極限状態で展開される会話の妙による上質な喜劇
現代イタリア劇作家ルイージ・ルナーリの代表作を、白井晃演出で本邦初演!
世田谷パブリックシアターでは、海外の優れた戯曲を、その作品にふさわしい演出家に委嘱して、現代の息吹を吹き込んだかたちで上演してまいりました。2022年9月より、りゅーとぴあ (新潟市民芸術文化会館)との共同主催企画として、白井晃演出による、イタリアの現代演劇『住所まちがい』の翻訳上演をお届けいたします。
『住所まちがい』はミラノ・ピッコロ座の座付作家ルイージ・ルナーリが1990年に発表し、現在までに世界20ヵ国以上で翻訳上演されているルナーリ自身の代表作ともいえる作品で、今回が本邦初演となります。
本作の登場人物は、イタリアの伝統演劇「コメディア・デラルテ」の代表的なキャラクターをベースに、現代的なアレンジを加えた、“現代の中産階級に属しているだれか”を彷彿とさせる人々です。
自分の生存すら不確かな極限状況で展開される奇妙な会話劇。同じ場所で偶然遭遇し、不思議な一夜を共にする男性3人を演じるのは、仲村トオル 、田中哲司 、渡辺いっけい。そして、物語の鍵を握る謎の女性役には朝海ひかるという技巧派の俳優陣が揃いました。
本邦初演にあたり、白井自身の上演台本として、混沌とした現代に生きる私たちにふさわしい作品を立ち上げます。
2022年4月に世田谷パブリックシアターの芸術監督に就任した白井晃の、就任後初となる演出作『住所まちがい』にぜひご期待ください。
ストーリー
社長、大尉、教授の3名が、それぞれの理由で――社長は女性との密会のため、大尉はビジネスのため、教授は自身の最新出版書のゲラチェックのため――同じ場所に 居合わせる。3人が鉢合わせたこの場所はホテルなのか、事務所なのか、それとも出版社なのか。最初は互いに自分が正しいと信じて いたが、実はそうではないことがわかってくる――住所は3人それぞれにとって「正しい」住所だったということに。
奇妙な状況下、突然、大気汚染を告げる警報ベルが鳴り、3人とも外に出られなくなってしまう 。3人は一緒に一晩を過ごすことに なるが、徐々に恐ろしい疑念が頭をもたげてくる。もしかしたら……。
3人の会話はユーモアに富み、生と死、運命、宿命、自由な意志、神の存在、無神論等の話題がゴシップのように語られていく。すると突然、掃除婦らしき謎の女性が部屋に入ってきて曖昧なことばかり語り始める。3人の疑念はさらに強まっていく……。
原作
ルイージ・ルナーリ
上演台本・演出
白井晃
出演
仲村トオル 田中哲司 渡辺いっけい 朝海ひかる
公演日 |
2023/9/26(月)~10/09(日) |
会場 |
東京・世田谷パブリックシアター |
席種 / 料金(税込) |
S席(1階席・2階席) / ¥7,500 A席(3階席) / ¥5,500 |
全席指定
未就学のお子様はご入場いただけません
開演後は本来のお席にご案内できない場合がございます。ご了承ください