【インタビュー】中山美穂
2023/1/15(日)
歌手・中山美穂の本格的リスタートとなるツアーが開始
中山美穂が2023年3月から6月にかけて、待望の全国ツアー「Miho Nakayama Concert Tour 2023 -Trois-」を開催する。
2019年12月にリリースされたアルバム『Neuf Neuf』で約20年ぶりに音楽活動を再開。その理由について聞くと「音楽はいつでも、ずっと続けていたいと思っていました」という答えが。
「2000年頃はデジタル配信の普及で急激に音楽シーンが変わってきて、CD盤が売れなくなってきたと叫ばれ始めていました。それを寂しく感じながら『もっと面白い音楽を作りたい』という思いが強かった私は、時代とは逆方向を向いていたのだと思います。
そのうちに『もう音楽はプライベートでしかできないな』と感じるようになりました。実際、音楽シーンから離れている間も、仲間や友人たちとはいつでも音を楽しんでいて。私にとって音楽は生活の中にあるもの、人生に必要なものとして自分の心で温めていたんです。
そんな日々を過ごすなか、あるとき知り合いからライブのお誘いが。ゲストとして数曲披露させていただいたのですが、未発表曲をアコースティックギターの弾き語りでお届けしたり。
たまたま観にきてくださったレーベルの方から『久しぶりにCDを作ろう!』とお声がけいただいて、新曲の制作が実現。そして完成したのが『Neuf Neuf』です」
再始動の直後、コロナ禍に。彼女自身も2020年3月にデビュー35周年記念ライブを行う予定だったが、残念ながら中止となった。
「誰もが大変だったと思いますが、私自身もこのライブには特別な想いがあったために、しばらく何も考えられなくなりました。ただ、リハーサルで培ったことは忘れないようにしたいと思っていました。いつか必ずライブができる日が来ると信じて、お仕事ではお芝居に集中していましたね」
ライブ活動は思うように出来なくなってしまったが、この時期に起こったシティポップ・リバイバルによって、80年代の音楽にスポットが当たることに。中山美穂の楽曲も再評価された。
「Night Tempoさんがライブで取り上げてくださったと聞いたときに、面白いことが起きそうだと思い、こちらからも音源にしていただけないかと提案させてもらいました。実際に若い世代の方が私の楽曲を聴いてくださっていて、応援のお声もたくさんいただいています。当時の楽曲は、今も全然古さを感じないし、カッコいいものが多いなと思います。何年経っても色あせないから、当時若者だった世代の人にも、今の若い世代の人にも響くんでしょうね。私にとっては本当に財産です」
そして2022年12月にはビルボードライブ東京で公演。彼女にとって久々のステージとなった。
「何よりもお客さんに喜んでいただけたことがいちばんです!そして、最前列のお客さんが私の足元にいたのがあまりにも近過ぎて……(笑)。私自身も初めての感覚でした。アンコールでは暗幕を外して、美しい夜景をバックに歌わせていただいたことも印象深いです。念願が叶って幸せでした」
2023年春に行われる「Miho Nakayama Concert Tour 2023-Trois-」は、中山美穂の本格的なリスタートを告げるツアーになるはずだ。
「最高のバンドと共に、とにかくカッコいい、楽しんでいただけるステージをお届けしたいです! 全てはファンの方がいてくれるから。ずっと皆さんが「歌って欲しい」と言い続けてくれていたから、私は戻って来れたのだと思います。タイトルの“Trois”の理由ですか?今のところ内緒です(笑)」
プロフィール
ナカヤマ ミホ
'85年にシングル「C」で歌手デビュー。音楽活動だけでなく、女優活動など様々なジャンルで活躍。昨年5月に公開された出演映画『死刑にいたる病』がBlu-ray、DVDとなって発売中
公演情報
Miho Nakayama Concert Tour 2023 -Trois-
- 3/20(月) 東京・草月ホール
- 3/21(火・祝) 東京・草月ホール
- 4/29(土・祝) 福岡国際会議場 メインホール
- 5/27(土) 大阪・松下IMPホール
- 5/28(日) 大阪・松下IMPホール
- 6/3(土) 宮城・仙台電力ホール
- 6/11(日) 愛知・日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール
インタビュー・文/森朋之
構成/月刊ローチケ編集部1月15日号より転載