ボストン美術館所蔵　俺たちの国芳 わたしの国貞

テレビやグラビア雑誌がない江戸時代、浮世絵は歌舞伎スターのブロマイドであり、最新のエンターテインメントやファッションを伝える重要なメディアでした。江戸の人々は、浮世絵のなかで、縦横無尽に暴れまわり活躍する人気役者（スーパースター）や英雄（ヒーロー）たちに憧れ、美しい女性（モデル）の姿に夢描きました。
本展では、世界に冠たる浮世絵コレクションで知られるボストン美術館より、幕末に絶大な人気を博した二人の天才浮世絵師・歌川国芳（1797〜1861）と歌川国貞（1786〜1864）の選りすぐりの作品で、江戸の世界を体感していただきます。兄弟弟子でありながらその作風は対照的で、国芳は豪快な武者絵と大胆な構図、国貞は粋な美人画や光輝く役者絵で一世を風靡しました。幕末の浮世を写し出す彼らの作品を通じて、江戸の人々の躍動と熱狂を追体験してください。