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インタビュー

『The Musical AIDA 宝塚歌劇「王家に捧ぐ歌」より』
安蘭けい×伊礼彼方×ANZAインタビュー

『The Musical AIDA 宝塚歌劇「王家に捧ぐ歌」より』
安蘭けい×伊礼彼方×ANZAインタビュー

オペラ『アイーダ』を原作とした宝塚歌劇の傑作『王家に捧ぐ歌』。宝塚の枠を超えて大きな評判を呼んだこの作品が、新たにThe Musical 「AIDA アイーダ」と題されたオリジナルミュージカルとして上演される。アイーダ役を演じるのは、当時、男役ながら女役のアイーダを演じて絶賛された安蘭けい。絶大な人気を誇る元・宝塚トップスターであり、今回が宝塚退団後、女優デビュー作となる。さらに、伊礼彼方のラダメス、ANZAのアムネリスという清新なキャストで、日本のミュージカル界に新風を巻き起こす!

制作発表レポート

製作発表記者会見では、安蘭けいが宝塚退団後初めて公の場に姿を現した。「何十年ぶりにワンピースを着ました(笑)」という安蘭はアイーダ役に向け、すでに気合いも十分。伊礼彼方、ANZAとの初顔合わせに期待が高まった。

●安蘭けい/アイーダ役

大好きなアイーダ役が再びできて幸せです。初演から6年経ってちょっと大人になった私がアイーダの気持ちをどう表現できるのか、自分自身とても楽しみ。戦いの空しさや愛の強さをより深く解釈して演じたいです。今回は本物の男性が相手役をやってくださるので、普通にしていても女性らしく見えるかなと思います(笑)。よりリアルなアイーダを演じたいですね。

 

●伊礼彼方/ラダメス役

女優・安蘭さんの相手役ということで緊張していますが、まっすぐなラダメスをリアルに演じられたらと。愛の深さを感じる純粋な作品で、僕の役者人生でも大きな影響を与えられる作品になると思います。安蘭さんは大先輩でとにかくカッコイイ。これからしつこくいろいろ教わっていきたいと思います。先ほどそう言ったら「私は厳しいわよ」と言われました(笑)。

 

●ANZA/アムネリス役

部屋に生写真が何枚も飾ってあるくらい、安蘭さんの大ファンなんです! 先ほどお会いして震えが止まらないくらいでした。そんな私にアイーダをいじめるシーンができるのかなと(笑)。アムネリスの女性らしい、切ない部分を見せていきたいですね。人間は愛が大切だということがよく描かれている作品で、素敵な皆さんとご一緒できて幸せです。

 

●木村信司/脚本・演出

宝塚の作品がミュージカルになるのはめったにありません。国内のスタッフで作るミュージカルがこれだけ大きな規模で上演されるのも珍しいことです。安蘭が出演を快諾してくれたのもうれしく、ありがたく感じることばかりです。宝塚版はラダメスが主役ですが、今回はアイーダが主役。この作品は戦いの空しさを訴えることがテーマと言われていますが「愛するアイーダ」という視点で書き足します。

 

●甲斐正人/作曲・編曲・音楽監督

6年前のこと(宝塚上演時)を懐かしく思い出します。全編音楽で綴られる作品は宝塚初となる新たな挑戦で、未知のことばかりでした。それを乗り越えて出来上がった作品です。今回もキャストの皆さんたちと手を携えて、さらに新たな作品作りに挑戦します。安蘭さんは心に熱いものを持って、それを声に乗せて表現できる方だと思います。

インタビュー

【安蘭けい】


「自分の芯をしっかり持って愛を貫くアイーダは憧れの女性」

●The Musical 「AIDA アイーダ」で一番魅力を感じるところはどこですか?

 

「戦いは新たな戦いを生むだけ」というテーマに惹かれますね。今の世界に向けた大きなテーマだから、そこは大切にしたいと思います。新しく生まれ変わるThe Musical 「AIDA アイーダ」は愛の部分を深く表現するということですが、ラダメスとの愛も国に対する愛もあると思うので、アイーダの母性でそれを表現できたらいいなと思います。甲斐先生の曲が大好きなので、もう一度歌えるのが楽しみです。

 

●男性との共演は初めてですが、相手役の伊礼さんの印象は?

 

明るくて元気がよい人。舞台に対する情熱を強く感ますね。伊礼さんがどんどん成長していくのに乗っかって、私も成長していけたらと思います。

 

●今回が女優としての第1作になりますね。

 

宝塚ではお客様に夢や愛や感動を与える舞台をやりたいと思っていて、その気持ちは女優になってもまったく変わらないです。でも、私にとっては女優というのは未知の世界。まず、女性になることから始めないと(笑)。私がどういうふうに変わっていくか、自分でも楽しみだし、皆さんにもそれを見て楽しんでいただきたいです。「ええっ、大丈夫!?」みたいな心配もしてほしいし(笑)。

 

●でも、宣伝写真はバッチリ決まってましたね。

 

自分が思った以上に女性に撮れていてよかったなと(笑)。アイーダの格好をして鏡の前で自分を見たら、すーっとその世界に入れたんです。

 

●安蘭さんにとってアイーダはどんな女性ですか?

 

とても共感するし、羨ましいとも思う。憧れの女性ですね。アイーダは自分の考えをしっかり持っていて芯が揺らがない。愛するがゆえに国や家族を捨てられる強さがある。そういう恋愛がしてみたいなと、’03年のときから思ってました(笑)。男役だったことをいい意味で生かして、強いアイーダが作れたらいいなと思います。

【伊礼彼方&ANZA】


「素直でまっすぐな愛を見ていただきたいです」

●今、お2人はどう演じたいと思っていますか?

 

伊礼 初演でラダメス役を演じられた湖月わたるさんは「伊礼くんなら大丈夫よ。頑張ってね」と言ってくださったんです。湖月さんのラダメスの熱さや気迫を受け継いで、暑苦しいくらいの(笑)僕のキャラを生かして演じたいですね。そして、将軍という立場の人間が持つ繊細さも合わせて、男性にしか出せないラダメスを演じられたらと思います。

 

ANZA 檀 れいさんのアムネリスは女性として憧れるくらい美しくて、劇中曲でも「美しい」と歌われてるんですよね。私も普段からコラーゲンを取って(笑)、美しくしなければと。アムネリスのラダメスへの愛情と心の変化を伝えて、共感を持っていただけたらいいなと思います。

 

●今、楽しみにしていることは?

 

伊礼 僕は女性と恋愛したことがないんですよ、……舞台で。

 

ANZA あー、びっくりした! 舞台で、ね(笑)。

 

伊礼 僕も安蘭さんも異性と組むのが初めて。そんな緊張感がお客様に伝わって、息を呑むようなリアルな芝居ができたらいいなと思います。

 

ANZA 安蘭さんの稽古に一緒に参加できるのが楽しみです! 表には見せないけれど、とても努力家だとうかがったので、それを間近で見て吸収したいです。

 

●では、苦労しそうだなと思うところは?

 

伊礼 ラダメスがなぜ国を捨てて愛を取ったのか、その理由を自分で見つけたいです。セリフとセリフの行間に何を感じているかを掘り下げていきたいですね。

 

ANZA 音程的にも高低の幅がある曲に感情を乗せて歌うのが難しいだろうなと、今から覚悟しています。そして、王女の孤独感にプラスして、1人の女性としてラダメスを愛する気持ちを嘘がないように作っていきたいです。

 

●最後に、The Musical 「AIDA アイーダ」をアピールしてください!

 

伊礼 音楽的にも楽しめるし視覚的にもゴージャスな、華やかな舞台になると思う。そして、誰も悪い人がいないのに戦いが起きる悲しさと、素直でまっすぐな愛を見ていただければと思います。

 

ANZA こういうご時勢だからこそ、The Musical 「AIDA アイーダ」で皆さんに愛のエールが伝えられたらいいなと思います。

インタビュー・文●大原 薫 撮影●井上洋平

プロフィール

安蘭けい:アランケイ

'91年宝塚歌劇団入団。豊かな歌声と心のこもった演技で男役スターとして人気を集める。'03年『王家に捧ぐ歌』で女役のアイーダ役を演じ、松尾芸能賞演劇新人賞を受賞。'06年より星組のトップスターに就任。主な作品に『スカーレットピンパーネル』『My dear New Orleans』など。’09年宝塚歌劇団を退団。本作が女優デビュー第1作となる。

 

伊礼彼方:イレイカナタ

中学生の頃より音楽活動を始める。'06年ミュージカル『テニスの王子様』で舞台デビュー。'08年『エリザベート』で皇太子ルドルフ役に抜擢。恵まれた容姿とパワーある演技で注目を集める。主な作品に『LOVE LEGEND』『グローリーデイズ』など。NHK教育「テレビでスペイン語」にナビゲーターとしてレギュラー出演中。

 

ANZA:アンザ
'92年『中学生日記』で女優デビュー。'93年ミュージカル『美少女戦士セーラームーン』の主役に抜擢され、5年間にわたり熱演。'99年ロックバンド、HEAD PHONES PRESIDENTを結成。ボーカルとして活動しながら、透明感ある歌声と情感ある演技でミュージカルなど、舞台で活躍。主な作品に『レ・ミゼラブル』『ミス・サイゴン』など。

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