【インタビュー】NIKO NIKO TAN TAN

2024/9/15(日)

NIKO NIKO TAN TAN

『新喜劇』を携えての全国ツアーでニコタンの魅惑の世界を感じよう!

NIKO NIKO TAN TAN(以下ニコタン)を知らなくても、フジロックフェスティバルʼ23で評判を呼び、広瀬アリスが出演する戸田建設のCMに流れている「Jurassic」は耳にしたことがあるのでは? 2020年には「VANS MUSICIANS WANTED」で2万人の応募の中からアジアのトップ5のアーティストに選出され、アンダーソン・パーク(ブルーノ・マーズとSilkSonicを結成)が大絶賛するなど、海外からも注目されている3人組のクリエイティブミクスチャーユニットだ。

メンバーは、音楽を担当するOCHAN(Vo, Synth, etc/作詞・作曲・編曲/イラスト)、Anabebe(Drum/編曲)に、アート系を担当するDrug Store Cowboy(映像/アートディレクター/モーショングラフィック)。その中毒性のある世界観も相俟って多くのファンを巻き込み、この8月に『新喜劇』で待望のメジャー・アルバムデビューを果たした。今秋全国6カ所で開催する『NIKO NIKO TAN TAN ONE-MAN TOUR2024新喜劇』についてOCHANに話を聞いた。

「アルバムタイトルについては、まず“新喜劇”という言葉が浮かびました。僕は言葉の響きを重視するので、意味は後回しにして、そこから作りたいものや自分が今感じていることなどを掘り下げていく。“喜劇”に関しては、チャップリンの言葉にある“人生は近くで見ると悲劇だが、遠くから見れば喜劇である”のように、いろんな側面で取れる振り幅を持った深い言葉だなと感じて、まずは『新喜劇』という曲を作っていったんです」

「新喜劇」と聞くと、関西のお笑いの新喜劇のことかと思ってしまうが、関係はなく、最初に言葉ありきだったという。表題曲でもあり、この歌詞に込めた思いを教えてもらった。

「僕は最期に死ぬときに、“これは喜劇だった”と言えるような生き方をしたいという思いがある。たとえば、うまくいかないことはいっぱいあるけれど、数年後の自分から今を振り返ったときに笑い話になればいいなっていう…。数年後に自分がどう思っているかというのは、今からの生き方次第。だから過去に対しても未来に向けても、この曲は“自分の生き方は喜劇でありたいな”っていうメッセージソングであり、自分を鼓舞する意味での歌でもあるんです」

楽曲は最初にOCHANが中心となる部分を打ち込み、そこからAnabebeと2人でスタジオに入り、曲を組み立てていく。Drug Store Cowboyはステージの背後に映すヴィジュアライザーの制作にも力を入れていて、ライヴでは2人のパフォーマンスと映像のコラボが存分に楽しめる。ニコタンはメランコリックなエレクトロサウンドも得意だが、「Jurassic」の前後から四つ打ちのディスコ系を加味したダンスチューンが増え、この6月の東京Zepp Shinjukuのライヴでは、Anabebeの煽るような派手やかなドラミングに、観客が踊りまくりヒートアップした。OCHANは「Jurassic」あたりから地声で歌うようになり、ここ最近で自分が書いた歌詞を広がる景色を前に歌うことで、変化が生まれたという。

「新しい楽器を覚えたくらいに変わりますね。新たな歌い方に挑戦した曲『新喜劇』がいい例だと思います。歌詞に関しては、僕が本気で考えていることを、他の人には全然他の意味に取ってもらってもいいと思って歌っています」

Tempalayのサポートメンバーとしても活躍しているOCHANだが、最近は映画に向けてなど楽曲制作依頼が増え、多忙を極めているという。絶好調のニコタンがさらなるパワーアップを見せる『新喜劇』のツアーは、その名の通り楽しく没入できる魅惑的な空間になるに違いない。

プロフィール

NIKO NIKO TAN TAN/にこにこたんたん

'19年に結成されたクリエイティブミクスチャーユニット。

公演情報

NIKO NIKO TAN TAN ONE-MAN TOUR 2024「 新喜劇」

  • 10/18(金)19:00 大阪・Music Club JANUS 
  • 10/26(土)17:30 愛知・新栄シャングリラ
  • 10/27(日)17:30 福岡・BEAT STATION 
  • 11/4(月・休)17:30 北海道・Sound lab mole
  • 11/23(土・祝)17:30 宮城・仙台MACANA
  • 11/29(金)19:00 東京・LIQUIDROOM

インタビュー・文/伊藤なつみ
構成/月刊ローチケ編集部 9月15日号より転載

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