演劇

範宙遊泳 『心の声など聞こえるか』

範宙遊泳 『心の声など聞こえるか』

公演情報

これまで作・演出を兼任してきた山本卓卓が演出を手放し、脚本執筆に専念した創作シリーズを開始。今回は、テキストと格闘する演出家の川口智子さんとタッグを組み、お互いに蓄積してきた知見や技術、ネットワークを横断しながら新作を上演いたします。現代舞台芸術にとってこれまでも課題となっていた「社会からの孤立」や「アーティスト間の断絶」について、新しい”つながり”のスキームを提案いたします。


This is Japan というようなものを描きたいとかねてから考えていた。今回ぼくは劇作に徹し、とにかく、まずは読み物としておもしろく、質の高いものを、と一心不乱に書き上げた。結果、戯曲を上演台本ではなく文学にすることができた。これは劇作と演出を兼務し掌握するのではなく分業し譲渡する意識を持ったからだった。戯曲を深く読み解き根幹のソウルを大事にしてくれる川口智子さん演出のもと、新しい風を感じられる一品になると思う。
【作:山本卓卓】

自分の身体のままいていい。感情を動かしていい。劇場は、客席は、そういう場所でありたいと思います。そこには、あの人たちも一緒にいます。
今回の山本卓卓との企画には、“協働”とか“きずな”とか“マッチング”とかいう言葉は似合わなくて、そこには街角の空気があります。家と家に引きこもった結果、玄関から一番遠いベランダに出て、境界線をはさんだ向こうの部屋のベランダに出てきた人にいつもよりちょっと大きな声で話しかける。それ以上近づけないもどかしさよりも、顔も見たことのなかったその人と言葉を交わす喜びと驚きに流される。裏側の街角です。
そんな街角のような、ちょっと不思議な座組になりました。冬には街角に来てくださるお客さんのことを想像しながら、劇場で出会う時間をつくっていきたいと思います。
【演出:川口智子】

<イントロダクション>
ねえダーリン? もうここを越しましょう?
どうしてこんな思いをしながらこの場所にしがみついて生きていく必要があるの?
頭のおかしな人の常識にどうして私たちの日常が脅かされなければならないの?
ねえダーリンわかってる? あいつが怪物だってこと。
怪物の理屈に私の心が犠牲になっていること。
この犠牲にあなたを巻き込まないよう私が防波堤になっていること。
私たち苦しみを共有できていないこと。

ひとつの家に住んでいても言えないこと。
隣の家に住んでいても聞こえないこと。
本当かわからない過去のことや、知らないふりをする未来のこと。
2組の夫婦の心の声に耳をすませて描く、現在の物語。

コロナ禍で生まれた山本卓卓と川口智子の初タッグが送るSFヒューマン愛ドラマ!?
鈴木光介の作曲と、出演者全員のバンド演奏でおくる、エンターテイメント劇場!

山本卓卓

演出

川口智子

出演・演奏

井神沙恵
鈴木光介
滝本直子
武谷公雄
埜本幸良
李そじん

日程・会場

公演日会場
12/17(金)~12/19(日) 東京・東京芸術劇場 シアターイースト

料金

席種料金(税込)
一般¥4,000
U25 ※当日要証明書提示¥3,000
  • 整理番号付き自由席
  • 出演者6名、すべての公演に出演いたします。
  • 未就学児入場不可。
  • 前売りチケットは、クレジット決済またはコンビニ入金、事前発券が必要です。
  • ご予約の変更、チケットの再発行はできません。
  • 開演時間を過ぎますとお席にご案内できない場合がございます。
  • 車椅子でご来場の方はスペース確保のため、事前に劇団にご連絡ください。
  • 託児サービスあり。1週間前までに芸劇のサイトよりご予約ください。

購入方法

一般発売 11/14(日)10:00~
Lコード 35767
店頭購入 ローソン・ミニストップ店内Loppi
インターネット予約 チケット一覧よりお進みください
範宙遊泳 『心の声など聞こえるか』
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