クラシック

【インタビュー】ディズニー・アカペラ・コンサート「ディカペラ」

【インタビュー】ディズニー・アカペラ・コンサート「ディカペラ」 写真上段左から、RJ・ウェスナー、アントニオ・フェルナンデス、ジョー・サントーニ
写真下段左から、オーランド・ディクソン、モーガン・キーン、ケイレン・ケリー

【インタビュー】ディカペラ メンバー

声だけで聴衆を魅了するディズニー・アカペラ・コンサート「ディカペラ」が、3年ぶりに待望の日本公演を開催する。アカペラ界のパイオニア、ディーク・シャロンとディズニーがタッグを組んだこのプロジェクト。今回は、アントニオ・フェルナンデス、ジョー・サントーニ、ケイレン・ケリー、モーガン・キーン、オーランド・ディクソン、RJ・ウェスナーの全メンバー6人に、ディズニー音楽の魅力や日本公演への想いなど、たっぷりと話を聞いた。


――今回は3年ぶりの日本公演になります。まずはそれぞれの担当パートと、来日の喜びなどお気持ちをお聞かせください

アントニオ (ボイス・パーカッションのパフォーマンスを披露して)口でドラムの音を出すボイス・パーカッションのアントニオです。今回は、また日本に来られてすごく感謝しておりますし、ワクワクドキドキしています。

アントニオ

©ローソンチケット


モーガン ソプラノのモーガンです。日本に来ることができて、とっても嬉しいです!

ケイレン ケイレンです。私のパートはメゾソプラノ。私も日本に来られてとっても嬉しいですし、全員、同じ気持ちだと思います。また皆さんの前で歌えることがとっても楽しみです。

RJ テノールのRJです。日本は本当に居心地が良くて、ワクワクもしていますが、すごく落ち着いた気持ちでいます。

オーランド バリトンのオーランドです。日本にまた来られて、本当にワクワクしています!

ジョー ベースのジョーです。日本に再び来ることができて、夢のようです。日本の文化がすごく好きなので、本当に夢が叶ったような気持ちでいます。


――ディカペラはディズニー音楽をアカペラでお届けするすごく面白いプロジェクトですが、ディカペラで歌うことで改めて気づいたディズニーの魅力はありますか?

ケイレン ディズニーの音楽は、誰にとってもサウンドトラックのような要素があると思うんです。どのシーンでも、人生のいろいろな状況にも、それに合うディズニー音楽、歌があると思っているんですね。その歌のカタログの中から、改めてアカペラで歌えることは、私たちにとってとっても素晴らしいことなんです。毎回、歌うたびに発見があるんですよ。それは私だけじゃなく、全員が感じていることだと思います。

アントニオ

©ローソンチケット


モーガン やっぱり、みんなディズニー音楽が大好きなんですよね。そして、1つの曲でもいろいろなヴァージョンがあると思うんですが、私が参加しているこのプロジェクトの、このディカペラのヴァージョンが、聴いてくださる人にとって、新しい発見になることもある。あるいは、ディカペラのヴァージョンを1番気に入ってくださるかもしれないんですね。そういう経験は、自分にとってとても素晴らしいことだと感じています。

オーランド ディズニー・ソングが伝えようとしているテーマやメッセージは、大人になってから、また新しい意味合いを感じ取ることがあります。それってすごくワクワクすること。子どもの頃に聴いていたあの歌に、こんな側面があったんだ!って。そういう発見が、やはり素晴らしいことだと思います。


――アカペラになったからこそ、より感じられる良さってどんなところでしょうか?

ジョー やはりみんなが知っている曲をパートに分けて、新しいハーモニーやメロディになっていることですよね。それは聴いてくださるみなさんにとって、すごく面白いことになるんじゃないかと思います。人の声だけで伝えるわけで、それはアカペラのすごく美しい要素の一つだと思います。忘れがちなことですけど、1番最初の楽器は、きっと人の声だと思いますから。

ジョー

©ローソンチケット


アントニオ いろいろなアレンジをしていて、聴いている皆さんにとっては、楽器が全く使われていないことを忘れてしまうかもしれません(笑)。人の声を使って、人の心の深いところまでリーチを伸ばすことができるのが、やっぱり素晴らしいところですね。

RJ アカペラは、やはり昔から続く伝統的な芸術の形態です。きっともう、何千年も前からあるものだと思うんですね。人間の声がいろいろなことを伝える媒体であること自体が、もう素晴らしいことなんです。それがスピーチであれ、あるいはコメディアンの言葉であれ、何かしらを人に伝えることは本当に素敵なこと。人の声だけで伝えるということは、他のものとは比べられない素晴らしいポイントだと感じています。


――ディズニーとアカペラという、2つの素晴らしい要素の融合が、ディカペラの何よりの魅力ですね。みなさんは、ディズニーで好きなキャラクターやプリンセス、ヴィランズなどはいますか?

アントニオ 僕はやっぱりミッキーマウス! 心から大好きだよ。1歳の時に誕生日プレゼントでミッキーマウスのぬいぐるみを貰ったんだ。そして今、僕はディズニーの音楽に関わることができている――何か運命のような、すごく大切なものを感じています。ミッキーマウスは、誰にとってもスーパースターですからね。

モーガン 私はまず、プリンセスの中で一番好きなのが白雪姫。映画の中の音楽は本当に素晴らしくて、白雪姫が歌っている曲は全部大好きよ。今回、「いつか王子様が」を歌わせてもらっているの。だから、すごくうれしいわ。あとは、キャラクターだとレミー(『レミーのおいしいレストラン』)が好きよ。

モーガン

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ケイレン 私はヴィランズが好きなの。1番好きなのは…ダースベイダー(『スター・ウォーズ』シリーズ)。身長が高いし、力持ちだし、黒い服を着ているし、好きな色は赤だしね。黒と赤、っていう組み合わせで言えばミッキーマウスにも共通しているんじゃない?とにかくヴィランズとしてすごくクールだから、大好きなの。

RJ 僕は「リメンバー・ミー」のミゲル。初めて見たときから、彼に共感するところが多かったんだ。彼の持っている好奇心、彼にとってのアイドルがいることなど、自分と共通しているところをたくさん見つけられたんだ。だから、ミゲルがすごく大好きだよ。

オーランド 僕はアラジンが1番好きだな。アラジンのジャーニーはとても美しいものだったし、自分探しの旅という意味でもすごく興味深かったよ。そして彼の勇敢さを中心に物語が展開していくところもよかったね。あんな風に、ロマンチックに冒険してみたいよ。

ジョー 僕もヴィランズなんだけど、アースラ(『リトル・マーメイド』)が好きだね。ものすごく気持ちよく悪役で、それでいてすごく魅了されるキャラクターだと思うんだ。子どもの頃から好きなキャラクターだったなぁ。あとは「カールじいさんと空飛ぶ家」のゴールデンレトリバー、ダグ!


――やっぱり好きなディズニーキャラクターのお話になると、皆さんすごくいい笑顔になりますね(笑)。では、せっかく日本にお越しいただいているので、好きな日本の食べ物やカルチャーがあれば教えてください

アントニオ まだ日本に来てからラーメンを食べられていないんだ…。早く食べに行きたいよ。日本の皆さんはすごく温かくて、本当に気持ちよく迎え入れてくださるんです。そういう日本の方々の迎え入れてくださる文化はとても好きです。

モーガン まさにアントニオと同じ気持ちよ。しばらく日本に来られなかったけど、本当に家に戻ってきたみたいな安心した感覚になっているわ。日本の好きな食べ物は…もう、たくさんあるんだけど…今回はまだ、大福を食べていないわね。中でも、ブドウが入った大福が大好きなの。あと、どら焼きも好きよ。あんこが好きなのかも?

ケイレン 私はやっぱり、お寿司が大好き! お刺身もね。でも、一番好きなのは…焼きそば! それでね、本当に日本に来ると温かくハグされているような、そんな感覚になるの。それでいて、日本の方々はすごく一生懸命に仕事をしてくださっていて、それは本当にリスペクトしているところだわ。そういう部分は、私たちにもすごく影響されているところだと思いますね。みなさんがベストな仕事をしてくれているから、私たちも最高のパフォーマンスを見せないと!っていう気持ちになるのよ。

RJ 日本で食べたいのは、まずラーメン。次にイクラが大好きですね。3番目は…実は日本のチューイングソフトキャンディが好きです。そして日本文化で好きなところは、他人を敬う気持ちや、自然を敬う気持ちがあるところですね。僕自身にも敬意をもって接してくれていると感じられて、その日本らしい感覚がすごく好きです。

RJ

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オーランド 僕は食べ物に関してそんなに冒険心が無いタイプなんですが、お寿司は大好きです。そして日本のライフスタイル、ライトライフが結構好きですね。人間同士の関係として、自分の行動が相手にどういう影響があるのかを常に考えながらエスコートしているところが、本当に素晴らしいと思いますし、自分の国にもそういう感覚が生まれるといいなと感じています。すごく日本の美しいところだと思いますね。

ジョー 日本の素敵なところ、どんどんみんなに先に言われちゃったよ(笑)。でも、僕は本当に日本が大好き。みなさんが温かくて、すごく清潔で、とてもきっちりとしているんですよね。本当に夢のような場所だと感じています。それに、日本のカルチャーは、ビデオゲームやアニメで子どものころから接していました。食べ物も全部大好きで、引っ越してきたいくらいだよ。とくに好きなのは…シーフードかな。それにね、アントニオがおいしそうに何かを食べていたら、いつもそれを見たメンバーがその食べ物にチャレンジするんだよ(笑)


――意外な食べ物の好みもお聞きできましたし、皆さんが日本を好きでいてくださってすごくうれしいです! そして、ソフトキャンディーはぜひ、お近くのローソンでお求めください(笑)。最後に、楽しみにしている日本のオーディエンスにメッセージをお願いします!

ジョー きっとコンサートに来てくださる方たちは、ディズニー音楽をご存じでいらっしゃると思います。そういう馴染みのある音楽をちょっと変えて、違う形で提供します。このアカペラという音楽ジャンルは、1つの新しい発見になると思いますので、それをぜひ体験していただきたいです。例えば、手拍子したり、足を鳴らしたり、いろいろ反応していただいて、とにかく楽しんでいただきたいです! いつも温かく迎え入れてくださってありがとう!

オーランド 来てくださった方が、音楽が伝えようとしているメッセージと繋がっていただけたら嬉しいですね。特にここ数年、世界情勢が大変なことになってしまっています。僕たちとしては、やはり美しい音楽をみなさまにお聴かせして、そこで新しい発見や、自分の人生が豊かになるような体験をしていただけるのであれば、嬉しく思いますし、それがアーティストとしての僕たちの責任だと思います。

アントニオ

©ローソンチケット


RJ そこは僕もオーランドと同じ気持ちだよ。僕たちのステージが、精神的にも癒しの機会になるんじゃないかと思っています。本当に世界中で大変なことが起こっている中で、この時間が少しでも素敵な癒しの時間になれば。ショーとしてのダイナミクスもとても面白いものになっているので、笑ってしまう場面、泣ける場面などたくさんあります。入る前と帰るときで、違う気持ちになっている――より新鮮な気持ちになっていたり、リラックスしていたり、そういう気持ちでお帰りいただけると、僕らの仕事が果たされたんだな、って思うよ。楽しみにしていてほしいな。

ケイレン 2019年にはじめて日本でステージを披露しましたが、半分くらいは新しい曲に入れ替わっています。日本の皆さんをターゲットに、馴染みのある歌をお届けしていきます。そして、見終わったあとに、皆さんが力を貰えたような、自分の中で何かが変わったような、そういう気持ちになって帰っていただけたら。そして、私たちが持っている日本に対しての愛情を感じていただければ嬉しく思います。私たちも日本のオーディエンスからとてもインスパイアされているので、ぜひそこも感じ取ってくださいね。

モーガン 私たちのグループ自体、最初の頃と比べたらいろいろと変化がありました。それで、なぜかわからないけれど、今年になってから私はすごく特別な感覚になっています。メンバー全員のつながりが、以前よりも1つレベルが上がったような感じがしているんです。今回のステージは、私たちの意見もすごく反映されているし、RJがアレンジしたものもたくさんある。そういう意味でも前回とはちょっと違う印象を持ってもらえるんじゃないかしら。以前とはまた違う私たちを、感じ取ってもらえたら嬉しいわ。

アントニオ もう、本当にみんなが言うとおりだよ。やっぱり、音楽には癒す力がある。それがどんな言語であれ、それは伝わるものだと信じているんだ。だから、劇場に来ていただいた人に何か悩みがあったりしたとしても、それを忘れて解き放てるような流れを僕らは作るから、そこに乗ってもらいたいね。そして、前回にも来てくれた人たちは知っていると思うけど、みなさん、お客さんもパフォーマンスの一部なんだ。だから、僕らと一緒に楽しんで、1つの空間を共有する体験を一緒に出来たらって思っているよ!



インタビュー・文/宮崎新之


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