【インタビュー】釜萢直起 Local Green Festival'22

「ライフ・ウィズ・グリーン」がコンセプトの秋フェス

9月3日・4日の2日間、横浜赤レンガ地区野外特設会場を舞台に「ローカル・グリーン・フェスティバル」が開催される。サーフ／ビーチ・カルチャーをルーツに持ち、毎年5月に同じ会場で開催されている「グリーンルーム・フェスティバル」に対し、2018年にスタートし、毎年秋に行われるこのフェスは「ライフ・ウィズ・グリーン」がコンセプト。「街をきれいにすると海も山もきれいになる」「地球がきれいになれば、もっと楽しく、もっと美味しく、生活が豊かになる」という理念を掲げ、グリーンとグッド・ミュージックが楽しめるフェスティバルとして、確実に支持者を増やしている。 代表を務める釜萢直起は開催の経緯について以下のように語る。

「『グリーンルーム・フェスティバル』では、子供たちに大切なビーチを残していきたいという思いで、砂浜のゴミを清掃するビーチ・クリーン活動を行なっています。山に雨が降って、川を流れて、海に注ぐ循環に気づき、緑を増やしたいという思いから『ローカル・グリーン・フェスティバル』の開催を決めました。緑のある生活が人を癒すので、『ライフ・ウィズ・グリーン』というコンセプトにしています」

フェスのコンセプトを体現するのが誰でも来場可能の無料エリア。様々な植物が並ぶ日本最大級の「グリーン・マーケット」と、木々に囲まれた芝生のうえでリラックスしたチルな雰囲気を楽しめる飲食エリア「ローカル・フード」では、緑とともにある生活の豊かさに触れることができる。

「『グリーン・マーケット』にはボタニカル・ショップが勢揃いします。サボテンや多肉植物、フラワーなど、お気に入りの植物を見つけてほしいですね。『ローカル・フード』には今回も体に優しいフードやドリンクをはじめ、野菜やフルーツなどローカルなヘルシー・フードを集めています」

もちろん、出演アーティストもこのフェスならではの充実のラインナップが揃い、新進気鋭の若手から実力派のベテランまで、個性豊かな面々が集結。音楽ファンの「今見たい」に応えるツボを押さえたブッキングは流石で、サボテンを意味する「CACTUS STAGE」と太陽を意味する「SOL STAGE」のふたつのステージでは、熱いライブが繰り広げられる予定だ。

「今年は3年ぶりに海外アーティストの出演が決まっていて、!!!（チック・チック・チック）が出てくれることになっています。国内からは2019年に盛り上げてくれた大橋トリオやiri、世界観の完成度の高さが人気のKroi、女性ボーカリストのAwichやkiki vivi lilyなど、ジャンルも多岐に渡ったラインナップが見所です」

2018年と2019年の後、2020年と2021年はコロナ禍の影響によって開催が中止となり、今年は3年ぶりの開催となる。都市型フェスもようやくかつてのにぎわいを取り戻しつつあるが、ただ音楽を楽しめるだけではない、「ライフ・ウィズ・グリーン」というコンセプトを持ったフェスの開催意義は、暮らしに対する価値観が大きく変化した時代だからこそ、その重要性をさらに増していると言えるはず。音楽ファンも自然が好きな方も、ぜひ一度足を運んでみては。

「コロナ禍で人には植物やグッド・ミュージックのような癒しが必要だと改めて気がついたので、『ローカル・グリーン・フェスティバル』ではそのどちらにも力を入れていきたいですね」