【インタビュー】今井美樹

2024/5/15(水)

今井美樹

みんなが“この時間、幸せだ！”と思える最高の空間にしたい

今井美樹が7月から11月にかけて全国ホールツアー「今井美樹 CONCERT TOUR 2024 “Our Songs!!”」を開催する。
昨年、5年ぶりの全国ツアーをおこなった彼女。コロナ禍を経て、久しぶりの観客と対面したことはシンガー／アーティストとして大きな経験になったという。

「5年という月日は思いのほか長くて。もしかしたらこれが最後になるかもしれないから、どうしても待っていてくれる人たちに会いにいきたい。そして真っ直ぐに〈ありがとう〉と言いたい。そんな覚悟を持ってツアーに臨みました。それは不安ではなくて、会いたかった懐かしい友達に会える！という心躍る感覚だったんです。実際にステージが始まったら本当にそんな気持ちになったし、会えなかった時期のお互いの話に花が咲いて、懐かしんだり、笑いあったり、慰めたり。時間を忘れてカフェで長々とおしゃべりするような、本当に素敵な時間になりました。
みんな懸命に日々を過ごしてきたことをわかっているから、お互いの頑張りを讃えて、自分も頑張ろうと思える。そんないい関係でいられる、最高の同窓会のようなコンサートでした。どの会場でも拍手に込めてくださった皆さんの思いが熱を帯びて、それはもう真っ直ぐに届いてきて。嬉しかったですね。意外だったのが、どの会場も男性のお客様がすごく増えたこと！　会場の隅々まで見えていたのですが、皆さんが心から楽しんでくださっているのが見えて。一人一人と繋がってると感じられたのも、とても嬉しかったです」

2年連続となる今年のツアーのタイトルは、昨年と同じ「Our Songs!!」。このタイトルに込めた思いについて彼女は、「〈私の〉でも〈あなたの〉でもなく、〈私たちの〉時間を一緒に振り返りたかったんです」と語る。

「それぞれが過ごしてきた歳月の中で、私の曲が皆さんに寄り添ったり、励ましたり、鼓舞したり、いろんな形でそばにいさせてもらえたとしたら。お互いの打ち明け話をするように、音楽でその日々を振り返りたかったんです。そして、まだまだあるんです、そんな曲たちが。だから今年も〈私たち〉の時間を紡ぎたいと思い、このタイトルにしました」

昨年のツアーでは「彼女とTIP ON DUO」「Goodbye Yesterday」「PRIDE」「PIECE OF MY WISH」といった名曲をたっぷりと披露。今井美樹は今、ステージで歌うことの醍醐味を改めて実感しているようだ。

「音楽にはやっぱりすごくエネルギーがあると思っていて。自分も心身ともに身動きが取れなくなって、苦しくてどうすればいいのか全くわからなくなっていたときに、音楽に助けられ、呼吸を取り戻すような感覚があったんです。そんなふうに私の楽曲を必要としてくれる人、〈この曲がお守り〉と言ってくれる人がいる。そんな言葉にも強力なエネルギーをもらっています。
待ってくれている人に歌を届けたい、直接届けにいきたい。その思いでステージに立つようになりました。だから、私がステージに立てるのは、待って下さっている皆さんのおかげです。今年のツアーも楽しみです。それぞれの場所で一生懸命やりくりしながら毎日を過ごしている私たちみんなが、〈この時間、幸せだ！〉と思える。そんな最高の空間にしたいし、ぜひキャストのお一人としていらしてください。お待ちしています」