【インタビュー】LE VELVETS
2022/8/15(月)
近くに寄り添いたい! 2年ぶりのツアーが決定
クラシックをベースに、ポップス、ロック、ジャズや映画音楽といった多彩なジャンルの曲を歌い上げるヴォーカルグループ、LE VELVETS。個々ではミュージカルの舞台でも活躍する彼らが、2年ぶりとなるツアーの開催を決定した。
宮原「やっぱり、いつも東京に会いに来てもらうというのも傲慢かなと思いますし。できるだけお客様の近くへ行って歌を届けたいんです」
佐藤「なるべく近くに寄り添いたいという気持ちがありまして。応援していただいていることに対しての恩返しはコンサートになりますし、想いが溜まっていますよね」
思い返せば2年前のツアーはコロナ禍の影響があり、開催自体が危ぶまれていた。無事にステージに立てたときの感動は忘れられないという。
宮原「(収容人数を)半分に制限していたんですけど、1曲目が終わったとき、満席なんじゃないかと思うくらいの大きい拍手が鳴り止まなかったんです。コンサートが始まったばかりだったのに、涙が出そうになるくらいでした」
思うような活動ができない期間も長かったが、その時間を無駄にはせず、アーティストとして自分を磨くこともできた。
佐藤「ミュージカルで共演した海外キャストからのアドバイスをもとに、固定観念を取っ払って、イチから発声を見直したんです。進化するために時間を費やせました」
宮原「技術的な部分はもちろん、自分自身と向き合う時間にもなりました」
「大切な曲を歌い継ぐ」という想いをこめて『Eternal』と名付けられたツアーでは、様々なジャンルからセレクトした永遠に愛される曲を披露するだけに留まらず、彼らだからこそ表現できるエンターテイメントも届けてくれるだろう。
佐藤「それこそ遊園地じゃないですけど、いろんなアプローチによる楽しさを表現して、お客様にとって新しい発見があるようにと。音楽のエンターテイメント性をしっかり届けたいです」
宮原「まだ漠然としている部分もありますが、イル・ディーボのコンサートを観たときに、パワフルな歌にも惹きつけられましたが、動きがあるとさらに楽しいなって。踊りは得意ではないんですけど(笑)、視覚的なところでも楽しんでもらえたらなと考えています」
クラシックという言葉に対して敷居の高さを感じるかもしれないが、肩肘張らずに足を運んでほしいというのがメンバーの願いでもある。
宮原「僕たちは路上ライブから始まりイベントやライブなど多くの経験をさせていただきました。毎回お届けする曲は、誰もが知る名曲を中心に選んでいます。チームワークから生まれる会話も歌と同じぐらい楽しんでいただきたいです。そして、個々ではミュージカルに出たり、奥行きがあると思うので、いろんな角度で楽しんでもらいたいです」
佐賀龍彦が軽度の脳梗塞で休養中のため、現在は3人での活動となっているが、ツアーでは4人全員が揃った姿を見せられるよう動いているのも嬉しいところだ。
佐藤「今、佐賀さんがリハビリを頑張っていて。全編に出るのは難しいかもしれないですけど、何とかこのツアーには間に合わせたいという想いでやっています」
宮原「来年は15周年という節目でもありますし、14年目の締めくくりとして、久しぶりに4人が揃った姿を少しでもお客様にお見せできればと思っています」
プロフィール
ル ヴェルヴェッツ
全員が音楽大学声楽科出身のヴォーカルグループ。メンバーは宮原浩暢、佐賀龍彦、日野真郎、佐藤隆紀。
公演情報
LE VELVETS CONCERT TOUR 2022「Eternal」
- 10/15(土)17:00 東京・かつしかシンフォニーヒルズ
- 10/23(日)17:00 大阪・森ノ宮ピロティホール
- 10/28(金)17:30 愛知・名古屋市芸術創造センター
- 11/13(日)17:00 福岡・北九州芸術劇場 大ホール
- 11/20(日)17:00 東京・Bunkamura オーチャードホール
インタビュー・文/ヤコウリュウジ
構成/月刊ローチケ編集部 8月15日号より転載