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●地球ゴージャスと言えば“元気でデッカイ舞台”のイメージもあり、前作(『HUMANITY THE MUSICAL〜モモタロウと愉快な仲間たち〜』)も非常にパワフルでした。それが今回はちょっと違うイントロダクションですよね? 岸谷さんの舞台への“飢え感”はどんな方向へ動いたのでしょう?
「前作を作っている時の俺もそんなふうに考えていましたよ。おじいちゃんおばあちゃんから小学生まで、みんなが楽しめるものを作りたいなって。すごくくだらないことがやりたくて、40代の男が演じる、モモタロウを作ったんです (笑)。でも10万人動員を目指して盛り上がり、そして、それをやり切った時、俺の“飢え”は、少人数の、ちょっと小学生には見せられないような、大人の芝居に向いていったんです」
●まったく違うベクトルに飢えたんですね。
「そうですね。俺たちの芝居は音楽とも密接に関係しているけど、今回は、より、その部分も強くなると思いますね。登場人物の11人も、いろんな意味で優れた方々が集まってくれたんです」
●岸谷さんの今回の狙いとは?
「とにかく、今までの地球ゴージャスとは、まったく“色”が違うと思います。でも俺はね、来てくれたお客さんには絶対に楽しんでほしいから、わかりにくいようなことはしません(笑)。極上のダンスと歌で、キュンとくるような舞台にしたいんです」
●タイトルにも“ささやき色”とありますよね。どんな色なのでしょう?
「劇場のステージというプロセニアム(額縁)の中に平面的に収まるのではなく、こう…、なんというか、突起して出てくるものがたくさんあるんじゃないかな。お客さんにはね、恋をしたくなってほしいんですよね。どこともわからない透明な場所から物語は始まり、普段は耳元にしかない“ささやき”が、“ささやき”という言葉でしか言えないことが、舞台全体を覆っていく。それは果たして何色なんだろう…? 俺も探していますよ」
●すごく不思議な、異空間の印象です。
「そう。そこは、あったかいのか寒いのか、狭いのか広いのか、無限なのか窮屈なのか、わからない場所。そして出てくる男は、物語の中で自分を見つめ直していく。“俺の人生もまんざら悪くないじゃん”ってね。男というものは非常に情けないものでしてね、自分を表現しようと話し始めると、自慢話になっていくんです。俺の女は最高なんだって、人生にふっと現れた女たちとの関係を自慢して語っていく。でも結局、聞かせている相手を通して自分に気づくというか、自分が見えてくるんですよ、鏡の向こう側の自分が、ね。そこには葛藤もあるし、滑稽な恋愛もあるんです」
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●お話を聞くだけですでにドキドキです(笑)。
「そうですか?(笑) 間違いなく、お客さんを興奮させたいんでね。芝居も踊りもすべて稽古して、より優れたものをお見せしますよ。地球ゴージャスの歌とダンスは、お客さんも期待してくれるところだと思うから、物語に静かなトーンを思わせつつ、それがいかに最高の歌やダンスにつながっていくのか。そういう意味でも上質のエンターテインメントにしますよ」
●初出演の北村一輝さんとは、テレビや映画でご一緒されていますが、その上で岸谷さんから誘われたのですか?
「そうですね。一輝とは、彼が初めてテレビ出演する時にご一緒したのが最初かな。とにかく芝居が好きで、そこが俺たちの共通点だね。苦しい稽古を乗り切っていくには、やっぱりそこの価値観が共通していないと。まさに北村一輝は、そういう男、そういう役者なんだよね。映画『龍が如く』で一緒に立ち回りをやったんですが、ちゃんと稽古していることがわかりました。殺陣は相手との呼吸やタイミングがすごく大事なんですよ、危険だからね。でも、俺たちはお互いにやりやすかったと思う。だからね、歌わせても、踊らせても、彼は面白いと思うよ」
●踊る北村さんは見逃せませんね。
「これまで機会がなかっただけで、本人、好きなんだよ、きっと(笑)。本気で稽古をしてやろうと思ってます、レオタード着せて(笑)」
●気になりますね〜。さらに、山口紗弥加さんと須藤理彩さんも華やかな顔ぶれで。
「山口さんは芝居だけでなく、歌もメチャクチャ素晴らしい。表現力があるんです。後輩の須藤も真面目一直線に頑張るヤツで、いろんな役をこなしてきているからね、楽しみですよ」
●冒頭に言われたとおりの優れた11名なんですね。
「本当に。震えるほど素晴らしいダンスをするヤツもいるし、歌わせたらサイコーのヤツもいる。一人ひとりが特出したプロフェッショナルで、そんなメンバーが集まると本当に面白くなるんです。…もしかして、それが、地球ゴージャスを劇団にしなかった大きな理由かもしれないな」
●なるほど…! だから地球ゴージャスはいつでも未知なんですね。そんな新作にぜひ読者を誘ってください!
「“ささやき色”をした、極上の大人のエンターテインメントをお観せします。ここで宣言したんだから、もう頑張りますよ。恋をしに来てください!」
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地球ゴージャスプロデュース公演Vol.9
「ささやき色のあの日たち」
時や場所のわからない透明な光のような空間。そこで初めて出会った二人の男は、なぜだかわからないまま人生を語り出す。と、語る先からその情景がその場に息づき始めた。そして、二人の男の人生に圧倒的な存在として君臨する“最高の女”たちの姿が…。リアルでほろ苦い“ささやき色の”ファンタジー。歌とダンス満載のスタイリッシュな大人のエンターテインメントだ!
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| キシタニゴロウ●東京都出身。1994年に寺脇康文と地球ゴージャスを立ち上げ、作・演出も手掛ける。93年公開の映画「月はどっちにでている」以降、映画・TVなどでも活躍。今年だけでも映画「バッテリー」「龍が如く」「西遊記」「クローズzero」に軒並み出演している。 |
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