【インタビュー】飯田仁一郎&瀬藤育(ボロフェスタ2025)

2025/9/15(月・祝)

飯田仁一郎&瀬藤育(ボロフェスタ2025)

「人生で一度は行ってみたいフェス」が
今年も京都で開催!

主催者と多数のボランティア・スタッフが一体になって、会場設営からイベント運営までをおこなう、日本におけるDIYフェスの草分け的存在である京都の音楽フェス「ボロフェスタ」が今年も11月1~3日の3日間にわたって、KBSホールとClub METROで開催される。飯田仁一郎氏をはじめとした主催チームに変化はないが、学生時代に「ボロフェスタ」のスタッフをしていて、現在は株式会社パルコの音楽事業部に所属し、渋谷クラブクアトロでブッキングを担当する瀬藤育氏をはじめとした若い世代によるブッキングが今年ならではの特徴だ。

飯田「これまでは僕らがブッキングを精査して、ちゃんと新しいものを入れるとか、J-ROCKに寄りすぎないとか、そういう判断をしてきたんですけど、年齢もだいぶ上になってきて、ちょっと限界を感じてたんです。そういう中で、ずっとボロフェスタを手伝ってくれていた瀬藤くんが東京に来て、面白いことをし始めていて。クアトロでオールナイトイベントをやって、普段物販のスペースでバンドが演奏してたり、フロアに人工芝が敷かれてたり、集客は決して多くはなかったんですけど、お客さんのキーマンみたいな人が勢揃いしていて、これがカルチャーを作るっていうことだと思ったんです」

瀬藤「クアトロは人気が出てきたアーティストがワンマンをやって、そのステージを経由して羽ばたいていくイメージだったんですけど、自分が好きな、普段は100人規模でやってるようなシーンがクアトロでやってるのを想像した時に、意外と使いやすそうだと思って。そう思ったのは、ボロフェスタのステージの使い方が原点にあると思います。いつも同じような風景だと予定調和になって、飽きちゃって、それはアーティストの側もそう。もちろんクアトロは大きいですけど、使いようによって普段100人キャパでやってる人を集結させられるなって」

飯田「ボロフェスタは発見の場であってほしいし、元々フジロックのカウンターカルチャーとして、俺たちの方が面白いものが作れるんじゃないか?という発想で始まってるんです。100人規模のライブハウスでやっているかっこいい人たちをブッキングして、大きなステージで見せて、フロアが沸いてるのを見るのが楽しくて仕方ない。瀬藤くんとならその感じをまたやれる気がして、ワクワクしました」

実際今年のボロフェスタにはサニーデイ・サービス、ドレスコーズ、大森靖子、ROTH BART BARON、Homecomingsといったすでに人気のあるアーティストに加え、瀬藤をはじめとした若い世代の目線で、「今これが面白い!」というラインナップが多数加わっている。

飯田「最初に送ってきたのがファンクマービンゲイありがとうっていうバンドのライブ映像で(笑)。我々音楽業界に長くいる人間でも全然知らないバンドを紹介されて、それがめちゃいいなって。しかも、瀬藤くんはクアトロでもやってるから、ただ知らないバンドを呼ぶだけじゃなくて、『今このバンドを呼べば、お客さんがたくさん集まって手を上げてる姿が見えます』というところまで見えて、ボロフェスタらしさとちゃんとチューニングしてくれるので、そういう人は他になかなかいないんですよね」

瀬藤「今年はTexas 3000がボロフェスタに帰ってきてくれて、象徴的な存在になると思います。それと同じ日にAoooもいるのはボロフェスタでしかあり得ないと思うので、個人的にグッときてますね。あとはKAIRUIとUztamaという電子音楽家に同じ日に出てもらうんですけど、音楽の境界線を広げるような活動をしていて、ちょっとインターネットの香りもする人たちで、これまでのボロフェスタともまた違う客層で、違う遊び方が生まれる気がします」

飯田「パソコン音楽クラブのライブはボイラールームみたいな雰囲気にできないかなと思っていて。ステージとステージの垣根を取っ払って、照明も変えて、クラブっぽい雰囲気にするというか、そういうのは普段ライブハウスとして運営している箱でかっこよくやるのは本当に難しいので、それは一個挑戦ですね」

今年のスローガンは、これまでの「めっちゃええフェスボロフェスタ」に代わって、「人生で一度は行ってみたいフェス」を採用するという。その魅力を飯田と瀬藤はこう語る。

飯田「Xとかで『一度は行ってみたいんだよね』みたいに書いてる人をよく目にしていて、この感じはボロフェスタっぽいなって。僕ら世代の情報量が少しずつ弱くなって、『有名どころを呼んで集客する』みたいな、そういう意識に自然となってた部分もあったかもしれないけど、やっぱり我々の原点は100人の前で、もっといえば、20人の前でかっこいいことをやることだっていう、今年は瀬藤くんたちと一緒にやることで、それを再確認できると思います」

瀬藤「ボロフェスタは出会いがあるフェスで、1分あれば全ステージ行き来できるので、気になったものがあればすぐに反応して見に行ける。それによって衝撃的な体験にレスポンスよく立ち会えるのが魅力だし、実際毎年どのステージでも衝撃的な場面が必ずあるのは、DIYのフェスならではだと思います。関西のフェスやイベントではなかなかお目にかかれないアーティストも見れますし、ステージのスケールはいろいろですけど、みんなスタッフの誰がしかが高い熱量で呼んでいるアーティストだから、ごった煮な中でもそれぞれの良さを感じてもらえると思うので、ぜひ一度は見に来てほしいです」

プロフィール

飯田仁一郎/いいだじんいちろう

Limited Express (has gone?)のリーダー、「リアル脱出ゲーム」で有名なSCRAPの取締役、配信サイト「OTOTOY」の取締役と幅広く活躍。

瀬藤育/せとうなる

株式会社パルコ音楽事業部 渋谷クラブクアトロ ブッキング担当。ボロフェスタのブッキングも担当する。

公演情報

ボロフェスタ2025

  • 11/1(土) 11:55 京都KBSホール
  • 11/2(日) 11:55 京都KBSホール
  • 11/3(月・祝) 11:25 京都KBSホール
  • 11/1(土) 22:00 京都Club METRO

[出演]

  • 【京都KBSホール11/1】ROTH BART BARON、大森靖子、Homecomings、Laura day romance、モラトリアム、降之鳥、コロブチカ 他
  • 【京都KBSホール11/2】group_inou、あらかじめ決められた恋人たちへ、八十八ヶ所巡礼、パソコン音楽クラブ、THE HAMIDA SHE'S、TOKIMEKI☆JAMBOJAMBO 他
  • 【京都KBSホール11/3】サニーデイ・サービス、tricot、Aooo、171、Limited Express (has gone?)、Jose 他
  • 【京都Club METRO】ExWHYZ、iVy、ファンクマービンゲイありがとう 他

インタビュー・文/金子厚武
Photo/村上宗一郎
構成/月刊ローチケ編集部 9月15日号より転載


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