ルーヴルが欲しがった9番目の芸術、「漫画」。
世界最高峰の美術の殿堂「ルーヴル美術館」――1793年の開館以来、200年以上の長い歴史を持つルーヴル美術館が21世紀、「漫画」にその扉を開きました。フランス語圏には古くから独自に発展してきた「バンド・デシネ(BD)」という漫画文化があり、大衆的な作品がある一方で、絵画のような複雑 で技巧に富んだ作品も多く、子供から大人まで鑑賞して楽しめる側面を持っています。
そうした特徴から、フランスで漫画は「第9の芸術」(※)とされ、近年では評論や研究の対象となっています。
「ルーヴル美術館BDプロジェクト」は、「漫画」という表現方法を通して、より多くの人々にルーヴル美術館の魅力を伝えるために企画されました。
漫画家たちに、ルーヴル美術館をテーマに自由に作品を描いてもらう本企画には、日本の漫画家を含むフランス内外の著名な漫画家が多数参加、既に11作品が出版され、プロジェクトは現在も進行中です。
ついに、漫画の国ニッポンへ。
そして、プロジェクトはさらなる進化を遂げ、この度、フランスと同様、独自の漫画文化を発展させてきた日本で、展覧会が開催されることになりました。エキサイティングな演出と共に数百点に及ぶ原画や資料を一挙公開。本展のために新たに、有名日本人漫画家たちが作品を描き下ろします。ルーヴルと漫画家たちの華麗なるコラボレーションを、どうぞご堪能ください。
※フランスにおける芸術の序列。第1から8までは順に「建築」「彫刻」「絵画」「音楽」「文学(詩)」「演劇」「映画」「メディア芸術」とされる(諸説あり)。
【参加アーティスト】
二コラ・ド・クレシー/マルク=アントワーヌ・マチュー/エリック・リベルジュ/ベルナール・イスレール/荒木飛呂彦/クリスティアン・デュリユー/ダヴィッド・プリュドム/エンキ・ビラル/エティエンヌ・ダヴォドー/フィリップ・デュピュイ/谷口ジロー/松本大洋/五十嵐大介/坂本眞一/寺田克也/ヤマザキマリ