生え」「美女と野獣」など2人の心情を映し出す情感豊かなナンバーが印象的。「強いぞ、ガストン」「ひとりぼっちの晩餐会」など脇を固めるキャラたちの歌も魅力的なものばかりです。またディズニー・オン・クラシックで本作をフィーチャーするのは8年ぶりのこととなりますが、今回は実写版にしか登場しないナンバー「ひそかな夢」も披露するのが新しい試みです!スクリーンに映し出される映像と一緒にご覧いただくと、周囲と違っても自分らしさ見失わない芯の強いベルや、見返りを期待しない無償の愛をベルに注ぐようになる野獣の変化などが、より一層ダイレクトに感じとっていただけるのではないかと思います。
――シェイレンさんはベル役を歌うそうですね?
シェイレン そうなんです!小さいころからディズニーが大好きでずっと『メリー・ポピンズ』がお気に入りでした。けれど今回リハーサルを重ねるうちにベルにぞっこん状態になってしまって(笑)。周囲に流されないで好きなことをまっすぐ突き詰められるってスゴい!それでいてお父さんや野獣など大切な人には細やかな愛情が注げるスイートな女の子なのもステキ。私は2019年の秋冬ツアーでディズニー・オン・クラシックにデビューして4年ぶりに戻ってくることができたんですね。あのときのツアーは夢のようで、ステージに立ってオーケストラの“音の波”に包まれて歌ったことは忘れられません。初舞台では感動して涙が出てきてしまったんですけど、今年も初日は涙が止められないだろうなって思います(編集部注:こう語る最中も瞳をウルウルさせるシェイレン)。第1部では「いつか王子様が」(『白雪姫』)をソロで担当させてもらいます。ほか7人のヴォーカリストと協力して心を込めて歌います!
――ヒューさんは野獣役ですね?
ヒュー はい、そうです。僕もディズニーっ子で幼少時からフロリダのウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートに家族で行っては、テーマパークで遊びまくるのが何よりも楽しみでした。学生のころはミュージカルで『リトル・マーメイド』のエリック王子を演じたこともありました。それと小学生のときにはハロウィンの仮装で野獣になったことも!そのときの写真がスマホにあるので見てください、ほら!!こんな大舞台で野獣が演じられる日が来るなんてこのときの自分に教えてあげたい。きっと信じないだろうけど(笑)。第1部では「チム・チム・チェリー」(『メリー・ポピンズ』)をソロで歌います。僕はディズニー・オン・クラシックには今回が初参加。リチャードやシェイレンからいかにファンタスティックかっていう話ばかり聞かされているので、もう楽しみしかないですね。初来日だし初めてづくしだから緊張もあるだろうけど、ライブパフォーマンスの醍醐味を味わっていただけるよう精一杯頑張ります!
リチャード ヒュー、シェイレンはもちろん、ほかのヴォーカリストもみんな才能豊かで、おまけに努力家。実力も高いのでリハーサルで私はとっても楽をさせてもらいました(笑)。オーケストラ・ジャパンのチームワークもよく、奏でる音も年々よくなっています。出演者、スタッフ全員のバツグンのチームワークをご堪能いただきたいですね。また観客の方も歌って踊っていただける時間もありますので一緒に盛り上がりましょう!そして私といえば、ナビゲーターのささきフランチェスコに教わって短いながら日本語を話す場面があるのですが、駄洒落やボケとツッコミのような掛け合いなどツアーが進むにつれ課されるセリフのハードルが上がっていくのが毎年の恒例となっています。その四苦八苦ぶりもお楽しみください(笑)。
インタビュー・文/山本航
ディズニー・オン・クラシック ~まほうの夜の音楽会 2023 公演情報│ローチケ[ローソンチケット]
【PROFILE】
リチャード・カーシー
指揮者、編曲者、ピアニスト、俳優として全米で活躍。2019年の「春の音楽祭」にてディズニー・オン・クラシックの新指揮者としてデビュー。
シェイレン・ハージャー
ミュージカル『Godspell』『マンマ・ミーア!』『ジーザス・クライスト・スーパースター』などの地方公演に出演。「ディズニー・オン・クラシック」は2019以来、2度目の出演となる。
ヒュー・エントレキン
ミュージカル『スウィーニー・トッド』『ビューティフル』などの地方公演で主要キャストを経験。「ディズニー・オン・クラシック」は今回が初出演となる。