【インタビュー】ネクライトーキー

 

ネクライトーキー

「ずっとこういうのを作りたかった」
自信作を携えたリリースツアー

 

その鮮烈なポップセンスとひと味違った切り口で独自の世界観を構築するネクライトーキーが、約1年4ヶ月ぶりとなる新作『FREAK』を完成させた。彼らの持ち味はそのままに、サウンドの芯が太くなった仕上がり。コロナ禍においても前へ進んでいたことが伝わってくる。

もっさ なんか大人な感じがするというか。音やコードを選ぶときもそうだし、各々がちょっとずつそういう方向になっているのかな。

藤田 曲毎に対して、音作りだったり、自分のやりたいことだったりが思い浮かびやすくて。それをそのまま表現できました。

タケイ 個人的にもめっちゃ派手にしすぎないというテーマがあったし、全体的にはメロディーもキャッチーだけど、そのへんの積み重ねで無骨な曲が多い気がしますね。

中村 木に例えたら、(デビュー作)『ONE!』とかは枝に装飾品をたくさん乗っけてる感じだったんですけど、今回はそのへんをちょっと削ぎ落として、根っこをしっかりさせたみたいな。どっしりと作れたかなと思っています。

朝日 ずっとこういうのを作りたかったな、と。やっぱり、空白があることでちゃんと派手に聴こえるとか、そういう部分も意識したし。ただ、10代が聴いても楽しいと感じられる部分は失いたくないと思って、そのバランスは気にしましたね。

まず注目されるのは、昨年10月にデジタルシングルとしてもリリースした「誰が為にCHAKAPOCOは鳴る」だろう。彼らが持つゴキゲンさがフルスイングで表現された、痛快かつポップなナンバーだ。

朝日 演奏する楽しさを考えながら作った曲ですね。だから、『許せ! 服部』ぐらい、(リアレンジして)ライブで遊べたらいいなと思ってたりもするんですよ。

タケイ ライブの頭でやってもいいし、後半でもいい。攻守両方ともできる、マルチプレイヤーみたいな曲ですね。

もっさ 起爆剤にもなる曲だし、感動的でもある曲だから。

すでにライブでは披露している「続・かえるくんの冒険」も気になる存在。クラシカルなゲームサウンドをバックに歌い出すこともあって、RPGの主題歌を感じさせる壮大さがあり、バンドマンの思いの丈をぶちまけたフラワーカンパ ニーズの名曲「深夜高速」にも通ずるような印象がある。

朝日 (以前からやっているバンド)コンテンポラリーな生活に『かえるくんの冒険』という曲があるんですよ。そっちは若いかえるが世間知らずを露呈する曲なんですが、これはそこから旅を続けたという、その後の物語なんです。解説しすぎると野暮になりますけど、バンドが止まって、ネクライトーキーでまた旅が始まって、という想いもありますね。

他にも、ライブでの盛り上がりが約束されたようなポップチューンでありながら、もっさが「昨年に溜まったヘイトを全部そこに入れたんです(笑)」という歌詞も要注目な「踊る子供、走るパトカー」や彼らの旨味が凝縮され研ぎ澄まされた「気になっていく」等々、バラエティに富みながらも散らかっている印象はない。

タケイ 新作の構想を考える時間がしっかりとれたのもデカいのかな。

朝日 スタッフもそれでいいモノが作れるなら、と長い制作期間を受け入れてくれたんです。すごくありがたかったですね。

そして、6月からはリリースツアーを開催。昨年は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、リリースツアーが初日のみで終えることになってしまったこともあり、本ツアーに対する気持ちは非常に強い。

藤田 そのときのいちばんいいライブを見せたいと思っているし、めちゃめちゃ気合いを入れてやろうと考えてます。

タケイ 今回、ツアー期間が長いこともあって、やっていくうちに変わっていったり、成長したりしていけると思うんですよ。だから、曲がどう育っていくのか。楽しみですね。

中村 ネクライトーキーはライブで観たらいちばん楽しいと、どんな層にも思ってもらえるようなライブをしたいです。

朝日 音楽は受け手がいて、そこで感情が生まれるのも大きな部分なので、それをツアーで感じ取りたいですね。

もっさ 娯楽がまったくなくなった世界で生きる意味があるのか、と友達と話したことがあって。ネクライトーキーが生きるのに必要な娯楽になればいいな、って思っています。

 

プロフィール

ネクライトーキー

’17年結成の5人組バンド。昨年1月、『ZOO!!』でメジャーデビュー。メンバーは、左から朝日(Gt)、藤田(Ba)、もっさ(Vo,Gt)、中村郁香(Key)、カズマ・タケイ(Dr)。

 

 

ネクライトーキー

 

公演情報

 

ネクライトーキー「FREAK」リリースツアー「ゴーゴートーキーズ! 2021」

 

6/19(土)18:00 神奈川・1000 CLUB

6/20(日)18:00 群馬・高崎 clubFLEEZ

6/26(土)18:00 宮城・仙台CLUB JUNKBOX

7/1(木)19:00 静岡・UMBER

7/3(土)18:00 新潟・GOLDEN PIGS RED STAGE

7/4(日)18:00 石川・金沢AZ

7/8(木)19:00 京都・KYOTO MUSE

7/10(土)18:00 兵庫・Live House ART HOUSE

7/11(日)18:00 広島・LIVE VANQUISH

7/15(木)19:00 鳥取・米子AZTiC laughs

7/16(金)19:00 岡山・CRAZYMAMA 2nd Room

7/24(土)18:00 香川・高松DIME

7/25(日)18:00 愛媛・松山サロンキティ

7/29(木)19:00 山口・周南 LIVE rise

7/31(土)18:00 熊本・B.9 V2

8/1(日)18:00 福岡・DRUM Be-1

8/24(火)19:00 茨城・水戸LIGHT HOUSE

8/25(水)19:00 栃木・HEAVEN'S ROCK Utsunomiya VJ-2

8/28(土)18:00 北海道・札幌 ペニーレーン24

9/4(土)18:00 沖縄・Output

9/17(金)19:00 愛知・名古屋 ダイアモンドホール

9/19(日)18:00 大阪・なんばHatch

9/30(木)19:00 東京・豊洲PIT

 

 

インタビュー・文/ヤコウリュウジ Photo/Kana Tarumi

構成/月刊ローチケ編集部 4月15日号より転載

 

 

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