【インタビュー】雨のパレード

2020/01/15(水)

 

お客さんとも「ボーダレス」になれるようなライブがしたい

 

2019年から福永浩平（Vo）、山﨑康介（Gt/Syn）、大澤実音穂（Dr）の3人体制となった雨のパレード。新章の始まりを飾ったシングル「Ahead Ahead」では、共同プロデューサーに蔦谷好位置を迎えた新たな体制での制作に挑んだ彼らが、前作『Reason of Black Color』から約1年10ヶ月ぶりとなる4枚目のフルアルバムを完成させた。

福永　今まではセッションで曲を作り上げて、そのままレコーディングもライブもやったんですけど、今回からパソコン上で曲を作ったり、いろんな音を重ねて録ったりするようになって。これまでは音数がメンバーの手の本数だけしかなかったので、実は少し諦めていた部分もあったんです。この作り方になってから、自分たちのやりたかったアプローチや表現したかった世界観がより確実に出せるようになったと思います。

山﨑　僕らがこれまでに培ってきたものをより深く表現できたのと同時に、メジャーの第一線で活躍されている蔦谷さんが、僕らがいままで持ってなかったものも引き出してくれた。ギターとシンセ、どちらかではなく、両方を主軸にしたサウンドも表現できたし、さらに振り幅が広がった作品になったと思います。

大澤　生ドラムを叩いている曲もあれば、打ち込みの機械的なビートを使った曲もあるし、打ち込みで作った感覚を生に落とし込んだ曲もある。3人になったことでより自由度が増して、個々のやりたいことができるようになったと思います。

“いちメンバーいち楽器”という旧態の役割分担を解放し、よりフレキシブルに自分たちの感覚を研ぎ澄ます方向に向かって進む彼らは、メジャーとインディー、生と打ち込み、邦楽と洋楽、伝統と革新が混在するハイブリットなアルバムに『BORDERLESS』というタイトルをつけた。

福永　オーバーグラウンドなものも好きだし、アンダーグラウンドなものも大好きなので、どちらにも挑戦したいんですよね。蔦谷さんとやったタイトル曲はブラスとストリングスに合唱のような分厚いコーラスが入っていて、普遍的な楽器で作った、壮大な曲になってる。一方のヒップホップユニットのDos Monosとやった『惑星STRaNdING』は、いろんなサンプリング素材を渡して、トラックメイキングしてもらってる。そんな両極端なことをやってしまう僕らを象徴する言葉だなと思うし、これからもボーダレスにやっていきたいっていう意思表明でもある。よりジャンルレスになれた実感もあるので、このアルバムの曲をライブで演奏するのが楽しみですね。

ジャンルだけではなく国境も越えた彼らは、アジア2ヶ所を含む、バンド史上最大規模となるワンマンライブツアーを開催中だ。

山﨑　3人体制になって初めて作ったアルバムのツアーだし、僕らもすごいステージを見せる自信があるので、新しい僕らを全国の皆さんにぜひ見てもらいたいです。

福永　ライブでは、僕らとお客さんがボーダレスになれるようにしていきたいし、のちのちターニングポイントだったって言われるようなツアーにしたいなと思ってますね。

大澤　このアルバムとツアーが本当の意味でのスタートだと思ってます。また新しいライブアレンジをやりたいし、演出もグレードアップすると思うので、追加公演が出るくらい売り切って、ドームツアーができるくらい大きなバンドになるきっかけにしたいですね。

 

 

 

公演情報

 

ame_no_parade TOUR 2020“BORDERLESS”

 

2/2(日)18:00 北海道・cube garden

2/8(土)18:00 高松DIME

2/9(日)18:00 広島セカンド・クラッチ

2/15(土)18:00 名古屋クラブクアトロ

2/16(日)18:00 金沢GOLD CREEK

2/22(土)18:00 仙台Rensa

3/1(日)18:00 東京・EX THEATER ROPPONGI

3/14(土)18:00 大阪・なんばHatch

3/20(金・祝)18:00 福岡BEAT STATION