マーチングバンド、打楽器と金管楽器による演奏形態のひとつであるドラム・コー、ブラスバンドなどをショーアップし、従来のイメージと想像を超えるパフォーマンスを繰り広げる『ブラスト』。’06年に誕生し、今夏、兵庫を皮切りに東京・松本・名古屋・福岡で来日公演が行われる『ブラスト2:MIX』に、日本人女性として初の参加となる本庄千穂に、その意気込みを聞いた。
とにかくパワフルな『ブラスト』のステージ
●4歳からバトンを始められたそうですが、そのきっかけは?
幼稚園の時、お友だちが鼓笛隊で参加するマーチングフェスティバルを母と一緒に観に行ったんですね。そこでバトン演技を目にした母に勧められて、週1回バトン教室に通い始めました。子どもの時は大会よりも人前で踊ったりするほうが好きでしたね。5歳で初めて、九州大会のプライマリー部門に出場してから競技生活を続けていました。幼かった頃から母がうまく引っ張っていってくれました。そのサポートがなかったら、今、まったく違う道を歩んでいたと思いますね。
●今回の出演のきっかけを教えてください。
クリエイターの方々が、’07年にアメリカで開催されたカラーガードの世界大会で私の演技を観てくださったことですね。その後「『ブラスト』に興味はありませんか?」とご連絡をいただいて、「あります! 挑戦してみたいです」とお返事しました。’04年の世界大会で金メダルを獲得後、一度競技から退いたのですが、次の目標を探していた時にエンタテインメントの世界がとても魅力的に見えて。でもそのためには競技を続けていなくてはと考えて、気持ちを入れ直して、’06年に復帰しました。あの時そのままやめていたら今はなかったと思います。
●『ブラスト』の舞台をご覧になって印象に残ったことは?
バトントワリングではバトンを持って動きますけれど、『ブラスト』で一番驚いたのは大きな楽器を持って踊る方の姿です。パフォーマンスのダンスもずっと踊りっぱなしですし、すごく体力が必要ですよね。とにかくパワフルだなあという感想を持ちました。
日本女性ならではの繊細さを表現
●長い競技生活の中で培ったことの中で、今回の公演で表現したいことは?
バトンの選手の年齢層は10代後半から20代前半が中心なんです。若い選手には勢いがありますし、技術的にも高いものがある。私は技術にプラスできる自分の長所を、長く続けているからこそ身についた熟練度や表現力だと考えて挑戦し続けてきたんですね。今回のステージでも、その表現力はトワリング(回転)の速さとともに観ていただきたいものの1つですね。
●今回の公演への意気込みを聞かせてください。
多くの方々にバトントワリングを知っていただける機会に参加できることが、とてもうれしいです。こういったエンタテインメントの舞台は初めての経験なので、競技の世界とは違うバトンの魅力を出していきたいです。私には小さい頃憧れの選手がいまして、その存在があったから長い競技生活を頑張ってこれたと思うんですね。今回の『ブラスト2:MIX』を観た方に、感動や夢、パワーを持ち帰っていただけたら。また、ブラスト史上初の日本人女性としての出演ということで、日本人の女性ならではの繊細さ、それと相反するダイナミックな表現も楽しんでいただきたいですね。バトン以外の新しい挑戦にも、今からワクワクしています。
インタビュー・文●加藤久仁佳 撮影●上田寛之