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インタビュー
森山直太郎 森山直太郎
森山直太郎 森山直太郎
森山直太郎・インタビュー

確かなのは、1人の人を永遠に待ち続ける主人公のけなげさというか。

●「二〇〇七 姫路城」というタイトルでライヴDVDがリリースされますが、姫路城をバックに歌ったのはどんな気持ちでした?
「ひとことで言うと興奮しましたね。僕自身は歌うことでせいいっぱいで、姫路城は見られなかったけど(笑)。あのときのライヴのテーマは時空越え?だったんですよ。時間と空間をいかに超越できるか? 相当、寒かったけど、みんな凍えながら、1曲1曲、聴きいってくれて」
●寒空の中、声の響き方も違った?
「全然、違う。やってることは変わらないんだけど、お客さんから返ってくるものが違いますね。和食を食べたときに日本人でよかった?って思う瞬間があると思うけど、それと似た想いになったライヴでしたね。僕らがそもそも持っている感性とかアイデンティティは継承して、発展させていかなきゃならないんだなって。姫路城が後世まで残していこうと思われているように、自分たちの精神も育んでいかなきゃいけないんだなと感じたし、和を意識した唯一無二のライヴができたんじゃないかとほんのり思ってます」
●そして、同時発売される'08年第1弾シングル「スノウドロップ」も、さりげなくて切なくていい曲ですね。
「この曲は久しぶりに歌詞と曲が一緒に出てきた曲ですね。出だしのスノウドロップ?っていうところが最初に出てきて、その部分にひっぱられるように、ただただ浮かぶ風景を言葉に置き換えていった。オーソドックスな失恋の曲なんですけど、なぜ、スノウドロップっていう言葉が出てきたんだろう??って紐解いていったら、意味は待つ雪草?っていう春の花だったんですね。花言葉を調べたら希望?だったので、待ち続けている主人公の想いとリンクさせて書いていった感じです。歌詞ではなぜ別れてしまったのか理由は書いてないんですけど、そのもどかしさが想像をかきたてて、曲の聴こえ方、解釈は人によって違ってくるだろうなと思って……。ただ確かなのは、1人の人を永遠に待ち続ける主人公のけなげさというか……」
●直太朗くんの歌に流れている郷愁感はどこから来ているんでしょう?
「たとえば、この曲でいうと想像から作っているものではなく、自分の実感に基づいてるんですね。それプラス物語。だから、自分が主人公とまったく同じわけではないし、曲=1つの理想郷ではありますね。こんな人に帰っていきたいな?とかこんな自分でありたいな?っていう、あこがれからも来てると思う。ただ、過去を振り返りながらもベクトルは未来に向かっているんだけどね」
●今回のシングルってカップリングの「星がキレイな夜だから」もふくめて2曲ともロマンティックですよね。
「そうでした? ただ、俗に言うロマンティックかというと、そうでもないんですよ。星を見てため息をついたり、誰かに恋をして胸が高鳴るセンチメンタルな感情ではなくて、どこかさめている。この曲でもだって僕らは頑なに生きることだけ選んだんだから?って歌っているんだけど、生きている上で恋愛があったり、友情があったり、家族との関係があったりすると思うんですよね」
●絵空事のロマンティシズムじゃなくてっていうこと?
「そう。それも音楽の在り方だけれど、言わなきゃいいのに?っていうことを歌ってる。でも、思い返すとそういう歌に救われてきたし、絵空事の裏の真理を見せちゃう人もいてもいいんじゃないかなと思ってる」
●たとえば、「星がキレイな夜だから」は恋人同士が車でお台場に向かっている幸せな景色が浮かぶけど、そろそろホントのさよならかもね?って歌っちゃってるところが言わなくてもいいのにっていうところ?
「そうですね。この曲はかもね?って歌っているところが僕はミソだと思っていて、恋愛の歌に聴こえるかもしれないけれど、どんな関係にもさよならかもしれないよね?って可能性はいつもあるんですよね。だから、自分と御徒町(※注)にとってはこれからも一緒に歩いていこう?っていう意味あいと実はそんなに変わらなくて、つねに存在している現実の1つなんですよね」
●出会ったら、いつか別れが来るっていう。「いつかさらばさ」という曲と共通した想いが流れている?
「まさにそうですね。だから、自分たち流のロマンティックな在り方なのかもしれない。最近はいろんなことを考えていてあれ? なんで俺、生きてるんだろう? ここに何しに来たんだろう??と思ったら、子孫を残しに来たんじゃないのかって。今は結婚もしてないし、子供もいないけど、なぜ生まないのかと言うと、作品を残すことに欲求と好奇心があるからなのかなって。いろんな連鎖の中で役割もあって、じゃあ、今、俺は曲を作ることでみんなが少しでも豊かな気持ちになって、未来に少しでも可能性を感じられるような……植物や動物みたいに本能を刺激する作品を生んでいけばいいのかなって。そんなことを考えてたら、気持ちが楽になったんだよね」

33公演でも少ないかなと。何もかも忘れて真っ白になれるようにもっと

●4/12[土]から始まる全33公演のツアー『諸君!?』は、そんな気持ちを持ってのライヴになるわけですね。今回も長いツアーですけれど。
「そうですね。でも、これでも少ないかなと思っていて、今、話したようなことを思ってるからこそ、もっともっとライヴしたいんですよね。何もかも忘れて真っ白になれるような」
●もっと廻りたいんですか?
「そう。根が体育会系だから(笑)。できるだけ多くね。こういうふうに全国を廻るツアーって、どんどん少なくなってきてるから」
●確かに。
「でも、行くと、こういうコミュニケーションの場を求めてるっていうことを肌で感じるんですよね。今は指1本で何でもできちゃう時代だけど、このまま文明が発達していったら、人間は滅びてしまうっていうのをどこかでみんな感じてるんだと思う。自分自身、子供のころは21世紀ってもっと『バック・トゥ・ザ・フューチャー』みたいな世界になってると想像してたから。でも、実際はまだローラーブレードに乗ってるみたいな(笑)」
●(笑)。
「でも、ライヴに関しては、ただただ歌を無心になって歌うだけです。ピュアな気持ちで作った作品なので、そういう曲たちを通じて、世代を超えて時代を共有できるような、そんなライヴになればいいなって」
※注 御徒町凧(おかちまち かいと)。詩人で、森山直太朗のほとんどの楽曲で歌詞を共作している
プロフィール

'76年生まれ、東京都出身。'02年ミニアルバム『乾いた唄は魚の餌にちょうどいい』でメジャーデビュー。翌年リリースのシングル「さくら(独唱)」のヒットで一躍ブレイク。'06年には開放的な音楽性を見せた2ndアルバム『風待ち交差点』をリリース。新境地を開き、初の海外公演を含むツアーも敢行した。

ひとこと〜インタビューこぼれ話

「あれ? 俺、(地球に)何しに来たんだっけ?」

昨年の11月に姫路城をバックにライブを行ってから、この世に生まれたことについて、いろいろと深く考えているらしい直太朗。もちろん、以前からそういうテーマで曲を書いてきた人ではあるが、歌い終わった夜に「あれ?俺、(地球に)何しに来たんだっけ? と思って、自分の子孫を残しに来たんだっていうか、何かを残しに来たんだと思ったの。武道館に立ちたいとか、そういうことじゃなくて。そう考えたら、気持ちが楽になったんだよね」と言いながら、吉永小百合さんのドキュメンタリー番組を見て、「彼女には子どもがいないけど、たぶん、その分、女優として作品を残したり、日本女性の象徴として生きていかなきゃいけない運命を背負ってきたんだろうな」と感動したことも話してくれた。そんなことを想いつつの新曲「スノウドロップ」のリリース。ちなみに取材日はサッカーで打撲?したらしく、「笑うと肋骨が痛いから、笑わせないで」としきりに周囲に頼んでいました(笑)。

公演情報
■森山直太朗コンサートツアー2008『諸君 ! ?』
公演日時4/12[土]〜7/11[金](全33公演)
料金 全席指定 ¥6,000 ※未就学児入場不可
≪チケット好評発売中!!≫
店頭販売ローソン店頭Loppiにてネット予約インターネット予約はこちら
公演スケジュール
公演日時 会場 Lコード 電話予約
0570-末尾6ケタ
店頭
販売
7/ 4[金]
19:00
神戸国際会館こくさいホール 55895 084-005
(Lコード必要)
7/ 6[日]
17:00
福井フェニックスプラザ 55896 084-005
(Lコード必要)
×
7/11[金]
19:00
那覇市民会館 89216 084-008
(Lコード必要)
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