【インタビュー】あいみょん
全国ツアー『AIMYON TOUR 2020“ミート・ミート”』開催!
あいみょん3枚目のフルアルバムのタイトルは『おいしいパスタがあると聞いて』。これまでは『青春のエキサイトメント』、『瞬間的シックスセンス』と、「漢字+カタカナ」の組み合わせが定番だったが、いい意味で予想を裏切る、自由度の高さがあいみょんらしい。
「アルバムを作るときは、いつもコンセプトは決めずに進めて、その中で“何てタイトルがいいかな?”って考えるんですけど、あるときにいろんな言葉を書き留めてるメモ帳を開いたら、そこになぜか“おいしいパスタがあると聞いて”って書いていて、それを見たときにいいなと。なので、ほぼ直感で決めたタイトルです。漢字とカタカナの組み合わせも考えたんですけど、あまりしっくりこなくて。『おいしいパスタがあると聞いて』はリズムがいいんですよ。前の2枚も全部で14文字で、そこは共通しているんです」
アルバムにはドラマ主題歌としてヒットした「裸の心」や、本人出演のCMソングとしても話題となった「ハルノヒ」など、全12曲を収録。オープニングを飾る「黄昏にバカ話をしたあの日を思い出す時を」では、楽団を連想させるマーチングのリズムに乗せて、〈余裕のある生き方がしたい でも鐘のなる方へは行かないぞ〉と、強い反骨精神を示す。
「『黄昏にバカ話をしたあの日を思い出す時を』は意思表示に近いというか、この曲のアレンジを進めていく中で、ファースト・アルバムの頃を思い出したんですよね。当時はまだ今ほどみんなに知られてなかったので、今よりもっと反骨精神があったと思うんですけど、今はどこか満たされてしまっている自分もいるかもしれない。でもこの曲のおかげで“自分にもまだこういう気持ちがあるんだ”っていうことがわかったので、それはよかったです。〈鐘のなる方〉は〈お金の成る方〉とかけていて、甘い蜜がある方には行きたくない。そうやって、自分を奮い立たせているんです」
ファンキーな「朝陽」や「チカ」から、〈目の前にあるマシマロの丘 チョコレイトで汚したい〉と歌うロックな「マシマロ」まで、曲調の幅は今回も非常に広く、ライブでもこれまで以上に表情豊かなあいみょんのボーカルが堪能できるはずだ。
「『マシマロ』は“私と言えばこういう歌詞やな”って自分でも思っちゃうくらいで、これはおっぱいの曲。めちゃめちゃSEXソングなんですよ。官能小説をよく読んでた頃の自分を呼び覚まして、平井堅さんの『鍵穴』の意味を知ったときに近いような感覚で書きました。アレンジは『裸の心』もやっていただいたトオミヨウさんで、私トオミさんのバラードも大好きですけど、アップテンポな曲のアレンジも大好きなんです」
11月からは『AIMYON TOUR 2020“ミート・ミート”』を開催。7月におこなわれた無観客ライブの際に「これが最初で最後の無観客ライブにしたいと心から思います」と語ったことも記憶に新しいが、今度こそ直接お客さんに会いに行く。その喜びが、このツアータイトルに表れていると言っていいだろう。
「私はもともと制作が好きで、ライブには苦手意識があったので、ライブができない状況になって、プレッシャーから解放されたような感覚もあるにはあるんです。ただ、“ウィズコロナ”とかは全然嫌ですね。ポジティブな意味で使っているのはわかるけど、でもホンマは元に戻したいわけじゃないですか? もちろん、テレワークが見直されたりするのはいいことでもあると思うけど、人と人とが会わないとわからないこともある。なので、私はこれまでと変わらずに活動したいです」
プロフィール
アイミョン
'95年生まれ。'16年にシングル「生きてきたんだよな」でメジャーデビュー。ヒット曲を連発するシンガーソングライター。
公演情報
AIMYON TOUR 2020“ミート・ミート”
11/30(月)19:00 大阪城ホール
12/1(火)19:00 大阪城ホール
12/9(水)19:00 愛知・日本ガイシホール
12/10(木)19:00 愛知・日本ガイシホール
12/12(土)18:00 さいたまスーパーアリーナ
12/13(日)19:00 さいたまスーパーアリーナ
12/18(金)18:00 横浜アリーナ
12/19(土)19:00 横浜アリーナ
12/26(土)18:00 マリンメッセ福岡
12/27(日)19:00 マリンメッセ福岡
▼11月7日(土)よりチケット販売
※公演が中止・延期になる可能性がございますので詳細は各公演の公式HPをご確認ください。
インタビュー・文/金子厚武
構成/月刊ローチケ編集部 10月15日号より転載