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充実の傑作アルバム誕生そして初の武道館ライヴへ!
通算5枚目にして、これまでの最高到達点へ――。ACIDMANのニューアルバム「green chord」は、その宇宙的とも言える壮大なスケールのロック・サウンドと、生命の奇跡を称えるスピリチュアルな歌詩の世界とが見事に融合した傑作だ。そして、アルバムを引っさげて臨む全国ツアーのファイナルには、初の日本武道館ライヴも決定! バンドは、さらに勢いを増して疾走中である。


一見シンプルな曲ほどものすごく奥が深い

 

●5枚目のアルバムがついに完成しましたね。


佐藤
「もう5枚目か、という感じですね。ふり返るといろんな思いがあります。出来たこともあるし、出来なかったこともある。でも、いい作品が出来てよかったと思います」

●制作には、どんなテーマを持って臨みましたか?


佐藤
「大木がずっと“今回のイメージは緑だ”って言っていたから、それが一番印象に残っています。最初の頃から言っていたよね?」
     
大木   「うん。今まで4枚作ってきたけど、“緑”というのはまだ見えていない色だったんですよ。グリーンは“優しさの色”だと思うので、自分の心の中の余裕というか、伸び伸びできたというのを強く感じるんですよね。どの曲を作っても、今までだったら深い青のイメージしか浮かばなかったものが、ちょっと緑色がスーッと入っている感じ。単純に、音楽を作るのがスゴく楽しくて、楽曲が固まっていくのを楽しみながらやれました。デビュー以来、細かいところをずっと追求し続けてきた結果、逆に“シンプルなことが大事なんだな”って思えるようになりましたね」

●歌の表現力がどんどん増してきていると思います。今回はとても優しく、深く、メロディを大事にしながら歌っていて。


大木
「そうですね。どの曲もメロディが立っているので、自然とそうなりました。いつも意識しているけど、とくに今回は、生き生きとしているメロディが多い。飛び跳ねている、というか」

●アレンジは3人で?


大木
「今回は俺中心にやりました。今までもそこは悩んだけど、“完全に俺個人のワンマンでやるぞ”と決めて、それに二人が完璧についてきてくれた。二人もいいアイディアを持って来てくれたし、やりやすかったです」

●特に印象深い曲はあります?


浦山
「今回は、シンプルに聴こえる曲ほど難しかったんですよ。『So Far』とか、最初は全然息が合わなくて。正直、“この曲は簡単にできるだろう”と思っていたんですよ」

●確かに、シンプルなアコースティック・ナンバーに聴こえます。


浦山
「ところが、やってみたらものすごく奥が深い。そこが面白かったですね」
     

大木
「音が少ないから。ギターとかが歪んでいれば、それでごまかせたりするんだけど、この曲はそうはいかないんですよ」



物質の世界よりも精神の世界を大切に
 

●逆に「懸命の銘」みたいな、激しいアップテンポのほうがやりやすかったりします?


大木
「そうですね。こっちのほうが得意中の得意。最後の『toward』もほぼ一発録りで」

●「toward」はスゴい曲ですね。10分を超える大作で、途中にプログレ並みの様々な展開があって。どこまで譜面に書いているのか、それともアドリブなのかが全然わからない。


大木
「これはもう、完璧に俺の頭の中にイメージがあった曲。それを文字で書いて…。“ここは嵐のイメージで”とか、“ここで一気に持っていく”とか。いつもは、3人で煮詰めながらアレンジするんだけど、この曲だけは細かいところまで全部そういう言葉を書いた。“ここでベースが何かいいフレーズをやってくれ”とか(笑)」
     
浦山   「完璧にイメージがあったね」
     
大木   「これでもかなり削ったんですよ。“この曲は、わかる人だけが聴いてくれればいい”と思って、とりあえずとことん自分のディープな世界を出そうと思っていたから。そうなるとものすごく長くなったんで、言葉で描いたストーリーを相当削って、なんとか10分に収めたって感じです」

●1曲目のインストのタイトルでもあり、アルバムのタイトルであり「green chord」というのは?


大木
「この曲のイントロで“チャラーン”って鳴る音が、俺の中でのグリーンのイメージのコード。かなり感覚的ですけどね」

●歌詞はいかがですか? 宇宙の中に生命が存在することの奇跡と、その生命が生み出す希望とを、ACIDMANは常に歌い続けていると思うのですが。


大木
「そうですね。そのうえで今回はより一層、精神の世界を大事にしました。今は、物質の世界よりも、精神の世界をもっと大事にしていくべき時代だと思うので。難しいことだとは思うんですけど、言いたいことは言えたと思います」
 



みんな歌詩を覚えて大合唱してほしい
 

●そして、アルバムを引っさげての全国ツアーが決まりました。


佐藤
「いつも同じですけど、アルバムの曲をちゃんと表現して、いろんなことを伝えていきたい、ということしか考えてないです。とにかく、いい演奏をしたい。楽しみに待っていてください」
     
浦山 「小さいところも大きいところもあるんで、その会場なりの良さを感じてもらえたらいいな、と思います。でも、なんせ曲が難しい(笑)。まずは、ちゃんと伝えられるように練習します」
     
大木 俺も、今回のアルバムは演奏が難しいと思っているんですよ。半分くらいは、ギターを録ったあとにメロディを作った曲なので、ライヴで再現するのが難しい。いかにうまく表現できるか、ですね。それと、最後の『toward』では、お客さんに大合唱してほしいんですよ。レコーディングの時も、友達をたくさん呼んでコーラスしてもらったし、たくさんの声の波長が目に見えないエネルギーを生むと思うので。みんなには歌詩を覚えてきてもらって、ぜひ合唱してほしいです」

●初の武道館ワンマン・ライヴに向けての意気込みをお願いします。


大木
「以前、ASIAN KUNG-FU GENERATIONのイベントに出た時に、“すごくいい場所だな、いつかここでやりたいな”と思いました。あとは、お客さんが入ってくれるかどうかだけが心配です(笑)。でも楽しみですね。ライヴって、ライヴハウスとホールでは全然違うし、フェスでも違うから、“武道館ならでは空気”というものを感じてもらえると思うし。そこでワンマンができるのはすごく幸せだし、頑張ります!」

 

 「武道館では映像も駆使して、かつてないスケールの大きなライヴを見せたい」と意気込む3人。2007年のACIDMANは、さらなる高みへと飛躍する!


プロフィール
アシッドマン●メンバーは、大木伸夫(Vo&G)、佐藤雅俊(B)、浦山一悟(Dr)の3人。1997年に結成され、99年から現メンバーに。インディーズ活動を経て2002年10月にデビュー・アルバム「創」をリリース。宇宙的なスケールで描かれる壮大な世界観が、熱狂的支持者を惹きつけている。
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プロフィール
photo 「green chord」
2007/2/7[水]発売

激しくうねるロック、穏やかなアコースティック・ナンバー、10分を超えるプログレッシヴな大曲など全13曲を収録。歌詩の深みと美しいメロディとの調和が心地よく胸に響く5thアルバム。

東芝EMI(株)
初回限定盤 ¥3,150(税込)
通常盤 ¥2,800(税込)

インタビュー・文●宮本英夫
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