【インタビュー】安藤裕子

2025/6/15(日)

安藤裕子

25周年に向けて“ホーム作り”の旅が始まる!

2003年7月にミニアルバム『サリー』でデビューし、近年はTVアニメ「進撃の巨人」The Final Seasonのエンディングテーマ「衝撃」が国内外で大きな反響を呼んだ安藤裕子。デビュー20周年イヤーの2023年にはプライベートレーベル『AND DO RECORD』を立ち上げ、全国アコースティックツアー『アナタ色ノ街vol.2』に注力を注いできた彼女が、デビュー25周年を迎える3年後の2028年に向けた新企画を立ち上げた。

「ライブ制作の方にバンドライブに向けた相談をした時に『裕子ちゃんは良くも悪くも掴みどころがないじゃない?安藤裕子といえば、毎年、ここでライブをやってるという“ホーム”を作ったほうがいいよ』と言われて。聞いてくれるお客さんにとっても、ホームがあるのはいいことだと思うって。私は固定されたり、決め込まれたりするのが苦手だから、ふわふわと漂うような生き方をしてきたけど、確かに、ここに行けば安藤裕子が見られるという場所がないのは申し訳ないよなと思ったんです」

デビュー25周年に向かう3年間の過程を『Journey to 2028“Happy Go Lucky”』と名付け、毎年7月と12月に恵比寿ザ・ガーデンホールでワンマンライブを開催することを決定。夏と冬では異なるテーマのライブがおこなわれるという。

「7月と12月ははっきりと色分けをしてやろうと思っていて。デビュー月である7月は、まずテーマを決めて、そのテーマに沿ったオリジナル曲で構成しようと思ってます。例えば、〈じゃない方の曲〉や〈フォーク枠〉、私がひっそり続けてる〈魔法の天使クリィミーマミへのリスペクト〉とか。テーマを決めた上でリクエストを募って。ただ、15周年の時にリクエストライブをやったんだけど、バラードばかりで4時間弱になってしまって(笑)。同業者から『ライブは2時間までにしろ』と言われているので、リクエストは募るけど、上位5~6曲を必ずやるという形にしようと思ってます。12月はその年を締め括るお祭りみたいな感じかな。私はカバーが好きで、デビューの時からいまだに地味に続けてきているので、『カバーばっかりの国』をやりたいなって考えてますね」

タイトルの“Happy Go Lucky”とは、彼女がデビュー当時に在籍していたマネジメント事務所内のインディレーベルの名前であり、2004年にリリースした2枚目のミニアルバム『and do, record.』に収録されていた曲名でもある。

「知る人ぞ知る私の出自的な名前でもあるし、ちょっと初心に返るという思いもありますね。音楽をやめようと思って引っ込んでいた時期があって。ひっそりと消えていた時に、やっぱり楽しくなくちゃ何もできないなと思ったんです。常に楽しいことだけを模索しているから、余計にふらふらしちゃうんだけど、だんだんといい感じに生きていけるとも思い込んでいて。だから、楽しいこと探しのような人生=Happy Go Luckyという意味もありますね」

私の歌の言葉が〈アナタに響くこと〉を求め、〈君と繋げる 手があればいい〉とだけを願う当楽曲をもって、安藤裕子と“アナタ”や“君”が集うホーム作りの旅は始まっていく。

「私もお客さんも年を重ねていて。私は25年間、ずっと変わっていたいんですよね。いつまでも同じ映像を再生しているようなものはやりたくない。もちろん、あの頃をふと思い出す瞬間は大事なんだけど、全体像としては、25年歌ってきた姿を刻みたいなと思ってます。とはいえ、本当に始まりの始まりだから暗中模索すぎるし、自分だけでは不安なので、みんなで一緒にホームを作っていけたらいいなと思ってますね」


誌面連動Q&A

  • Q.
    手土産を選ぶポイントは?

A.
「喉を労わるものや、渡す相手が女性だったらちょっとした化粧品とかクリームみたいなものを持っていきます。あとは自分が食べて美味しかったお菓子を持っていくこともあります」

プロフィール

安藤裕子/あんどうゆうこ

’03年にミニアルバム『サリー』でデビュー。多くのドラマ、映画の主題歌を手がけるほか、映画「ぶどうのなみだ」ではヒロインを演じるなど幅広く活躍する。

公演情報

Journey to 2028“Happy Go Lucky”

インタビュー・文/永堀アツオ
Photo/岡田晃奈
構成/月刊ローチケ編集部 6月15日号より転載


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