【インタビュー】宇都宮隆
2025/4/15(火)
歌謡曲と洋楽のマッシュアップを試みた“歌酔曲”ツアーを全国8都市17公演で開催!
TM NETWORKとしても活躍する稀代のボーカリスト、宇都宮隆がライフワークとするソロプロジェクト『LIVE UTSU BAR TOUR 2025~それゆけ歌酔曲!!~ギア-レイワ7「10周年だよニカッ」』を全国8都市17公演で開催する。
今年で10年目となる、歌謡曲と洋楽のマッシュアップを試みた“歌酔曲”ツアー。一昨年のセットリストを例に出すとすれば、かのスティングが在籍したThe Police『Roxanne』風のイントロやバンド演奏に合わせて、由紀さおり『夜明けのスキャット』を歌唱するなど、実は高度な音楽的技量が必要とされるお楽しみ企画なのである。イントロが鳴った瞬間にハッとして、歌メロが歌唱されると“なるほど!”と感心しながら、演奏力&アレンジ力の高さに感銘を受けるのだ。
それにしても、普段はスーツ姿の似合うスタイリッシュなイメージの強い宇都宮隆が歌謡曲を歌唱するのは興味深い。
「歌謡曲はもともと大好きだったんですよ。でも、80年代にデビューした(J-POPの元祖である)TM NETWORKという新しいユニットのメンバーだった立場からは、当時の歌謡曲やアイドルは戦って乗り越えていかねばならない相手だったんです。とはいえ、僕は歌謡曲で育ってきたし、フォークも好きだし。ある種、このツアーは恩返しのような気持ちが強いのかもしれません。とはいえ、実は選曲やアレンジ、リハなどの準備にとても時間をかけているんですよ。その時間はTM以上かもしれない。そうは見えないかもしれないけど(苦笑)」
TM NETWORKではまったくMCをしない宇都宮隆が、本公演ではトークへたっぷりと時間を使い、相方!?である野村義男らと掛け合い漫才のように爆笑の渦を巻き起こしていく。そんな、ギャップを感じられる極上のエンタテインメント空間も『それゆけ歌酔曲!!』の見どころのひとつだ。
そんな“LIVE UTSU BAR”という、ある種世の中のスナックブームを先取りしたともいえる世界観を司るバンドメンバーは、宇都宮隆(ボーカル)、野村義男(ベース)、松尾和博(ギター)、nishi-ken(キーボード)からなるミュージシャンシップに富んだ鉄壁の4名である。
「まず、元になる日本語曲の候補曲を松尾くんとよっちゃんと3人で話をして、バンドでいかに洋楽曲にマッシュアップするかを考えるんです。最終的にnishi-kenくんがサウンドへ収めていくという作り方で。準備の段階から楽しいですよ。いつも笑っていますね。あ、打ち上げはよっちゃんの独壇場ですけどね(笑)」
マッシュアップとともに注目なのが、20数曲となる怒涛の曲数を誇るメドレータイム。毎回、テーマを設定し、驚きの選曲が矢継ぎ早に繰り広げられていく。高揚感ある至福な楽しさとともに、熱い音楽愛が伝わってくるのだ。
「実は、一番準備に時間がかかるのがメドレーなんですよ。準備とか、その打ち合わせがほとんどで。タイトルを付けてテーマ性を持たせて今までやってきました。たとえば“テレビシリーズ”で作ろうかとか“アイドルのこの界隈”でとか。BOØWYなど、80年代のロックもやったしね。いろんなバージョンでカテゴライズできるので、その経緯も含めて楽しんでいます」
今回はどんな選曲となりマッシュアップという名の化学反応が起きるのか!? 目撃するのはオーディエンスのあなただ!!
「2年ぶりの開催なので。新しい試みもあるので楽しみにしていてほしいです。あと、この数年のTM NETWORKのツアーで返り咲いたFANKS(TMファンの意)の方たちで僕のソロを観たことがない人たちも多いと思うので、そんな人たちも気軽に遊びにきてくれたら嬉しいです」
プロフィール
宇都宮隆/うつのみやたかし
'83年にTM NETWORKを小室哲哉・木根尚登と結成。その後、'84年にデビューをはたす。'92年以降はソロや石井妥師とのBOYO-BOZOやU_WAVE、U Mixでも活躍。
公演情報
LIVE UTSU BAR TOUR 2025~それゆけ歌酔曲!!~ギア-レイワ7『10周年だよニカッ』
[メンバー]
- 宇都宮隆(Vocal)、野村義男(Bass)、松尾和博(Guitar)、nishi-ken(Keyboards)
- 5/10(土) 18:00 東京・EX THEATER ROPPONGI
- 5/11(日) 17:00 東京・EX THEATER ROPPONGI
- 5/19(月) 18:30 北海道・cube garden
- 5/20(火) 18:00 北海道・cube garden
- 5/30(金) 18:30 BLUE LIVE 広島
- 6/1(日) 17:00 福岡・スカラエスパシオ
- 6/9(月) 18:30 愛知・DIAMOND HALL
- 6/10(火) 18:30 愛知・DIAMOND HALL
- 6/16(月) 18:30 大阪・BIGCAT
- 6/17(火) 18:30 大阪・BIGCAT
- 6/23(月) 18:30 宮城・仙台darwin
- 6/24(火) 18:30 宮城・仙台darwin
- 6/28(土) 18:00 東京・EX THEATER ROPPONG
- 6/29(日) 17:00 東京・EX THEATER ROPPONGI
- 7/5(土) 18:00 石川・金沢EIGHT HALL
- 7/6(日) 17:00 石川・金沢EIGHT HALL
- 7/13(日) 18:00 東京・EX THEATER ROPPONGI
インタビュー・文/ふくりゅう(音楽コンシェルジュ)
構成/月刊ローチケ編集部 4月15日号より転載