【インタビュー】大橋トリオ

2026/5/15(金)

大橋トリオ

音楽プラス演出で、面白いライブにしたい

あたたかい歌声と心に染みる美しいメロディはそのままに、研ぎ澄ませたシンプルなバンドサウンドが新しい季節の始まりを告げている。大橋トリオ、17枚目のフルアルバム「A BAND」。テーマはずばり『ロック』だ。

「最初に“スリーピースのロックをやろう”というアイディアがあって、そこから考えていったんですが、頭の中のイメージを実現する技術が自分に足りなくて、めちゃくちゃ時間がかかりましたね。結果的にギターが何本か入ったり、ピアノが入ったり、そういう方向になってしまったんですが、“ロックをやりたい”という意識はずっともち続けていたと思います」

推し曲は、躍動感溢れるアフロビートがかっこいい「Lady Cinema」、2026年ブレイク候補筆頭のバンド、スーパー登山部のボーカリストを迎えた「スタンダード feat. Hina(スーパー登山部)」、そして自身の代表曲「HONEY」のセルフカバー等々。CDジャケットに写っている、都会から離れたプライベートスタジオでほぼすべてを録音した、手作りの音の良さも聴きどころだ。

「今回はドラムの音にこだわっていて、その最たるものが『Lady Cinema』です。ドラムの下に台があって、床下も補強して、マイクも4本ぐらい増やして、こだわり抜いて音を作ったので、すごい満足度が高いです。『スタンダード』を歌ってくれたHinaちゃんはとても豊かな声で、稀に見るボーカリストですね。普段歌っているときの良さとはまた違う、ウィスパー多めの。彼女の歌の良さを僕が引き出せたんじゃないかな?という自負があります。「HONEY」は、セルフカバーを1曲やろうとなったときに、ロックっぽくなりそうで、皆さんに知られているような曲でとなったら、これ一択でしたね。四つ打ちのドライブ感のある曲を、エレクトリックバージョンにして、ペダルスティールを入れてもらいました」

前作『GOLD HOUR』から始まった、様々な作詞家を起用して世界観を広げる試みも継続中。kojikoji、沖ちづる、Red-Tといった若い才能から旧友の市川和則まで、言葉の力をじっくりと噛み締めて聴けるのもこのアルバムの大きな魅力だ。

「どの作詞家の方にも“メッセージ性をもっと盛り込んでほしい”と言いました。以前は、曲の良さが引き立てばいいということで、メッセージとして共感される歌詞にしなければいけない意識はあまりなかったんですが、今回は曲がシンプルなぶん、歌詞の部分で熱くしていかないと、というところはあったかもしれないです。別にロックじゃなくても、心に響く言葉があるかどうかはとても大事だなと、今回あらためて思いましたね」

そんな大橋トリオの新しいモードを見せる、今年のホールツアーは6月11日にスタート。これまでのスタイルの上に『ロックな大橋トリオ』が見られる、一粒で何度でもおいしいツアーになることは間違いない。

「前回は、未来少女がタイムマシーンに乗ってやってきて、僕に手紙を届けるという演出をやったんです。その手紙の中でセットリストの種明かしをしているという、分かる人には分かる演出をしたんですが、今回も音楽プラス演出で、面白いライブになると思いますよ。恒例の『1本マイクコーナー』は必ずやるので、それもお楽しみに。ただ今回のアルバムは『ロック』というテーマを自分に課してしまったために、歌のハードルが上がっちゃったんですね。歌うのが大変な曲が多いんですが、体力をつければちょっと楽になるような気がするので、今から体力作りに励もうと思っています(笑)」


誌面連動Q&A

  • Q.
    手土産を選ぶポイントは?

A.
「自分のCDは必ず入れますね(笑)。あとは、ローソンで6缶パックのビールを買っていくことが多いです。お酒が好きな人で、ビールをもらって嫌な人はいないと思うので(笑)。自分の好みの押し付けはなるべくしないように心がけています」

プロフィール

大橋トリオ/おおはしとりお

’07年デビュー。もう1つの顔として、テレビドラマやCM・映画音楽の作家としても活動している。

公演情報

ohashiTrio HALL TOUR 2026 -A BAND-

インタビュー・文/宮本英夫
構成/月刊ローチケ編集部 5月15日号より転載


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