【インタビュー】Ochunism
2025/1/15(水)
“StrangeとDanceとRock”な部分を見せたい
大阪の大学在学中に出会った6人で結成し、あらゆる音楽要素をJ-POPに落とし込んだ無二の楽曲とサウンドでシーンに登場したOchunism。2023年にはメジャー1stアルバム『Scramble』(通算3作目)をリリースし、全国ツアーも実施するも、2024年7月のワンマンライブをもってキーボードのたいちが脱退。新曲のリリースが待たれていたが、実のところボーカルの凪渡(なぎと)はメジャーデビュー盤へのリアクションが想像より芳しくなかったことで、深い悩みに突入していたのだという。
凪渡「自分自身が音楽を始めてからの時間を思うとメジャーデビューは早すぎたという認識があって。全然実力も足りてなかったですし、自分がなぜ音楽やってるのかとかも全然わかってなかったというのもあって、自分たちのスタイルとか音楽で何を表現したいのかをずっと探して向き合う一年半だったと思います」
ロックの中にR&Bや踊れる音楽の要素やエレクトロニックな先鋭性も持ち込んだスタイルを特徴としている彼らだが、肝心のフロントマンである凪渡の「なぜ歌いたいのか」という根本的なモチベーションの回復が今のOchunismの音楽の発端になったようだ。それは大学時代からの仲間で自身の仕事を辞めて現在バンドのマネージメントも手がける友人の存在だという。
凪渡「彼が以前の仕事で悩んでる時に僕は「好きなことしたらいいんじゃない」って言ったんですね。だからそのアドバイスが彼を通して僕に返ってきた感じがしました。「もっと自分のために歌えよ、自分のためにアーティストやれよ。何のための人生やねん」って言われた気がして。ちょうどそのタイミングぐらいに「GIVE ME SHELTER」の歌詞がスッと降りて来たので、僕にとって大きかったと思います」
新曲「GIVE ME SHELTER」が誕生するまで作り続けた曲の数はなんと50曲以上。
ちゅーそん「僕がコード進行だけ作って凪渡に送って、伴奏も何もないメロディだけを聴いた時に、「あ、これはめっちゃいいな」と思って。仕上げていく中で、今まであんまりやって来なかったんですけどサビだけ転調する仕掛けや曲構成がハマった感じがして、この曲だけ頭一つ抜けてるなっていう感じがありました」
“ガラガラのクラブで踊りたい”という歌い出しの歌詞が印象的なこの曲。その想いは凪渡の潜在意識を反映していた。
凪渡「なんでガラガラのクラブで踊りたいんだろう?と思うと、自分が踊るために周りに人は別に必要じゃなくてただ爆音で音を浴びたい、一人でただ音楽に飲み込まれたいんだなって歌詞を書きながら気づいていって。メジャーデビュー後、人を喜ばせなきゃいけないんだと思い過ぎていて、自分のために歌えなくなっていたので、この曲は完成してから「これを出すべきだな」ってなったんだと思いますね」
クールでキャッチーなサウンドの中に暴れ出しそうな強烈な自我を感じるユニークな楽曲に仕上がった「GIVE ME SHELTER」は結果的に日常への違和感や閉塞感を抱くあらゆる人に響くものになった。現在はSNS上にデモ音源をアップし、徐々に次なる新曲のリリースに向けて準備中だ。4月におこなわれる東京・大阪のワンマンは現在のOchunismが掲げる新しいバンド像が明快になりそうだ。
ちゅーそん「ワンマンライブのタイトルにもありますけど、“StrangeとDanceとRock”な部分を見せたいですね。奇妙な感じとか一筋縄ではいかないような気持ち悪い(笑)バンドになりたいので、僕はもっとライブでぶっ壊れたいなと思います」
誌面連動Q&A
- Q.
手土産を選ぶポイントは?
A.
ちゅーそん 昔、ベトナムに行ったときにドリアン味の飴ちゃんを買いまして、それをあげたらめちゃ喜ばれたんです。飴が硬すぎて、味もドリアンで美味しくなかったらしいんですけど、海外のお土産は何を買っても喜ばれますねって話です(笑)。自分はドリアンがめっちゃ苦手で食べられなかったんですけど、パッケージが可愛くて買っちゃいました。
凪渡 僕は人にプレゼントするのってエゴが大事だと思っていて、相手が何が喜ぶかはいったん置いておいて、自分が何をあげたいか、自分が何を伝えたいかを重視しています。自分がいいと思うものをプレゼントしたり、お土産したりするのも、相手へのリスペクトかなと思います。
プロフィール
Ochunism/おちゅにずむ
'19年関西で結成。ありのままの気持ちを曝け出した歌と独創的でジャンルレスな音楽を融合させる。メンバーは凪渡(Vo.)、ちゅーそん(Gt.)、kakeru(Ba.)、イクミン(Dr.)、okada(MPC)。
公演情報
ONE-MAN LIVE 2025 ‘Strange,Dance,Rock’
- 4/12(土) 18:00 東京・代官山UNIT
- 4/29(火・祝) 18:00 大阪・Live House Anima
インタビュー・文/石角友香
構成/月刊ローチケ編集部 1月15日号より転載
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— ローチケ ライブ (LIVE) (@l_tike_live) January 10, 2025
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締切:1/31(金)まで
月刊ローチケ1/15に??インタビュー掲載予定?
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