【インタビュー】back number
2024/6/15(土)
16組のゲストアーティストを迎えた初のアリーナ対バンツアーを開催!
back numberが全国15箇所32公演にわたるアリーナツアーを開催、しかも各会場それぞれにゲストアーティストを招いた対バン形式でおこなわれるというビッグニュースは、発表されるや否や、日本列島を駆け巡った。
“anti sleeps tour 2024”と名付けられたこのツアー、ゲストに名を連ねるのはストレイテナー、クリープハイプ、マカロニえんぴつといった名だたるロックバンド勢をはじめ、Perfume、Vaundy、BE:FIRSTら、音楽性もキャリアもその活動スタイルも実にバラエティに富んだ、そうそうたる顔ぶれの16組だ。
清水依与吏「いつにも増して反響の広がりを感じてます。どんな反応が来るかなと思っていましたけど、ゲストアーティストのファンの皆さんや、これまであまりback numberに興味がなかったという人たちからも良い反応をいただけているのはやっぱり嬉しいですね。実は自分たち発信で対バンツアーを企画するのはこれが初めてなんです。ここまで取っておいてよかったなって(笑)」
たしかに今のback numberでなければ、これほどのラインナップと規模の対バンツアーは実現しないだろう。彼らがこれまでに積み重ねてきたミュージシャンとしての研鑽はもちろん、いちリスナーとして抱き続けている音楽への純粋な愛情にゲストアーティストたちが共鳴したからこそ成立し得たツアーだとも言えるのではないだろうか。だが、そもそもback numberを対バンツアーへと駆り立てた動機とは、はたして。
小島和也「むしろ理由はありすぎるんですよ。単純に楽しいですし、対バンって。それこそインディーズ時代なんて当たり前にやってきたことで、逆にワンマンライブのほうが特別みたいな感覚がいまだにどこかにあるんです、3人とも。なので、もう一回そこに立ち返るというか……メンバーの間で対バンやりたいねって話はずっとしていたので」
栗原寿「新しい刺激が欲しいという気持ちはありますよね。フェスとかで他のバンドを生で観ると、やっぱりすごく刺激を受けますから。自分たち自身を改めて見つめ直すためにも必要なものだという気がしますし……せっかく対バンさせてもらうなら、本当に好きなバンドや気になっているアーティストの方たちと一緒にやりたいと思って声を掛けさせていただいたんです」
ちなみにタイトルの“anti sleeps”には“無関心に抗う”という意味が込められているのだと清水は言う。
清水「ラインナップがほぼ決まったところでこのタイトルに決めたんです。ジャンルもキャリアもバラバラだけど、無関心と戦っているっていうところに共通点があるんじゃないかなと思って。こっちにまるで興味がない人たちの関心をいかに惹きつけて再生ボタンを押してもらうかが勝負じゃないですか、僕らって。一見、キラキラしているようで、きっとみんな人の目に触れないところでは悔しい想いをしてきてもいるでしょうしね。じゃあキラキラというよりメラメラじゃないか?と思って、ロゴも炎をモチーフにデザインしてもらいました。色も普通に火をともしただけでは出ないものにしてもらって」
つまりは炎色反応、全公演、どのアーティストともガチンコでぶつかって行くぞという意思表明でもあるのだろう。
清水「やるからにはリスペクトMAXで臨むべきだし、本気で向かっていかないと。仲良しこよしで対バンするつもりはないですね。むしろ全員ペシャンコにしてやります!(笑)」
そう冗談めかしながらもイキイキとした口調から彼らがこのツアーを心待ちにしているのが伝わってくる。なかでも楽しみな顔合わせは?と問えば「全部!」と声を揃えつつ、ゲスト1組1組について、オファーの経緯やその魅力、思い入れを熱量高く語ってくれる3人。
今ツアー唯一の3マン公演であり、スタートを飾る愛媛県武道館公演でステージをともにするLACCO TOWER、秀吉はback numberが地元・群馬県を拠点に活動していたインディーズ時代から縁の深いバンドとあって感慨もひとしおなのだそう。意外にもほぼ初顔合わせとなるSHISHAMO、彼らが今もっとも注目する若手バンド・ねぐせ。や女性シンガー・TOMOOなど、どの対バンも見逃せそうにない。なお、さいたまスーパーアリーナ公演には清水依与吏がゲストとして出演することが決定! こちらも乞うご期待だ。いずれにしても2024年後半を盛り上げてくれること間違いなしの“anti sleeps tour 2024”、最後に意気込みを聞いてみた。
小島「音楽って勝ち負けじゃないってわかっているんですけど、そのうえで負けたくないのが対バン。とにかく全力で挑んで、それを楽しめたらいいなと思ってます。ぜひ遊びにきてください」
栗原「対バンこそ燃えるのがバンドマンなので、いつも以上にバンドマンである自分を感じられるツアーになるのかもしれないですね。いいツアーにできるよう抜かりなく準備して臨みます!」
清水「別に背伸びしているわけでもなんでもなく、今の自分たちのスタンダードでこのツアーをできることが嬉しいし、ありがたいなと改めて思います。自分自身、普段とは違うback numberに会いに行くような感覚もありますし、気は早いですけど、このツアーを経たあと自分たちがどうなっているのかもすごく楽しみですね」
プロフィール
back number/バックナンバー
’11年にシングル「はなびら」でメジャーデビュー。以後、数々のヒット曲を飛ばし、幅広い層から支持を集める。メンバーは清水依与吏(Vo.Gu.)、小島和也(Ba.Cho.)、栗原寿(Dr.)。
ゲストアーティストへの熱いコメントをいただきました!
LACCO TOWER 秀吉
昔、「逃した魚」をリリースした頃によく対バンしたのがLACCO TOWERと秀吉たちなので胸熱です。そういう思い出も含めてこの3バンドの共演をスタートにしてツアーを回れるのは感慨深いものがあります。(小島)
Vaundy
めちゃくちゃかっこいい音楽をやっているし、年齢も若いので、彼は世紀の大天才だと思いつつ、実際、会って喋ると、すごくキュートな少年みたいなところもあるんです。ツアーやるなら声をかけたいと思っていました。(清水)
ストレイテナー
やるからには本気で向かっていくし、今回は全員ペシャンコにしてやる(笑)つもりですが、テナー先輩は6つくらい離れていますし、ちょっとペシャンコにはできないかもしれないです(笑)、尊敬しちゃっているので。(清水)
SHISHAMO
恋愛の曲とかリンクする部分、シンクロ率が高いなと思ってたのに、今まで意外と関わってこなかったんです。お互い3ピースでキャリア的にはほぼ同じ感じだし、これはいい機会だと思ってお願いしました。(清水)
ハンブレッダーズ
こんなにキャリアが長いバンドだとは思ってなかったですけど、すごくかっこいいですよね。今いちばん「バンドってこういうことだよな」というのを体現しているのはハンブレッダーズかなって思ってます。(清水)
ゴールデンボンバー
バンドだけどエアーだからちょっと畑が違いますよね。そういう人たちのライブの後になるので、音の出し方や作り方を工夫しないといけない。課題であり楽しみです。(栗原)
優里
“いい歌先生”みたいなところがありますね(笑)。彼はback numberを好きでいてくれて、何回も話すうちに一度きちんと対バンすべきだなと思っていたのでお声がけしました。(清水)
ねぐせ。
このねぐせ。っていうバンドはものすごく肉体的なバンドなんですよね。曲を聴けば聴くほどすごくいいバンドなので、対バンでその実態をみんな知ってもらいたいと思っています。(清水)
My Hair is Bad
My Hair is Badはすぐに潰しますよ。ただ、会場が彼らの地元(新潟)なので、ちょっと顔を立てないとなっていう気持ちもあるので潰しづらいですね。お父さん、お母さん、親族みんなが来てくれれば潰さないです(笑)。(清水)
マカロニえんぴつ
ミスチルが好きなんです。小林武史さんと関わってみて小林さんのエッセンスもあるとわかったんですけど、やはりミスチルはすごい。それに通じるものをマカロニえんぴつに感じるので本当に最高です。リスペクトです。(清水)
TOMOO
最近の曲もいいんですけど、前の曲たちもとてもいいんです。会ったこともライブを拝見したこともないんですけど、曲が良すぎたので対バンをお願いしました。ライブを観させていただきたいです。(清水)
Perfume
ずっと日本の第一線で、海外でも認知されていて、日本の大事なところの一端を担っているアーティストだと思います。共通点は3人組というところしかないんですけど、拝ませていただくというか、参拝に近いです。(清水)
BE:FIRST
どうなるか予想がつかない。ドームライブもきっちりやっているアーティストなので、もしかしたらいろんな意味で一番ヒリヒリするかも。お互いに超えなければならないラインが一番高いのがBE:FIRSTかもしれない。(清水)
Saucy Dog
打ち上げで話したときに、Saucy Dogに持っている疑問とか違和感、それでも感じる親和性に対する答え合わせができて面白かったんです。どこかで対バンという形で、もう1回お互いの答え合わせをする場面がほしかったんです。(清水)
クリープハイプ
鬼龍院翔(ゴールデンボンバー)と尾崎世界観と話しているときだけ開くドアみたいなものがあるんです。この2人がいてくれることでまっすぐやれている感じはあります。いつか3人で『ボクらの時代』に出て対談をできたら楽しいと思います。(清水)
清水依与吏
back number VS 清水依与吏という構図が自分たちもよくわかってない(笑)。もしかすると今回の対バンツアーの中でいちばん毛色の違う組み合わせはこの日かもしれない。どんなふうに現れるのか、楽しみでもあります。(小島)
公演情報
back number "anti sleeps tour 2024"
- 8/3(土)18:00 8/4(日)17:00 愛媛県武道館
- ゲスト:LACCO TOWER、秀吉
- 8/10(土)18:00 8/11(日・祝)17:00 サンドーム福井
- ゲスト:Vaundy
- 8/17(土)18:00 8/18(日)17:00 宮城セキスイハイムスーパーアリーナ
- ゲスト:ストレイテナー
- 8/31(土)18:00 9/1(日)17:00 マリンメッセ福岡A館
- ゲスト:SHISHAMO
- 9/7(土)18:00 9/8(日)17:00 静岡エコパアリーナ
- ゲスト:ハンブレッダーズ
- 9/21(土)18:00 9/22(日・祝)17:00 和歌山ビッグホエール
- ゲスト:ゴールデンボンバー
- 9/28(土)18:00 9/29(日)17:00 神奈川・Kアリーナ横浜
- ゲスト:優里
- 10/5(土)18:00 10/6(日)17:00 愛知・ポートメッセなごや 第1展示館
- ゲスト:ねぐせ。
- 10/12(土)18:00 10/13(日)17:00 朱鷺メッセ 新潟コンベンションセンター
- ゲスト:My Hair is Bad
- 10/26(土)18:00 10/27(日)17:00 さいたまスーパーアリーナ
- ゲスト:清水依与吏
- 11/9(土)18:00 11/10(日)17:00 北海道・真駒内セキスイハイムアイスアリーナ
- ゲスト:マカロニえんぴつ
- 11/16(土)18:00 11/17(日)17:00 神奈川・横浜アリーナ
- ゲスト:TOMOO
- 11/23(土・祝)18:00 11/24(日)17:00 広島グリーンアリーナ
- ゲスト:Perfume
- 11/30(土)18:00 12/1(日)17:00 沖縄アリーナ
- ゲスト:BE:FIRST
- 12/10(火)18:30 12/11(水)18:30 大阪城ホール
- ゲスト:Saucy Dog
- 12/21(土)18:00 12/22 (日)17:00 マリンメッセ福岡A館
- ゲスト:クリープハイプ
インタビュー・文/本間夕子
構成/月刊ローチケ編集部 6月15日号より転載