【インタビュー】Nunegashi
2026/4/15(水)

新進気鋭の要注目株、初のショーケースライブ開催!
まだ数曲しか発表していないにもかかわらず、多方面から熱視線を送られているのが韓国出身のソロアーティスト、Nunegashiだ。キャリアが浅いなかでも、高いサウンドメイキング能力を誇り、エモーショナルな歌声も胸に響く。昨年は「RO JACK」や「MINAMI WHEEL」といったイベントにも出演。まさに今、知るべきアーティストのひとりと言っていい。
そんな彼が音楽としっかり向き合ったのは20歳のとき。アメリカのヒップホップに惹かれていたところ、日本のJ-POPやボカロミュージックに衝撃を受けたことがキッカケだったという。
「いちばん好きなのはキタニタツヤさんなんですけど、最初に聴いたのは神様、僕は気づいてしまったさんやまふまふさん。ボカロPだとぬゆりさん、ピコンさんとかがめっちゃ好きでしたね。日本の音楽は構成もそうですし、いろんなコードを使うじゃないですか。そこが好きですね」
そこから自ら作詞・作曲しようと決意し、初めて制作したのが「H.U.R.T」だ。ビート感強めのトラック、ドラマティックな抑揚を描くメロディーにR&Bの匂いもする荒々しい歌声。負のループから抜け出せない苛立ちを綴る歌詞もいい。彼のルーツミュージックと想いが詰まった1曲だ。
「絶対にいちばん良い曲を作らなきゃいけないんだ、と考えて、制作に1年かかりました。サウンドとしてはRadioheadの『Creep』をイメージしたり。歌詞は太宰治の『人間失格』からも影響を受けていて、人生の意味や理由、自分自身が抱えてる怒りを投影してますね」
驚きだったのがその後に発表した「終焉が目@前に!」であろう。母国語である韓国語で綴った「H.U.R.T」とは異なり、何と日本語で歌詞を書き上げている。
「曲を作るとき、浮かんだメロディーに適当な日本語を合わせるんですけど、その出てきた言葉がピタッとハマったんです。それに僕は日本で有名になって、それから韓国へ凱旋したいという夢もありますし、そのためにもこれはそのまま日本語でいった方がいいんじゃないか、と」
そんな彼が7月にショウケースライブをおこなうことが決定した。場所は『ぼっち・ざ・ろっく』の下北沢STARRYのモデルでも知られ、韓国でも有名だという東京・下北沢SHLETER。
「キタニタツヤさんがライブをしている映像も観たことがありますし、ここでライブをしたい、とずっと思っていたんです。日本の方からわざわざ韓国語でメッセージをいただくこともありますし、緊張よりも期待で溢れていますね。ライブはバンド形式でありながら、ヒップホップのスタイルも取り入れたいと考えてて。トラヴィス・スコットやプレイボーイ・カルティみたいなイメージ。お客さんにも呼びかけながら、一緒にジャンプしたり、たくさん盛り上がりたいです」
韓国語で厄介者を意味するアーティスト名を名乗り、怒りを歌うこともあって、ダークヒーロー的なとっつきにくさを感じる人がいるかもしれないが、素顔は「今朝、ローソンでコーヒーを買ったんですけど、めっちゃ美味しいですよね。Lチキも大好きです」と笑う若者。一方で、「パッと聴いただけで、Nunegashiだな、と気づいてもらえるように音楽の色彩感を強めていきたい」と強い意欲を語る。そんな彼が、韓国の音楽と言えばスタイリッシュなダンスミュージックという認識を覆すんじゃないか、と予感させるライブを見せてくれることだろう。
プロフィール
Nunegashi/ぬねがし
韓国を拠点に活動するオルタナティブ・ボカロックアーティスト。'25年にはシングル「H.U.R.T」をリリースした。
公演情報
1st LIVE[RAGE]
- 7/15(水) 19:30 東京・下北沢SHELTER
インタビュー・文/ヤコウリュウジ
Photo/村上宗一郎
構成/月刊ローチケ編集部 4月15日号より転載