映画

【インタビュー】映画『青春ゲシュタルト崩壊』

青春ゲシュタルト崩壊

佐藤新&渡邉美穂


他人に合わせて自分を見失う
出会いを経て踏み出す一歩


佐藤新/さとうあらた:7人組男性グループ『IMP.』のメンバー。映画や舞台など、俳優としても活動の場を広げる。
渡邉美穂/わたなべみほ:ʼ22年、日向坂46を卒業。現在は女優として映画や舞台に出演をしている。


――小説投稿サイト「野いちご」で発表された丸井とまと原作の『青春ゲシュタルト崩壊』が実写映画化。
他人に合わせることで自分を見失い、自身の顔を認識できなくなる【青年期失顔症】になった女の子と、過去に起きた出来事に囚われている男の子の物語。W主演を務めるのは佐藤新(IMP.)と渡邉美穂。

「原作をはじめて読んだとき〝なんだこの共感性の塊は!〟って思い、最初のページから最後まで心臓に刺さりまくりました」(佐藤)
「高校生の胸キュンな話だと思って読み始めたら、全然違うのでまずびっくりしました。普段から自分だったらどう演じようかなと想像しながら脚本を読むのですが〝今回はいったいどうやって表現するんだろう?〟というシーンもあって頭を抱えました」(渡邉)


――物語はバスケ部の主軸で仲間からも頼られる優等生の間宮朝葉(渡邉)が、ある出来事から自分の顔が見えなくなる【青年期失顔症】を発症してしまうところからはじまる。物語上の架空の病気とはいえ、〝顔が見えない〟ことをどう表現するかは映画の肝でもある。

「僕も周りのリアクションを気にしすぎてIMP.のメンバーに自分の意見を上手く伝えられなくなったことがあったので凄く共感しました。僕の場合は、メンバーから〝俺らはどんなことがあっても仲間だから、新がネガに入る必要はないよ〟って言ってくれて救われたし、その言葉があるから自分の意見を持てています」(佐藤)
「私も周囲に合わせて、違うと思っていても頷いたりしていたこともありましたが、そういうときって家に帰ると罪悪感が押し寄せてくるんですよね。なので、今は自分で使う言葉も〝嫌い〟じゃなくて、〝苦手〟ってちょっとでもポジティブな方向に転換するようにしています。自分がその輪のなかにいてしんどくなったら、ちょっと離れるのはいいことだと私は思います」(渡邉)


――12年間バスケをやっていた渡邉にとって、バスケ部のエースである朝葉は念願の役。

「自分がバスケ部員の役をやってバスケシーンを撮って貰うのは夢でした。将来、孫に自慢したいくらい嬉しかったです」(渡邉)
「渡邉さんはドリブルすると顔つきが変わるんです。ビシッとカッコいい表情に。逆に僕は球技が苦手なので、渡邉さんに背中で語って貰って、真似しました」(佐藤)


――ロケ地となったのは神奈川県の湯河原町。海に面した町は2人には刺激的だったようだ。

「朝、早かったんですけどそれが苦にならないくらい朝の海が気持ちよかった」(佐藤)
「海がない県で育ったので海を見ると興奮するんです。朝の澄んだ空気の海と夕やけで水面がキラキラ反射している海では、全然顔が違うなってことを撮影を通して感じました」(渡邉)
「地元の学生さんとの共演も刺激を貰いましたね。キラキラしていて〝俺、これ馴染めているかな?〟って思ったくらい」(佐藤)
「2人乗りするシーンも素敵です。2人の距離が遠い時と縮まってきたときの温度感のグラデーションを観ていただければ。2人乗りって向き合わずに喋るので、その距離感が2人らしいなと思うんですよね」(渡邉)


――主人公たちが体験する悩みや葛藤は、誰もが感じたり、見てきたりしたこと。

「朝葉と同じ悩みを抱えている人はたくさんいると思うし、この映画を観ることで得られるものはたくさんあると思います。あと、僕の金髪姿も見どころのひとつかも(笑)」(佐藤)
「何度でも観て欲しい映画です。こういうインタビューを読んで、裏話を知ったうえで観るとまた新しい発見があると思います」(渡邉)



インタビュー・文/高畠正人
Photo/中田智章

映画情報

映画「青春ゲシュタルト崩壊」初日舞台挨拶
<スケジュール(公演期間/会場)>
2025/6/13(金)TOHOシネマズ新宿

[原作]丸井とまと
[脚本]三浦希紗
[監督]鯨岡弘識
[出演]佐藤新(IMP.) 渡邉美穂 田辺桃子 新井美羽 水橋研二 濱田龍臣 藤本洸大 河村ここあ 福室莉音 愛来
戸田菜穂 / 瀬戸朝香

青春ゲシュタルト崩壊
【インタビュー】映画『青春ゲシュタルト崩壊』