【インタビュー】ビッケブランカ

2023/4/15(土)

ビッケブランカ

“革命”のファンファーレが高らかに鳴り響く、待望のライブハウスツアー

昨年メジャーデビュー5周年を迎え、10月には新たにスタートした企画イベント「RAINBOW ROAD」の1回目となる「RAINBOW ROAD -軌-」を自身初のアリーナ公演で開催し、アニバーサリーイヤーを晴れやかに締めくくったビッケブランカ。これまでの5年間とこれからとをつなぎ、年に一度、みんなが集まれる場所を作りたいという思いで立ち上げたこの「RAINBOW ROAD」。コロナ禍での開催でまだある程度の制限があった時期だったが、そのライブはアーティスト・ビッケブランカの多彩な音楽性に触れるとともに、エンターテイナー・ビッケブランカが生み出す歓喜と高揚感に包まれる一夜だった。ビッケブランカはその手応えを、以下のように語ってくれた。

「続けていく尊さを知りたいですね。なんとなく感じてはいますが、実践して確信を持ちたいと思っています」

ストリングスを交えたり、時には自分でDJをしながらパフォーマンスをしたり、そのサウンド同様に自由なスタイルでのステージを見せてきただけに、この「RAINBOW ROAD」の行く末を楽しみにしてほしい。そして、6周年目を迎えたビッケブランカの2023年最初のツアー「Vicke Blanca LIVE HOUSE TOUR 2023」が、5月2日からスタートする。声出し等が解禁となったこのタイミングで、東名阪Zepp公演を含む全国8ヶ所の“ライブハウス”を回るツアーということで、期待が高まっている人も多いのではないか。

「やっと声出しもできるようになったので、この数年間の分まで思い切り騒ぎたい。タイムスリップ感のあるツアーになる予感がしています。楽しい時間になるといいですね!」

この、ライブで思い切り騒ぎたいという気持ちを加速させてくれそうなのが、ツアーを目前に控えた3月29日にデジタルリリースとなったシングル「革命」だ。壮大なRPGでもはじまりそうな、勇壮でファンファーレ的なオープニングはゲーム好きなビッケブランカらしい。そして何よりもぐっとボルテージを上げてくれるのは、この曲がソリッドなバンドサウンドで構築されているところ。躍動的なビッケブランカによるピアノはもちろん、これまでにあまりないギターオリエンテッドで骨太なマーチングロックで、ドラマティックに駆け抜けていくのが爽快だ。「革命」は、「自分のルールをなくすこと」がきっかけとなって完成した曲だという。

「ルールはもともとない方だったんですけど、さらになくした感じでした。制作中に入院をしていた期間が長かったので(2月に扁桃腺の摘出を行なった)、鬱憤が溜まっていたからかなと思います」

そんな思わぬトリガーがあったが、設楽博臣(Gt)、fou-toussi(Ba)、佐野康夫(Dr)というこれまでの作品やライブでおなじみの強力な布陣によるアンサンブルはとにかくエネルギッシュ。「まずは、最高のメンツを揃えること。それが叶ったことが大きかった」という。さらにこの百戦錬磨の手練れたちに「バンドをはじめたばかりの学生の頃の気持ちで演奏をしてほしい」とオーダーをした。衝動感とほとばしる熱量とででき上がったサウンドは新鮮で、しかし紐解けばこれこそビッケブランカたるポップな仕掛けが埋め込まれている。ルールという鎧を脱ぎ捨て、培ってきた力と知恵とユーモアとで新たな世界へと突き進んでいく。その精神と豪快なバンドサウンドは、5月からのライブハウスツアーでも体現できそうだ。

プロフィール

ビッケブランカ

愛知県出身のシンガーソングライター。ハイトーンボイスとピアノを基軸とした楽曲が魅力。

公演情報

Vicke Blanka LIVE HOUSE TOUR 2023

  • 5/2(火) Zepp Osaka Bayside
  • 5/6(土) BLUE LIVE 広島
  • 6/1(木) 愛知・Zepp Nagoya
  • 6/4(日) 宮城・仙台Rensa
  • 6/10(土) 石川・金沢EIGHT HALL
  • 6/18(日) 北海道・ペニーレーン24
  • 7/2(日) 福岡DRUM LOGOS
  • 7/31(月) Zepp DiverCity(TOKYO)

インタビュー・文/吉羽さおり
構成/月刊ローチケ編集部 4月15日号より転載

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