【インタビュー】高橋優

2024/11/15(金)

高橋優

「幸せになるために必要なのは停滞しないこと」高橋優が見せる“幸せ”をライブで感じよう!

来年、2025年でデビュー15周年を迎える高橋優の9枚目のアルバム発売と、それに伴う全国ツアーが決定した。ということで、アルバム制作真っ只中の高橋にインタビューを敢行。新しいアルバムの手応えからツアーへの期待を存分に感じさせる取材となった。

まずは、9月21日と22日に高橋の故郷・秋田県で開催された主催フェス「秋田CARAVAN MUSIC FES」について話を聞いた。ちなみにこのフェスは、秋田にある13の市を巡りながら毎年会場を変えておこなわれるというもので、7回目を迎えた今年は能代市での開催となった。

「今年は初めて雨が降ったフェスとなったんですけど、来てくれるみんなと主催している側のみんなとで一歩前に進んだフェスになったんじゃないかと思いますね。いい経験をさせてもらいました」

フェスを開催する自身のマインドにも少しずつ変化が現れていると語る高橋。裏側だけでなく、自ら会場内を見て回り、客席エリアに入って観客と同じ目線で楽しむなど、そこには今の高橋優のモードというものがしっかりと感じられた。そしてそれは、ニューアルバムにも息づいているという。その新作のタイトルは『HAPPY』。

「単純に15年もの間、歌を歌って過ごせてきたというのは幸せなことなんだろうなと思うんです。でも、そういう幸せを確かに実感しながらも、本当に“幸せ”っていうのはどういうことなんだろう?と考え続けている自分がいるんですよね。例えばお金があったら幸せなのか?いやお金を持っていること自体が幸せなのではないだろう。何かを手に入れたとして、その先に幸せというものがあるのではないか?というふうに突き詰めていくと、『美味しい!』とか『最高!』とか、我々の求めてやまない幸せというのは、結局はそういうことであって、そんなに壮大なスケールのものではないんだということに気づいたんですよね。じゃあ幸せになるために必要なものは何なんだろう?って考えると、今の僕の中の結論としては、停滞しないこと、なんですよね。ひとつの気持ちで停滞している時の方がネガティブになりやすいし、幸せとは程遠い地点にいる気がするんです。このことにはっきりした答えみたいなものはないんですけど、15年やってきてまだそういうことを模索しているのは、自分自身もある意味で幸せ者だなという気もするし、まだ幸せになってないんだなという気もするし」

これまでも“幸せとは何か?”というテーマは高橋の楽曲の根底に流れているものではあった。しかし今、その問いは自分だけに向けられたものではなくなってきている。そのきっかけになったのが、昨年12月から今年の7月にかけておこなわれた47都道府県弾き語りツアー「ONE STROKE SHOW ~一顰一笑~」だった。

「何のために歌っているのかと考えてしまう部分もあったんですけど、答えはすごくシンプルなんですよ。要するに、皆さんに楽しんでいただきたいということに尽きるんです。世の中がどうであれ、周りがどうであれ、自分が楽しませるんだという意思をもって生き続ければ、全員ではなくとも誰かには伝わるような気がしていて。曲作りにもその感覚が今はあります。曲作りって孤独な作業ではあるんですけど、そういう意味ではお客さんと一緒に楽しむことを想像しながら曲を書けているので、ツアーを楽しみにしていてほしいですね」

既発のシングル曲で見せた穏やかな顔とともに、アグレッシブなモードも多分に含んだアルバムになるという新作『HAPPY』。高橋優の見せる“幸せ”をライブ会場で分かち合いたい。

プロフィール

高橋優/たかはしゆう

'10年、「素晴らしき日常」でメジャーデビュー。'16年からは地元・秋田で自身主催の野外音楽フェス「秋田CARAVAN MUSIC FES」を開催している。1月22日に9thALBUM「HAPPY」をリリース。

公演情報

高橋 優 LIVE TOUR 2025「ARE YOU HAPPY?」

  • '25/2/22(土)17:30 YCC県民文化ホール 大ホール(山梨県立県民文化ホール)
  • 2/28(金)18:30 大阪・フェスティバルホール
  • 3/2(日)17:30 福岡市民会館
  • 3/5(水)18:30 神奈川県民ホール 大ホール
  • 3/8(土)17:30 レクザムホール(香川県県民ホール) 大ホール
  • 3/9(日)17:30 高知県立県民文化ホール オレンジホール
  • 3/20(木・祝)17:30 J:COM ホルトホール大分
  • 3/29(土)17:30 宮城・仙台銀行ホール イズミティ21(仙台市泉文化創造センター)
  • 3/30(日)17:30 岩手・奥州市文化会館Zホール
  • 4/5(土)17:30 山口市民会館 大ホール
  • 4/6(日)17:30 広島・呉信用金庫ホール(呉市文化ホール)
  • 4/12(土)17:30 宝山ホール(鹿児島県文化センター)
  • 4/13(日)17:30 宮崎・都城市総合文化ホール
  • 4/19(土)17:30 新潟・長岡市立劇場
  • 4/20(日)17:30 埼玉・大宮ソニックシティ 大ホール
  • 4/25(金)18:30 あきた芸術劇場ミルハス
  • 4/26(土)16:30 あきた芸術劇場ミルハス
  • 5/10(土)17:30 長野・レザンホール(塩尻市文化会館)
  • 5/11(日)17:30 千葉・市川市文化会館 大ホール
  • 5/17(土)17:30 滋賀県立芸術劇場 びわ湖ホール
  • 5/18(日)17:30 静岡市清水文化会館マリナート 大ホール
  • 5/24(土)17:30 栃木・宇都宮市文化会館 大ホール
  • 5/30(金)18:30 和歌山城ホール
  • 6/1(日)17:30 兵庫・神戸国際会館こくさいホール
  • 6/15(日)17:30 北海道・カナモトホール
  • 6/19(木)18:30 福井・敦賀市民文化センター
  • 6/21(土)17:30 愛知・Niterra日本特殊陶業市民会館フォレストホール
  • 6/22(日)17:30 岐阜・土岐市文化プラザ サンホール
  • 6/27(金)18:30 東京・LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)
  • 6/28(土)16:30 東京・LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)

インタビュー・文/谷岡正浩
構成/月刊ローチケ編集部 11月15日号より転載


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