クラシック
オペラに行こう!

特集オペラ

オペラは長い、オペラは高い、オペラは退屈…そう思い込んでいる「オペラ食わず嫌い」は案外多いのではないかと思う。しかし! こわごわと扉を開けてこの世界に飛び込んでみると…「楽しい」「嬉しい」「面白い」がたくさん待っているのです。名作と呼ばれるオペラに、難しい前知識など不要(字幕もあるし)。初めて見てもわかるようにできているがゆえに永遠不滅の名作なのであり、きらびやかなステージと歌手たちの見事な歌唱、オーケストラの迫力のサウンドを前にすれば、誰もがたちまちオペラ・ワールドに引き込まれてしまうはず。



 ツウ好みのオペラ・ファンは勿論、オペラ鑑賞デビューを飾りたい方に是非是非おすすめなのが、ベルリン・コーミッシェ・オーパーの『魔笛』だ。モーツァルトが最晩年に書いたドイツ語オペラが、アニメーションとシンクロする歌手の動きによって、魔法のようなファンタジックな世界に仕上げられている。演出を手掛けたバリー・コスキーはベルリン・コーミッシェ・オーパーの総監督・首席演出家で、この『魔笛』は2012年の初演以来センセーションを呼び、ドイツ国内はもちろん欧州、アジア、アメリカなど12か国で上演されソールドアウトが続いている。ディズニー・アニメを彷彿させる愉快なヴィジュアルを見て、「難しい」というオペラへの先入観も一気に吹き飛ぶはず。都市ごとに交代する3人の指揮はいずれも実力派で、広島公演ではわが国のマエストロ山田和樹がピットに入る。この素敵な『魔笛』を経験して、ぜひオペラの世界にハマってほしい。



 ヴェルディとプッチーニという、イタリア・オペラの巨匠の名作を堪能するなら、超一流歌手が来日するイタリア・バーリ歌劇場がおすすめだ。1905年に南イタリアの都市バーリで創設された名門オペラハウスが来日公演を行うのはなんとこれが初。ヴェルディの不朽のオペラ『イル・トロヴァトーレ』と、プッチーニの遺作『トゥーランドット』と、上演される演目も「ザ・オペラ」と呼びたいど真ん中の名作だ。ヴェルディには名花バルバラ・フリットリとフランチェスコ・メーリ、プッチーニには貫禄のマリア・グレギーナとマルコ・ヴェルティがキャスティングされている。オペラ・ファンにとっては目もくらむような垂涎のゴージャスな歌手たちで、注目の若手指揮者ジャンパオロ・ビザンティの活躍も期待される。オペラ未経験の方も、超一流歌手のしたたるような美声から入っていくのは達人(!)への近道。フィギュアスケートで有名になった『トゥーランドット』をフル・ヴァージョンで体験できるお得感もある。鮮やかなラスト・シーンには「こういう物語だったのか!」と驚きを禁じ得ないはずだ。チケットを握りしめて、劇場に行こう!

文/小田島久恵 (音楽ライター)

 

ベルリン・コーミッシェ・オーパー
オペラ『魔笛』

 

2018/4/7(土)・4/8(日) Bunkamuraオーチャードホール(東京都)
2018/4/11(水) 広島文化学園HBGホール(広島県)
2018/4/14(土)・4/15(日) 兵庫県立芸術文化センター KOBELCO 大ホール(兵庫県)

 

 

イタリア・バーリ歌劇場

 

「イル・トロヴァトーレ」
2018/6/22(金)・6/24(日) 東京文化会館 大ホール(東京都)
2018/6/30(土) 滋賀県立芸術劇場 びわ湖ホール 大ホール(滋賀県)
「トゥーランドット」
2018/6/23(土) 東京文化会館 大ホール(東京都)
2018/6/28(木) 府中の森芸術劇場 どりーむホール(東京都)
2018/6/29(金) 日本特殊陶業市民会館 フォレストホール(愛知県)
2018/7/1(日) フェスティバルホール(大阪府)