演劇
シャンハイムーン

シャンハイムーン

チケット情報

『シャンハイムーン』

井上ひさし渾身のせりふ劇に野村萬斎、広末涼子ら、6人の俳優が挑む。

第27 回谷崎潤一郎賞を受賞した本作は1991 年の初演以来、木村光一、丹野郁弓の演出で上演されてきました。日本を憎みながらも日本人を愛した中国人作家・魯迅と、彼を敬い匿った日本人たちの、1934 年のある1 ヶ月間をとらえた緻密なせりふ劇です。待望の栗山新演出のもと、類まれなる身体性と演技力、そして演出面と表現の幅を広げている野村萬斎、透明感のある演技と声に定評があり、満を持して5 年ぶりの舞台出演となる広末涼子、蜷川幸雄、野田秀樹、宮田慶子、小川絵梨子など多くの演出家から信頼の厚い鷲尾真知子、所属している演劇ユニット*pnish*にとどまらず、外部作品での活躍も目覚ましい土屋祐壱、ナンセンスコメディから古典作品まで確固とした存在感を発揮する山崎一、芸歴50 年を超え、井上ひさし作品には欠かせない唯一無二の存在である辻萬長という出演者の方々にお集まりいただき、世田谷パブリックシアター開場20 周年の作品として掉尾を飾ります。
日中関係はもちろん、他国との関係に揺らぐ現代の日本に、魯迅たちの姿が心に響くことでしょう。

 

【魯迅のいた時代。 あらすじ】
舞台は昭和9年8月から9月にかけての上海。場所は魯迅の友人であった内山夫妻が営む書店の二階。
『阿Q正伝』『狂人日記』などで知られる中国の偉大な文学者・魯迅。文学革命、思想革命の指導者でもあった。しかし、弾圧の風吹き荒れる中でついに魯迅にも蒋介石の国民党政府より逮捕令が出された。逃亡を余儀なくされた魯迅は妻・広平と共に親交のある内山完造、みき夫妻に匿われたが、魯迅の体は病気の巣窟となっていた。しかし魯迅は大の医者嫌い。一計を案じた内山夫妻の元、医者の須藤五百三と歯医者の奥田愛三の両医師はそれぞれ大の魯迅ファンと肖像画家に成りすまして魯迅に近づき診察を試みる。
ところが、奥田が使用した笑気ガスがもとで魯迅は人物誤認症や失語症と奇態な病気に取り付かれてしまう!魯迅を救おうと内山夫妻と日本人医師達は悪戦苦闘を繰り広げる!
国を憂い、家族を思い、文学に対する情熱を燃やし続けた魯迅が苦しみの中から見つけ出すものとは。日本を心底憎みながら日本人を心から愛した魯迅。これはこの魯迅とその妻と彼の臨終に立ち会った四人の日本人が激動の中国を舞台に繰り広げるおかしくも哀しい物語。

 

【登場人物<台本順>】
魯迅(53) ・・・野村萬斎
中国近代文学の祖。中国国民党の手を逃れ、内山書店に逃げ込むが、長い逃亡生活に身体はすでにボロボロになっていた。

許 広平(36) ・・・広末涼子
魯迅の第二夫人。学生時代に魯迅と出会い、仕事の助手、妻として魯迅を支える。笑気ガスで人物誤認症にかかった魯迅に、正夫人の朱安と間違われたことから、魯迅と朱安の真実の関係を知ることとなり苦悩する。

内山完造(49) ・・・辻 萬長
単純で人が良くておっちょこちょいで、皆から愛されている書店店主。

内山みき(50) ・・・鷲尾真知子
内山書店を創業し、盛り立てた賢夫人。昔は祇園の舞妓だった。

須藤五百三(50) ・・・山崎 一
中国人も分け隔てなく診察する医師。かつては文学を志した。

奥田愛三(39) ・・・土屋佑壱
歯医者で、絵や彫刻も嗜む。挙動が日本人離れしているが、実は母は中国人。

 

作:井上ひさし
演出:栗山民也

出演:
野村萬斎 広末涼子 鷲尾真知子 土屋佑壱 山崎一 辻萬長