【インタビュー】りんご音楽祭(水曜日のカンパネラ)
2022/8/15(月)
水曜日のカンパネラ・詩羽。
2度目の「りんご音楽祭」を語る
今年で14年目を迎える長野県松本市で開催の「りんご音楽祭」。周りを見渡せば景色が360度広がる松本・アルプス公園という最高のロケーションに、主催者が「今もっともフレッシュでもっとも聴いてみたい」アーティストをブッキングする、魅力あふれるフェスだ。昨年も出演をはたした水曜日のカンパネラのライブは、コムアイから二代目・詩羽に交代してから二回目のライブという、まさに「フレッシュ」な状態。そんな昨年のライブを二代目主演・歌唱担当の詩羽が振り返る。
「歌い方もライブのやり方もどんな風にすればいいのか全く分かっていない状態の中で、初めて行く場所、初めて行くフェスのトップバッターといういろんな条件付きだったので、手応えがあったかっていったら、去年はやっぱりなかったなと(笑)。でも、ああいう条件を早い段階で経験しておいてよかったなとは思いました」
二代目就任時から強いインパクトを発揮する彼女だが、水曜日のカンパネラのフロントとしての自覚はいつ頃生まれてきたのだろうか。
「やっぱりリリースをするタイミングであったり、ライブが増えていくタイミングで、“水曜日のカンパネラの詩羽”というものと、“自分がもともと大切にしていた詩羽”という存在がだんだんマッチして来たというか。その気持ちはこの時からというより、じわじわ1年間時を経て、「あ、あたし水曜日のカンパネラなんだな」というくらいの気持ちですかね。今もわりとフラットに考えている感じです」
本誌掲載時には対バンツアーとワンマンライブも終えているが、詩羽参加後の初EP「ネオン」を携えたワンマンライブにかける思いはまた格別 だったようだ。
「対バンツアーはみんなのことを驚かせてやるぜっていうより、改めて“詩羽ですよ”ということをみんなと一緒に楽しんで、実感してほしい回り方をしたかったんです。EPの曲をほぼ全曲入れて、コムさん時代の懐かしい曲、みんなが好きな曲でライブするって形のセトリを組んでいたんですけど、ワンマンはまだ公開していない新曲も絶対に入れたいっていう思いが私もあったり、今までやっていなかった過去の曲とかも入れて、みんなのことを驚かせたいなって」
ワンマンライブを終え、「第二ステップにポンポンと進んでいく予定なので(笑)。やっぱりりんご音楽祭も去年とは違うステージにしたいなぁというのは本気で思っています。去年は自分の中で手応えを掴めなかったので、今年は絶対“やってやったぞ”という、爪痕残して帰りたいなってめちゃめちゃ思っていますね。“BIG LOVE”という爪痕を」
「りんご音楽祭」の魅力はユルさと自由さだという詩羽。
「今年の出演者を見てる限り、結構ごちゃごちゃで多種多様だし、『おお、この人もいるんか』というのがやっぱり面白いなあと。統一性がないのが面白いと思いますね」
今年は何をやってみたいかという質問には……。
「昨年のライブはりんごのかぶり物をかぶっていたんですけど、やっぱりあれはかぶりたいし(笑)。なんか程よく抜けた面白さっていうか、ちょっとふざけてはいたいし、まだまだ制限はたくさんあると思いますが、その範囲内で出来るだけ自由にもっと気持ち的にお客さんと近い距離感のライブをやりたいですね」
プロフィール
スイヨウビノカンパネラ
'12年結成の音楽ユニット。'21年二代目・主演&歌唱担当として詩羽(うたは)が加入。7月には詩羽加入後初となるEP「ネオン」をリリース。
公演情報
りんご音楽祭2022
- 9/23(金・祝) 12:00 長野・アルプス公園
- 9/24(土) 10:00 長野・アルプス公園
- 9/25(日) 10:00 長野・アルプス公園
インタビュー・文/石角友香
構成/月刊ローチケ編集部 8月15日号より転載