演劇
明治座『仮縫』

明治座『仮縫』

チケット情報

明治座『仮縫』

華やかに
したたかに
ファッション界の女たち

【あらすじ】 
洋裁学校で学んでいた清家隆子(檀れい)にとってオートクチュール「パルファン」は華やかな別世界であり、そこで働くことなど想像もしていなかった。しかも日本で唯一のオートクチュールの店を経営し、デザイナーとしても高名な松平ユキ(高橋惠子)にスカウトされるなんて――。

店の顧客は裕福な家の婦人や有名女優、いわゆる上流階級の人達で占められ、この店でドレスをつくることが彼女たちのステイタスになっていた。

ユキの自宅を兼ねているパルファンには運転手兼ドアボーイでユキの弟と称する信彦(葛山信吾)と、謎めいた家政婦たつ(山本陽子)も暮らしていた。初々しいが凜とした美しい隆子は、長身で整った容姿の信彦に度々誘いをかけられるも興味を示さなかった。それよりも、ユキの恋人ではないかと思われる、銀座で画廊を経営する相島昌平(古谷一行)のどこか影のある大人の男に魅力を感じていた。

二年が経った。隆子はユキの経営術や上流階級の人達を引きつける技、オートクチュールの技量を吸収していた。自分に反旗を翻す弟子に対しての、残酷とも思われる仕打ち。ユキのそんな一面も隆子は知った。いつか自分もそんな目に遭うかもしれない。隆子の心の中には予感があった。そしてある時が来たら独立するかもしれない、いや、いつか自分の店を持ちたい。時々そんな夢をみるようになっていた。もともと隆子の才能を認めていたユキは隆子をチーフアシスタントに抜擢した。隆子の夢は一歩ずつ近づいてくる。

ユキはデザイナーとしての才能の枯渇を感じ始めていた。幸いこの店を切り盛りできる隆子が育った。ユキはもう一度新しい感覚を求めてパリへいくことを決心した。


日本を留守にしたユキの代行になった隆子の活躍は凄まじいものだった。これからはオートクチュールではない。プレタポルテが時代の先端を行く。そう信じた隆子は相島に相談をしながら着々と準備を進めてゆくうちに二人は愛し合うように―。

いよいよ隆子が企画、デザインしたプレタポルテのショーが三日後に迫った時、突然ユキが帰国し隆子の前にあらわれた。しかもショーはパリですべて準備しデザインした衣裳を持ってきたというのだ。唖然とする隆子にユキはさらなる追い打ちを掛ける。

隆子の未来に待っているものは――。
 

原作:有吉佐和子『仮縫』(集英社文庫)
脚本:堀越 真
演出:西川信廣


出演:
檀 れい 高橋惠子
古谷一行 山本陽子 葛山信吾