無駄なものを削ぎ落とし、シンプルかつ、感覚的に作り上げた新作
3ピースとは思えぬ広大なサウンドスケープで生命の先にあるリアルを射抜くロックバンド、ACIDMAN。約1年ぶりとなる待望のニューアルバム『LIFE』が完成、そして幕張メッセを含む全国ツアーも決定した彼らに話を聞いた。
●待ちに待った新作『LIFE』は新しい冒険、アプローチも残しつつ、余計なものが何もない、すごくストレートでピュアなアルバムに仕上がっていますね。
大木「音楽って、こねればこねるほど面白くなりそうで、実はそうじゃないのかも? って思い始めてて。だから今回はむしろ、なるべくアタマを使わないように、シンプルかつ感覚的に作ろうと。スコンと生まれた最初の風景だけを大事にして、後は3人それぞれが自分のやるべきことをすればそれでいいんじゃな
いか? って」
佐藤「前作までは、自分の個性を詰め込もうという意志が強かったんですけど、今回はとにかくバンドとしてなじむ音だけを出そうと。そしたら、あ、これでいいんだ!
って」
浦山「うん。何より、ほんとに楽しく作れたんですよね」
●全13曲、ハードなシングル曲「REMIND」から穏やかなミディアムソング「TO THE WORLD,SEND」に至るまで、感情、身体のバイオリズムとシンクロするようなストーリーも心地よくて。
大木「人間の感情って地続きだから、激しいものの後はゆったりしたものが欲しくなったりして。いかに自分を縛らずにやれるかがポイントだったから、それは全体の流れや、タイトル『LIFE』にも通じてますね。人にもモノにも〈生命〉があり、宇宙も1つの〈生命〉として動いてる。それが重なり合っていろんな奇跡、哀しみ、もめごとがある一方で、行動力さえあればみんなうまくいくんじゃないか?
って希望もあって。だから、想像力を豊かにする音楽というものにそんな〈生命〉、『LIFE』へのメッセージを乗せれば、小さくても確実に世界は美しくなるはず、だと」
●ええ、そして〈生命〉という命題を追い続けるのもまた、地続きであり。だからこのアルバムは、それをまっとうする決意表明でもある気がするんです。なぜなら『LIFE』には、継続って意味もありますから。さて、そんな想いを伝え続ける長いツアーも6月に始まります!
大木「はい! 特に幕張では、映像とリンクさせたり、あそこでしかできない空間を作り上げたいな、と」
佐藤「幕張って野外の開放感とはまた違う、特別な空間なんです。それを自分たちにとっての特別な空間にもできるような気が、今からしてますね」
インタビュー・文●藤井道郎
「余り深く考えてない人間もここにいますけど(笑)」
昨年(07年)で結成から10年、デビューして5年。初の日本武道館ワンマンも大成功を収め、まさしく区切りの年を迎えたACIDMAN。
インタビュー冒頭でまずはそんな1年を振り返ってもらったのだが、意外にも本人たちはそこまで特別な想いはなかったのだという。
「そうなんです。ただ、毎年自分たちで思った通りの活動をしつつも、いつも自分たちの小ささを実感してたんですけど、〈日本武道館〉という大きな舞台でそれをいつにも増して強く感じたのも事実で。『これがオレらのほんとに全てなのか?』って。そしたら、『ここが限界だ』って思ってた自分たちに、どこか自分たちで期待が持てるようになってきて。それが今回の楽曲作りには大きく反映されてると思いますね」(大木)
だからこそ本作は、より高いステップへ向かおうとする者にしか鳴らせない、強い音が響き渡るのだ。
「余り深く考えてない人間もここにいますけど(笑)」(浦山)
LIFE 4/16[水]発売
約1年2ヶ月ぶりに放たれる、6枚目のフルアルバム。『LIFE』というタイトルの通り、生命と生そのものが奏でられた色彩豊かな1枚に仕上がった。昨年7月から今年1月に渡ってリリースされた“3部作シングル”、「REMIND」「UNFOLD」「式日」の3作を含む、全13曲を収録。初回生産限定盤は特殊パッケージ仕様なので、要チェック!
EMIミュージック・ジャパン
<初回生産限定盤>¥3,150(税込) <通常盤>¥2,800(税込)