クラシック
東京バレエ団〈20世紀の傑作バレエ 2〉

東京バレエ団 〈20世紀の傑作バレエ 2〉

チケット情報

東京バレエ団〈20世紀の傑作バレエ 2〉

ロビンズの粋、ノイマイヤーの抒情、キリアンの造形美、ベジャールの爆発。
マエストロたちの傑作はどれも美しく、音楽的。

公演スケジュール

2018/11/30(金) 19:00
2018/12/1(土) 13:00/17:00
2018/12/2(日) 14:00

会場

新国立劇場 中劇場

予定される配役

 2018/11/30(金) 19:002018/12/1(土) 13:00/17:002018/12/2(日) 14:00
スプリング・アンド・フォール 川島麻実子 柄本 弾 沖香菜子 秋元康臣 川島麻実子 柄本 弾
イン・ザ・ナイト 上野水香 川島麻実子
沖香菜子
柄本弾 秋元康臣
ブラウリオ・アルバレス
川島麻実子 金子仁美
秋山瑛
柄本弾 宮川新大
ブラウリオ・アルバレス
上野水香 川島麻実子
沖香菜子
柄本弾 秋元康臣
ブラウリオ・アルバレス
ボレロ 上野水香 柄本 弾 上野水香

※「小さな死」の配役は、振付指導者によるリハーサルが始まってから決定します。決まり次第、このページ及び東京バレエ団ホームページでお知らせします。
※ 配役は2018年6月21日現在の予定です。出演者の怪我・病気、その他の都合により変更になる場合があります。変更にともなうチケットの払い戻し、公演日・券種の振替は致しかねます。正式な配役は公演当日に発表します。

プログラム

「イン・ザ・ナイト」 振付:ジェローム・ロビンズ、音楽:フレデリック・ショパン

3組のカップルが織りなす、粋を極めたショパンの宵。

「ウェストサイド物語」等のミュージカルでも知られる20世紀の巨匠ジェローム・ロビンズが、ショパンのノクターンを中心としたピアノ曲に振付けた、ロマンティックで詩情漂う名作。豪華な夜会服に身を包んだ3組のカップルが、夜空の下、それぞれの関係性や恋模様を匂わせながら洗練されたダンスを繰り広げる。

生粋のニューヨークっ子であるロビンズの作風は、アメリカ的な明るさをもちつつも、粋のきわみともいえるセンスと音楽性が身上。「20世紀のアメリカの傑作をレパートリーに」という芸術監督の斎藤友佳理の意思のもと、2017年2月に東京バレエ団初のロビンズ作品として初演され好評を博した。

「ボレロ」 振付:モーリス・ベジャール、音楽:モーリス・ラヴェル

肉体の聖なる儀式、女性版と男性版で二つの興奮!

装飾的な要素をいっさい排除し、赤い円卓の上の“メロディー”と周囲をとりかこむ“リズム”とがラヴェルの音楽を大胆に象徴するこの作品は、その簡潔さゆえに、踊り手によって作品自体が形を変える。あるときは美の女神とその媚態に惑わされる男たちの繰り広げる“欲望の物語”、あるときは異教の神の司る“儀式”……。聖と俗の間を自在に往き来し、踊り手の本質をさらけだすこの作品は、初演以来半世紀の間に、多様な姿を見せてきた。

演出もさまざまであり、初演の際は、“メロディー”の女性を取り巻いて“リズム”の男性たちが配された。やがて男性の“メロディー”と女性の“リズム”、そして“メロディー”“リズム”ともに男性が踊る演出が生まれている。

「スプリング・アンド・フォール」 振付:ジョン・ノイマイヤー、音楽:アントニン・ドヴォルザーク

哀調のセレナーデから、甘美な抒情と躍動美が紡がれる。

ジョン・ノイマイヤーが、アントニン・ドヴォルザークの哀調を帯びた流麗な名曲「弦楽セレナーデ」にのせて創作した作品。7人の女性ダンサーと10人の男性ダンサーによって、甘美な抒情やみずみずしい躍動美の世界が織りなされる。「スプリング・アンド・フォール」という題名は、もともとイギリスの叙情詩人ジェラード・ホプキンズの詩作から借用された。詩人が言葉の語感やリズムによって文字通り以上の深い世界を表現するように、ノイマイヤーは題名の意味を、ダンスによって多義的でメタフィジカルな世界へと展開している。

舞台で繰り広げられるダンスの、めくるめく躍動の魅惑に身をまかせながら、人はそこに、生の喜びや甘美な感情、哀愁といったさまざまな意味を感じとっていくのだ。

「小さな死」 振付:イリ・キリアン、音楽:ウォルフガング・アマデウス・モーツァルト

繊細でドキドキするほど美しい、身体のマジック。

モーツァルトの没後200年にあたる1991年、ザルツブルク音楽祭のために創作された。モーツァルトが作曲したこのうえなく美しく有名な二つのピアノ協奏曲(第23番、第21番)から、ゆったりとした楽章が選ばれた。キリアンは選曲についてこう語っている。「熟考の末に選り抜いた音楽で、何かを挑発したり、意味深長な動機を示そうとしたりしているのではない。神聖なるものが存在しない、残酷さや横柄さをいたるところで目にするこの世界で、私たちが生活を営み、仕事をしているということを、私なりのやり方で示そうとした。舞台で用いられる古代の彫像のようなトルソーには、頭部と四肢がない。それらは故意に切り落とされたものだが、けっして彫像本来の美が損なわれることはなく、創造者の力強い才能が保たれている」 舞台には、6人の男性と6人の女性、6本の剣が登場する。剣はダンサーたちのパートナーのように動いたかと思うと、生身のダンサーよりもはるかに気難しく、融通がきかない一面も見せる。剣は、物語のプロットよりも存在感を放つシンボルなのだ。攻撃性、性的能力、エネルギー、沈黙、洗練された無分別、傷つきやすさ。どれもが、この作品で重要な役割を担っている。現代の「Petite Mort」は直訳すれば「小さな死」だが、フランス語とアラビア語ではオルガスムスを示唆する言葉である。

※「イン・ザ・ナイト」はピアノ演奏、その他の音楽は特別録音による音源を使用します。

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東京バレエ団「スプリング・アンド・フォール」公開リハーサルレポート

画像説明を記載

ロビンズ、ベジャール、ノイマイヤー、キリアン…いずれも20世紀を代表する巨匠振付家だが、そんな4名の代表作を一挙に観られる贅沢な公演が〈20世紀の傑作バレエⅡ〉(11/30[金]~12/2[日])と題され、上演される。

公演もせまった11月13日、東京バレエ団のスタジオにて、上演作の中からジョン・ノイマイヤー振付『スプリング・アンド・フォール』のリハーサルが公開された。この日は斎藤友佳理(芸術監督)、佐野志織(バレエミストレス)、木村和夫(バレエスタッフ)という3名が見守る中、川島麻実子と柄本弾の2人を中心に、本番さながらの熱いリハーサルが行われた。


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ドヴォルザーク作曲の『弦楽セレナーデ』に振付された同作は、男性10名、女性7名によるアブストラクトなバレエだ。だが、「この楽章では青春の喜びを意識して!」(佐野)など、指導の3名からは技術的なことだけではなく、表現の面についても細かい指摘が次々とされる。そして手を出すタイミングや腰のおとし方にいたるまで、まさに「ミリ単位」の細かい調整が続けられる。

第2楽章から第5楽章まではノンストップで踊られた。踊り終わったあとに激しい息をするダンサーたちに、休む間もなく目線や足の出し方、歩き方にいたる細かい注意が与えられ、できなかった箇所を繰り返し練習していく。出番のないダンサーたちもスタジオの片隅で振付をさらったり、他のダンサーたちの注意に耳を傾けたり…非常に集中した雰囲気の中リハーサルは続けられた。


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リハーサルの後には斎藤友佳理芸術監督、川島麻実子、柄本弾による記者懇親会が行われた。まずは斎藤から「これまでゆかりのあった振付家の作品の他、近年新たにレパートリーに加わった作品も上演する。ダンサーにとって、とても難しいプログラム。(自分が)監督に就任してから3年間の、ある意味集大成だと思っている」と、上演作品についての説明があり、続いて主演の2名からは「想いいれの深い作品で、ツアーでも回数を重ねてきた、今の自分の内面をしっかりと出していきたい。別の作品だが「イン・ザ・ナイト」を指導されたときも“もっと自由に”踊るように言われた。1つ1つの作品に心をこめて踊りたい。」(川島)、「今回は3演目に主演する。主役として皆を背中で引っ張っていける存在でいたい。体力的大変ハードな公演だが、回を重ねるごとに良くなっていくはずなので、最後まで燃え尽きずに踊りきりたい」(柄本)と公演への抱負が語られた。


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また、4作品ごとに特徴についての質問に、「『イン・ザ・ナイト』は僅かな失敗も許されない緊張感のある作品で、その中でどれだけ自由になれるかが重要。『スプリング・アンド・フォール』は体力的にきつく、ダンサーの感性で、物語のない作品を客席に伝えなければならない作品。『小さな死』はキリアン独特のスタイルを表現し、『ボレロ』は音楽をいかに踊りとして力強く伝えられるかが大きなポイントになる」(斎藤)とそれぞれの違いを説明した。そして「総合芸術として、衣裳や照明も全く異なる作品なので、それぞれの違いを楽しんでいただけたら」との言葉で懇親会は終了。開幕はもうすぐだ。

写真:Shoko Matsuhashi