ジョルジュという"男"を愛らしくゴージャスに
●ゲイクラブ経営者でゲイ夫婦の夫という、ユニークな役柄ですが…。
鹿賀普通の男にプラスして何かを持っているのがゲイ。その幅の広さを演じたいですね。ゲイの夫婦が息子の結婚相手と会う顛末――設定だけでもおかしいけれど、その滑稽な状況で必死に生きるジョルジュという"男"を、愛らしくゴージャスに表現できれば、と思っています。今年は、いっちゃん(市村正親)との共演は2作目ですが、この前は詐欺師で今度はゲイの夫婦(笑)。そういう癖のある役が、僕らには似合うんですね(笑)。
島谷ミュージカル3作目で、2人のトップスターとの共演に、正直なところビビっています(笑)。息子の結婚相手の普通の女の子役なので「普通さ」を大切にきちんと演じたいですね(笑)。
舞台そのものが輝いているから負けないように……
●舞台がゲイクラブだけに、男性レビューや衣装も豪華ですね。鹿賀さんもスパンコールがお似合いですし…。
鹿賀自分でもそう思います(笑)。舞台そのものがキラキラと輝いてますから、それに負けないようにしないと……といってもほとんど男ばかりですが(笑)。こういうデラックスな雰囲気の漂う舞台というのは日本では珍しいから、派手に楽しく華やかに演じたいですね。
島谷私のほうは、こんなお嬢様のような服もメイクも初めてなので、まだ「なるほど」と頷くばかりです(笑)。
●初共演ですが、お互いの印象は?
鹿賀この芝居はゲイクラブが舞台なので、出演者は、そういうユニークな人だらけだと思っていたんです(笑)。ところがキャストの中に島谷さんがいるじゃないですか(笑)。きっと、テレビなどでは観られない「何か」を秘めている人だと期待しています。
島谷学ぶことだらけなのでわくわくしています。今までは、役を演じる鹿賀さんを1人の観客として観てきたので、楽屋などで"人間・鹿賀丈史さん"を目撃できるのも楽しみですね(笑)。
●すてきなケミストリーを予感させる年末の舞台。ぜひ、見どころを!
鹿賀台本を見て、僕も驚いたぐらい僕の歌が多いし(笑)お客さんに思い切り楽しんで帰ってもらえるようにしたいですね。その時、何か1つでも持って帰ってもらえたらな、と思っています。明るくてわかりやすい、ミュージカルが初めての方にもおすすめな舞台ですよ。
文●加藤ジャンプ 撮影●高岡 弘
「いつ、変わったのかなあ」(鹿賀丈史)
22年ぶりにゲイ役を演じる鹿賀丈史さん。しかし、今回のゲイクラブオーナーのジョルジュは、かつて女性と結婚していたという経歴の持ち主。しかも、その時に授かった一人息子を、現在の妻であるゲイクラブのスター・ザザと育ててきたというから一筋縄ではいかない。
「息子の父親として、『男らしくしろ』って言うわけだけど、それは普通の父親が言うのとは全然重みが違うと思うんですよね(笑)。だいたい、もとは女性と夫婦だったわけだから、どこで完全にゲイになるのか…一体、いつ、変わったのかなあ(笑)」
うーん、言われてみればたしかに。一体ジョルジュにとって何が転機になったんだろうか?
島谷さんも「どうして途中でこういうふうになるの? 実際、こういう夫婦っているの…でも、いるかも…って思ってしまう(笑)」とジョルジュの転機がお2人にとっても謎な様子。そんな謎も今回の魅力かも…というか鹿賀さんのスパンコール一杯のジャケット姿の色気ってすごい。これ見たら転機になっちゃう人もいたりして!?