強豪サッカー部の驚異的な結束力には、セクシャルな秘密があった!?
2010年、強烈なセリフの応酬と意外過ぎる展開で話題をさらった劇団「柿喰う客」の舞台『露出狂』が、この夏、オール男性キャストで再演決定!
作・演出を手掛ける中屋敷法仁と、声優としても活躍する部員役の入野自由に、作品への意気込みを語ってもらった。
まずは、ドキッとするそのタイトルが意味するところとは?
中屋敷 「タイトルが『露出狂』でキャストも男性ばかりですが、そういう人たちは出てきません(笑)。
今回は男子サッカー部が舞台。そして、彼らが露出するのは感情や本音です。
映画やテレビドラマなどで描かれる運動部をテーマにした作品というのは、往々にしてさわやかな青春ものに仕上がっている場合が多いのですが、僕が描きたいのは、部活という閉塞的な社会のおぞましさ。
なぜか部活動では、後輩に罵声を浴びせたり、気に入らないとどなったり、やたらと本音を吐露して感情をむき出したがりますよね。
そんな固定された人間関係の中で熟成される気持ち悪い連帯感や、愛情みたいなものって独特ですごく面白いと思ったんです」
今回、そんなサッカー部員役に選ばれたのが、「若くて活きのいいメンバー」(中屋敷)14人。
入野自由を始め、さまざまなバックグラウンドを持つ役者たちが勢揃いした。
入野 「どんな作品になるのか僕も楽しみです。
この作品に参加したことで、今までとは違う自分が見えてくる予感がしています。
オーディションの時からすでに、感情の露出を求められましたから。
いきなり“今から1時間踊り続けてください”と言われたんです。
初めのうちは、まわりの人の動きを見ながら次の動きを考えていたのですが、自由になれと言われて結局何も考えず踊りまくり、汗びっしょりでした(笑)」
中屋敷 「初演の時にも感じたのですが、大人数で芝居をしようとすると、役者同士が空気を読みすぎてしまうことがあるんです。
もっと自由に冒険してほしいのに、全体でまとまりたがる。それが気になっていたので、こんなオーディションになったというわけです。
今回は、入野くん自身も知らない入野くんの魅力を引き出したいなと思っています」
そんな入野を含めた個性的な男性キャストたち14人が、友情を超えた"恋愛"を繰り広げるという。
中屋敷 「初演の女子サッカー部で描いたモチーフは“性欲”でした。今回はきちんと“恋愛”まで描きたい。
同性愛というテーマは、ともするとネタ的な扱いになってしまう場合があるのですが、今回はBLだなんだと騒ぐ人たちを黙らせるくらいのところまで仕上げていければ。
同性同士の恋愛というのは、俳優の技術としてもとても難しいものになるのではないかと思いますね」
入野 「少し怖い気もしますが(笑)……今は待ち構えている感じです。
色々な構想が中屋敷さんの頭の中で練られていると思うので、稽古を楽しみにしています」
最後に舞台への意気込みを!
入野 「僕自身も初演の台本を読んで、その面白さに衝撃を受けました。
今回もその衝撃はそのままに、男性ばかりの14人のキャスト全員から新しい魅力が“露出”して、作品としても新しいものになると思いますので、ぜひ劇場へ見に来てください」
中屋敷 「キャストはイケメンばかりですが、そんな美しい顔立ちの彼らが、本音や感情を露出しまくる姿こそ、真のセクシーだと僕は思います。
むき出しの表現力を、ぜひ生で体感してください」
インタビュー・文/まつざきみわこ
中屋敷法仁:ナカヤシキ ノリヒト
演出家・劇作家。大学在学中に劇団「柿喰う客」を旗揚げし、すべての作・演出を務める。人間の存在や社会の退廃的な部分を、意外なストーリー展開とブラックユーモアを交えた独特の世界観で描き、観客を圧倒。次々と打ち出す新作戯曲に加え、古典戯曲や短編、一人芝居など様々なジャンルの作品にも挑戦し続けている。
入野自由:イリノ ミユ
俳優、声優、歌手。宮崎 駿監督の映画「千と千尋の神隠し」では、ハク役を好演。アニメ「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」「男子高校生の日常」など多くの作品で声優として活躍するほか、数々のテレビドラマや映画、さらに「NINAGAWAシェイクスピア リチャード三世」などの舞台にも出演し、多くのファンを魅了している。
| 作・演出 | 中屋敷法仁 |
|---|---|
| 出演 | 柄本時生、遠藤 要、入野自由、玉置玲央、畑中しんじろう/磯村洋祐、板橋駿谷、稲葉 友、孔 大維(コン・テユ)、遠山悠介、永島敬三、松田 凌、間宮祥太朗、森崎ウィン |
| 公演期間 | 会場 |
|---|---|
| 7/26[木]〜8/4[土] | 東京・PARCO劇場 |
| 8/27[月]19:00 | 名古屋・中京大学文化市民会館 プルニエホール |
| 8/29[水]19:00 | 大阪・森ノ宮ピロティホール |